谷内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年8月26日

(令和4年8月26日(金) 11:18~11:29  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 私から冒頭2点申し上げます。
 まず1点目であります。総合防災訓練についてです。
 8月30日から9月5日までは「防災週間」とされておりまして、全国各地で防災に関する各種の行事が実施されます。
 政府においては、9月1日の「防災の日」に総合防災訓練を行います。この訓練では、南海トラフ地震を想定し、全閣僚参加の下、官邸と愛知県との間でのテレビ会議など、緊急災害対策本部の運営訓練を実施する予定です。
 また、総理には、千葉市の蘇我スポーツ公園で実施される九都県市合同防災訓練の現地会場も御視察いただく予定であり、官邸での訓練が終わった後でございますが、私も同行することとしております。
 私たちの努力によって、災害による被害を減らすことは可能であります。そのためには、日頃から正しい知識を学び、訓練等を通じて災害に備えるということが重要ですので、国民の皆様にも積極的に各種行事に御参加いただきますようお願い申し上げます。
 続いて2点目であります。大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策について御報告申し上げます。
 昨年11月に、二之湯前大臣の下で、有識者や鉄道事業者などからなる「首都直下地震帰宅困難者等対策検討委員会」を設置し、今後の対策の在り方を検討していただいてまいりましたが、対応方針がとりまとめられましたので、本日公表いたします。
 この対応方針は、現行のガイドラインにおける、首都直下地震など大規模地震発生時における「3日間の一斉帰宅抑制」の基本原則を維持しつつ、その後の鉄道の耐震化の進展などを踏まえた対策の実効性の確保、言わば現状の進展に応じた観点も追加するということが1つ。
 また、昨年10月の千葉県北西部を震源とする地震を踏まえまして、現行のガイドラインで対象としていない中規模の地震に伴い、駅前滞留者への対応が必要となる場合の考え方を位置付けたものとなっております。
 今後、この対応方針に基づき、関係機関等と連携して、現場レベルで早急に対応すべきことから対策の具体化を図るなど、首都直下地震などに備え、帰宅困難者対策をしっかりと進めてまいりたいと思っております。また、より詳しいことは事務方にお尋ねいただければと思います。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)来年のG7サミットの警備関係についてお伺いします。警察庁が警護要則を見直すことを踏まえて、サミットではどのように警護警備に臨まれますでしょうか。また、その際、ドローン等の資機材の充実やAI等の最新技術の導入のお考えがあれば併せてお聞かせください。また、交通規制についてのお考えもお願いします。
(答)国家公安委員会は、御承知のとおり、昨日、警察庁から検証・見直しに関する報告書を受け取りました。受け取りまで、11回にわたり、委員会で国家公安委員としての意見も申し上げ、時に激しい議論もございましたが、立派な報告書がまとまったと思っております。その中でも触れておりますが、警護に関し基本的事項を定める警護要則、これを抜本的に見直す、約30年ぶりに見直すこととしたところであります。
 しかし、要則を見直すだけではなく、これは国家公安委員の中でも、あるいは、記者の方からも御指摘がありましたが、そういった措置を確実に講じるということが大事だと思います。
 今、御指摘のように、来年G7サミットが広島で行われます。その時に、情報収集・分析、警戒警備のほか、AI、ドローン等の最新技術を活用した装備資機材の活用を当然図ってまいりたいと思いますし、官民連携による訓練の充実等を通じまして、テロ対処能力の強化等に努めてまいりたいと思っております。
 また、交通規制でございますが、これは国民の理解と協力を得ることが、大変大事でございますので、広島県警察本部を中心に、全国警察が一丸となってサミット警備に万全を期してまいりたいと思います。そのことにより単に国民だけではなくて、サミットでございますので、国の内外に我が国の治安の安全さをしっかりPRできるものとしたいと思っております。
(問)改めてなのですが、中村警察庁長官の辞任について御所感をお伺いしたいのと、来月27日に迫った国葬が閣議決定されましたが、閣議決定されたことで、より警備体制の議論等が進んでいくと思います。大臣の意気込み等を改めてお伺いしたいのですが、よろしくお願いします。
(答)中村長官の辞任につきましては、先ほど終わりました本日の閣議において、8月30日付で中村警察庁長官が辞職する人事案が承認されました。先ほどお話しましたとおり、昨日、安倍元総理の銃撃事件の検証結果を踏まえ、警護の強化方策がとりまとめられました。これを機に、中村長官から、人心を一新して新たな対策を実施していくこととしたい旨の申し出があったところであります。私も短い間でございましたが、大変幅広い知見をお持ちで、包容力のある、優れた統率力のある方だと思っております。
 そういう意味で大変残念でございますが、本人の決心が固い、また、こういう大きな、重大な結果をもたらしたということを大変重く受け止めているという長官の思いも尊重して、申し出を了解したものでございます。
 来月には国葬、来年には、先ほどお話しましたG7広島サミットが控える中、新体制の下で、警護の強化方策を着実に実施し、要人や行事の安全確保に万全を期するよう警察庁を指導してまいりたいと思います。
 決意と言うか、何も無くて当然というのが警護なり警察の基本でございますので、しっかりと強い緊張感を持って臨まなければならないと思っております。

(以上)