谷内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年5月26日

(令和5年5月26日(金) 9:49~10:00  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)昨日、長野県中野市で男が民家に立てこもる事件が起きました。警察官2人を含む4人が亡くなって、本日の早朝に被疑者が確保されたということですが、改めて事件の概要やこれまでの警察の対応、また、被疑者が所持していたとされる猟銃の許可の状況なども分かればお答えいただければと思います。また、亡くなった警察官2人は銃で撃たれたようですが、銃などに対する警察官の安全確保について、改めて全国の警察に指示など出されていればお答えいただければと思います。
(答)お尋ねの件につきましては、昨日(25日)、男が、長野県中野市内において、「男が女を刺した」旨の通報により臨場した警察官2名に猟銃様のものを発砲して殺害した事件であり、刺された女性も亡くなられたものと承知しております。
 また、もう1名の女性も亡くなられているのが早朝発見されたとの報告も受けております。
 被疑者につきましては、本日未明に投降し、殺人罪で逮捕したわけでございますが、今回の事件で女性2名がお亡くなりになり、警察官2名が殉職したことは、国家公安委員長の立場にある私としても大変心が痛むものであり、改めて、お亡くなりになられた4名の方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々に心よりお悔やみを申し上げたいと思います。
 現在、長野県警察において、犯行に至った経緯、背景も含め、事件の全容解明に向けた捜査を進めているものと承知しております。
 また、被疑者は、銃のことでございますが、長野県公安委員会から猟銃や空気銃の所持許可を受けていたと報告を受けております。
 これまでも、地域警察官の受傷事故防止等に努めてきたところでございますが、今回の事件を受けた今後の安全確保策につきましては、現在、本件における銃の使用状況等について捜査継続中でございますので、現時点ではお答えを差し控えたいと思いますが、いずれにしても捜査の結果を踏まえて適切に対応するよう警察を指導してまいりたいと考えているところであります。
 現時点では、銃の所持許可の手続に問題があったとの報告は受けておりません。
(問)先日決定された日本海溝・千島海溝地震の応急対策活動計画についてお伺いいたします。今後のスケジュール感について、現時点でお考えのことをお聞かせください。加えて、南トラなどでも応急対策計画が作られていますけれども、今回の日本海溝・千島海溝で今後進めるに当たって、特に留意するような点がございましたら教えてください。
(答)日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震につきましては、令和3年12月に新たな被害想定が提示され、死者数は最大で約19万9000人と甚大な被害が想定されていることは、皆様御承知のことかと思います。
 この新たな被害想定を踏まえて、総合的な防災対策を強化することを目的とした令和4年5月改正の特別措置法に基づき、昨年9月に基本計画が変更され、地震防災対策に取り組んでいるところです。
 さらに、実際に発災した場合に備えて、警察、消防、自衛隊の救助部隊の活動拠点や広域物資輸送拠点、緊急輸送ルート等をあらかじめ明確にし、人命救助のために重要な72時間を意識したタイムラインを明示した、具体的な応急対策活動に関する計画を定めました。
 この計画に基づき、災害発生時には、警察、消防、自衛隊などの広域応援部隊を最大限活用するとともに、自治体や民間事業者と緊密に連携し、迅速に対応することとしております。
 この日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震ならではの課題についてですが、冬季に地震が発生した場合における積雪寒冷地特有の課題や、北海道・東北地方の沿岸地特有の地理的条件があり、これらを踏まえた適切な応急対策が必要と認識しております。
 そのため、具体的に今般の計画では、計画的な除雪や除雪状況の情報共有。また、積雪寒冷下での対応を想定した装備、資機材の充実。また、低体温症リスクを考慮した物資支援。積雪寒冷を考慮した燃料、電力、ガスの迅速かつ円滑な供給。さらには、北海道への部隊派遣における民間輸送力の最大限の活用などを行うこととしております。
 計画策定に当たっては、関係機関に御協力いただき、必要な対策をスピーディーに取りまとめることができたと考えているところです。しかし、計画は計画でございますので、策定することが目的ではございませんので、今後、関係機関による検討や訓練を積み重ねて、迅速かつ円滑に災害応急対策活動が実施できるよう、万全を期してまいりたいと思っております。
(問)能登地震の激甚災害指定についてですが、閣議決定の日程とかめどが立っていれば教えてください。
(答)先日、お話しさせていただきましたが、現時点では鋭意手続を進めているということで。今日の閣議でもまだ案件になってはおりません。
(問)中野市内での事件の関係で教えてください。まだ、これから事件の背景の捜査が進むと思うのですが、現時点でこうした銃を使った事件を防ぐために、銃の管理面など何か検討すべき点があるとお考えか教えてください。また、もう一件、昨日から政府として対応されたことがあれば、併せて教えていただきたいと思います。
(答)現時点、銃の問題ですが、被疑者が所持許可をしっかりと受けている。それぞれの銃によりますがこれまで更新もしてきたことについて、許可手続なり、また、更新時、それから銃の場合は毎年一斉検査もありますが、問題があったとの報告は受けておりませんが、現在、この事件を受けて長野県警察が改めて確認している状況だと承知しているところであります。
 現在、現地の長野県警察の方で、事実関係、事件に至る時間的な経緯とか、動機などを捜査中でございますので、それを待って、必要であれば、警察庁として銃の取扱いなども含めて対応することになろうかと思います。
 ただ、今朝身柄を確保したばかりでありますので、事実関係もまだまだよく分からないところもありますので、現在、長野県警察が鋭意捜査中ということでご了承願いたいと思います。

(以上)