谷内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年3月10日

(令和5年3月10日(金) 9:30~9:41  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。私から冒頭、4点申し上げます。
 まず1点目、政令の制定について申し上げます。
 本日、激甚災害関係の2つの政令が閣議決定されました。
 例年、前年の災害復旧事業費を精査し、指定基準に達した市町村について、年度末にまとめて局地激甚災害として指定又は追加することとしており、今回の政令も、1つは、これまで激甚災害に指定されていない昨年9月の台風11号による災害などについて、新たに激甚災害として指定するほか、2つは、既に激甚災害に指定している昨年7月14日からの豪雨による災害については、農地等の災害復旧事業の措置が適用される区域に宮城県大郷町などを追加するというものでございます。
 これらの政令につきましては、3月15日の施行を予定いたしております。
 詳細については、事務方にお尋ねしていただければと思います。
 続いて、2点目であります。東日本大震災から12年を迎えての所感を申し上げます。明日、3月11日で、東日本大震災から12年を迎えます。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された全ての皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
 この間、被災地の方々はもとより、復興に関わる様々な関係者の絶え間ない御尽力により、復興が着実に進んできています。しかし、まだなお、避難生活を余儀なくされておられる方々も少なくなく、地域によって状況は様々であると承知しているところであります。
 政府といたしましては、引き続き、「東北の復興なくして日本の再生なし」との強い思いの下、被災者に寄り添い、被災地、特に福島の復興に向けて、政府一丸となって、全力で取り組んでまいります。
 また、東日本大震災では、ハード対策のみに頼るのではなく、命を守るためには、何よりも素早く避難することが大切だということが広く認識されました。
 今年は、関東大震災から100年という節目でもあります。政府といたしましては、東日本大震災の経験と教訓を風化させることなく、着実に継承するとともに、今後起こり得る南海トラフ、首都直下、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震などに対しては、「命を守ること」を基本として、被害の最小化を目指し、ソフト・ハード両面から、総合的に防災対策に取り組んでまいります。
 3点目は、「アジア防災会議」への出席と現地視察について申し上げます。
 「アジア防災会議」は、内閣府と、神戸市にございますアジア防災センターが主催する会議で、アジアの加盟各国が、災害からの教訓を共有し、より強靱な社会をつくるため、平成15年から開催されているものです。
 今年度は、東日本大震災から12年の節目の日である、明日3月11日と12日に、仙台市において開催され、15か国以上の参加が予定されているところであります。
 私も明日仙台市に行き、オープニングセレモニーで挨拶を致しますが、この会議を通じて、防災の知見・ノウハウが広く共有され、日本も含め、各国において、防災対策がより一層推進されることを期待しております。
 会議出席後は、宮城県を南下して丸森町を訪問し、保科町長とともに現地の視察を行います。
 丸森町は御承知のとおり、令和元年の東日本台風で大きな被害を受けた地域です。実際に被災現場を訪れ、今なお復興途上の住宅、まだ災害公営住宅も全ては完成しておりません。雨水ポンプ場の整備状況などを視察する予定であります。
 現場の声をしっかりとお聞きし、今後の防災対策の充実・強化にいかしてまいりたいと考えております。
 最後、4点目でございます。領土問題担当大臣として御報告いたします。
 明日11日から20日までの10日間、新潟市において「領土・主権展示館」の地方巡回展を開催いたします。
 今回は、地方巡回展として10か所目の開催であり、新潟県内をはじめ、周辺地域の方々に、北方領土、竹島、尖閣諸島をはじめ我が国の領土について、関心と理解を深めていただく機会になればと考えております。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)一連の広域強盗事件の関連で伺います。来週にも犯罪対策閣僚会議を開いて、AIを使ってSNS上の「闇バイト」の情報を検索するなどの削除対策や、「闇名簿」の取締り、「置き配」の推進、住宅の防犯カメラ設置への支援等の対策を協議すると一部で報道されていますが、現状で検討されている方針や対策等についてお答えいただければと思います。
(答)SNSを使った、いわゆる「闇バイト」を利用した強盗、あるいは特殊詐欺事件に対し、警察としては、現在、事件の捜査に全力を挙げているところであります。
 この種の事件から国民の皆様を守るためには、今、もう一層踏み込んだ対策が必要だと考えており、現在、庁内で議論を行っているところであります。
 引き続き、関係省庁と十分連絡を密にして連携しながら、国民生活の基盤である安全・安心を守るための取組に万全を期してまいりたいと思っております。
 御指摘のように犯罪対策閣僚会議を近いうちに、政府内でとりまとめができ次第、開きたいと思っております。
(問)災害時の安否不明者の氏名公表についてお伺いします。
 先日、内閣府が指針案を発表して、パブコメがあったところだと思います。どのような意見が寄せられたかと、それについての大臣の所感、更には今後の見通しなどについて教えてください。
(答)パブリックコメントにつきましては、いろいろな御意見も頂きました。現在、事務方において取りまとめを行っているところであります。
 そのさなかでございますので、頂いた意見の概要とか、その御意見に対する政府としての考え方などについて、最終的にそれを取りまとめる時点では、もちろん公開させていただく予定となっておりますが、現時点で私の方から、頂いた意見の内容とか、その御意見に対する政府の考え方などを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
 いずれにしても、今月中には、当初の予定どおり指針を公表することができるよう、準備をしっかり政府内で進めてまいりたいと思います。
(問)あと冒頭の発言についてですけれども、今週末の仙台の会議の後に視察されるとおっしゃったのは、どこに行かれるとおっしゃったでしょうか。
(答)丸森町。宮城県の一番南で少し出っ張ったところがありますが、あれは令和元年で、丸森町にしてみれば、3.11よりももっと被害を受けたと思います。亡くなられた方も何人だったかな。11人。確か3.11、丸森町はそんなには亡くなられていないと思います。ですからまだ復興途上ですので、丸森町に行きます。
 その後、防災担当大臣としてではないですけれども、政務として、福島県に入って、例の研究の予定地を視察する予定であります。

(以上)