小林内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年12月14日

(令和3年12月14日(火) 8:33~8:40  於:参議院本館3階 内閣記者会3)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)補正予算は今審議されていると思いますけれども、当初予算の財務省との折衝の中で何か動きがあれば。どんな感じで仕上がりそうだということがそろそろ見えてくると思うんですけれども、その辺のお話を聞かせていただければと思います。
(答)大変申し訳ないんですけれども、今、補正予算案の審議中でございますので、そこはこれまでも事務方ベースでかなり綿密に詰めをしていますので、特段何か大きな、財務省との関係で問題があるとは捉えておりません。審議中ですので気を引き締めて最後までやっていきたいと思います。
(問)日本のソフトバンクグループ傘下のイギリス半導体設計大手アームとアメリカのエヌビディアの経営統合に関して、アメリカの競争当局は差し止め訴訟を起こしました。ヨーロッパのほうでも競争上の観点で調査されていたり、あとイギリス政府は経済安全保障上の内部調査を始めたところでございます。半導体を巡ってはいろいろな動きがあると思うんですけれども、日本の企業が関わっている世界的半導体設計大手を巡るこういった動きをどのようにご覧になっているでしょうか。
(答)個別の企業の動きについては、私の立場からコメントすることは控えたいと思いますけれども、今まさに足元では、日本としてはTSMCの誘致ということで、まさにミッシングピースを埋めるということをやっております。この足元の話だけではなくて、今後、もう少し中長期にわたって、我が国の半導体産業をどのように再生していくのかということを考えたときに、今ご指摘の点も含めて、様々な国際社会で起こっている企業の動きについては当然注視していかなければならないと考えております。経産省を中心に、そこは当然様々な検討がなされているものと認識しますけれども、経済安保の観点からも、そうした動きについては私自身としてもしっかりと見ていきたいと考えています。
(問)先日開かれた民主主義サミットで、人権侵害の阻止を目的とした輸出管理の導入ということが共同声明として発表されました。日本はメンバーには入っていなかったということなんですけれども、今後の政府の検討の方針と、法的な問題がないかなど、具体的なことを教えてください。
(答)このアメリカ主催の民主主義サミットにつきましては、これまでの日本外交を踏まえて、全体を見ながら政府として引き続き検討していくことになろうかと思います。人権侵害に対する輸出管理の措置の必要性につきましては、人権侵害に対してどのような措置を講じるにしても、日本の人権外交の在り方に加えまして、人権問題に関する国際社会の動向ですとか、さらには二国間関係や、我が国への様々な影響を含めて、個別の状況に応じて、日本の国益、外交面も含めた総合的な判断を適時適切に確保していくということが不可欠とも考えられます。
 こうした点を前提として関係省庁間の議論が必要と考えておりますが、当然、人権というのは岸田内閣としても非常に重要な価値だと考えております。今、現行の国家安全保障戦略で国益について3つ書かれているんですけれども、その中にも人権を含めた基本的価値に基づいた国際秩序、あるいはルール形成、こうしたものというものが入っていると認識しておりますので、当然そうした点に基づいて判断していくということだと思っています。
(問)TSMCを巡る動きに関しては、今、熊本で計画が進んでいると。地元では、人材をどう確保するかという話になっていて、一方で熊本大学とか地元の大学では、新たに人材の育成の機関を立ち上げるという話がありました。このように海外から今後、日本に参加してもらう中で、他の地域で同じような事例が出てきたときに、産業競争力の観点だけでなく、科学技術とか、そこの辺りの人材育成も結構重要になると思っているんですけれども、その辺りに関して大臣のお考えを今お伺いできるならお願いします。
(答)産業政策として、当然、日本の半導体産業の再生に向けた、今足りない部分というものを持ってきたり、あるいは強化するというのは当然の話ですけれども、当然、中長期的にこの産業政策というのは考えていかなくてはいけないわけで、その観点からは、科学技術力の向上というところも含めて、人材育成というのは極めて重要なパーツだと思っています。
 熊本の件にしても、先日も少し前に蒲島知事がいらっしゃって、県内における人材育成、また雇用の話もされておりましたけれども、熊本に限らず、今、日本の科学技術力がかなり落ちてきていると言われている中で、アカデミアだけではなくて、産業界における技術力の向上という観点からも、半導体に限らず、そうした海外から投資なりしていただく際には、我が国の人材をどう育成していくかというところを当然絡めて考えていかなくてはいけないと考えています。

(以上)