山際内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年7月19日

(令和4年7月19日(火) 10:36~10:45  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

(冒頭発言なし)

2.質疑応答

(問)おはようございます。コロナ対策について伺います。
 感染者のさらなる増加が見込まれる中で、感染対策と社会機能の維持というのが大きな課題になってくると思います。そうした中、例えば学校の休校の基準などを巡っては、保護者からの厳しすぎるのではないかというようなお声も出ています。
 今後、社会機能を維持するために、休校の基準であるとか、濃厚接触者の扱いなどについて、さらなる緩和というのを検討していくお考えというのはあるのでしょうか。教えてください。
(答)この課題については、何よりも科学的な知見に基づいて、今、様々なルールというんでしょうか、これを考えていかなくてはいけないというのが原則ではあります。
 また、デルタ株とオミクロン株とは相当性状が違うということを受けて、オミクロン株に対して相当程度柔軟に運用できるようにしてきたところですが、おっしゃるように、さらに様々な性状が変化したことに基づいて、科学的な裏付けをもって柔軟に運用できる部分があるかどうかということは、中長期的に、必ずこれは不断の見直しというのはしていかなくてはいけないと。これはこれまでもやってきたことですから続けたいと思います。
 一方で、小学校に限らず、幼稚園・保育園等々も含めて、厚生労働省や文部科学省から、各自治体それぞれの地域によって事情が相当変わってまいりますので、それぞれの地域、事情に合わせて柔軟に対応できるようにという通達は既に出させていただいておりますから、それに従って、それぞれの自治体において適切にご判断をいただくということをしていかなくてはいけないと思っております。
 ただ一方で、さらに地域の自治体の皆さんとコミュニケーションを図っていく必要があると思っております。
(問)コロナ対策で関連なんですが、先日日曜日の討論番組で、後藤厚労大臣が、現時点での新たな行動制限というのは必要ないというお考えを示された一方で、リスクを管理できないほど感染が進むであるとか、医療逼迫が起こることがあれば、行動制限を含めた対策の強化も考えなければいけないというような発言をされましたが、その点大臣もお考えは同じということでよろしいでしょうか。
(答)はい。これまでも政府はコロナ対策に関して、ゼロコロナではなくてウィズコロナの対策、政策というものをずっと一貫してとってきたわけです。
 その中で、ウィズコロナの条件は何なのかといったときに、医療体制が逼迫しないという状況で、社会経済活動というものを両立させると。これを我々としてはウィズコロナと呼ぶわけです。
 ですから、ウィズコロナの範囲の中で物事が進められるように、全力を傾注して、そしてその範囲から外れないように最大限の警戒を持って、今も当たっております。
 後藤大臣がおっしゃったのは、その範囲から逸脱するほど激しい感染症の爆発のようなものが起きた場合にどうするかということに対してご発言をされたものだと私は理解しておりまして、そういう状況になれば、当然医療崩壊に近いような、医療提供体制が逼迫するということになりますので、医療体制が逼迫しないような手立てというものは、あらゆることは考えないといけないんだろうと思いますが、そうならないように、我々としてはこれまでも努力をしてまいりましたし、これからも努力を続けたいと思います。
(問)60歳以上の高齢者の立場で見ますと、この3日間の休みの盛り場ですとか居酒屋を見ますと、多分10日後、15日後に経験的にすごい数字になるだろうというのは想像がつくのですけれども。結局ウィズコロナといっても、重症化する高齢者というのは、ある程度感染が増えてきたら、自主的にあまり外へ出ないとか、そういうことしか守れなくなってしまうのではないかと思うのですが、その辺はどうお考えになるのか。
 ウィズコロナでも、若い人と高齢者は大分違うと思います。この3日間というのは、高齢者の立場で言ったら、もう少し抑制したほうがよかったんじゃないかと。そういうふうに言っている医者もいるんですけれども、その辺はどうお考えになるでしょうか。
(答)非常に難しいご質問をいただいたと思います。まさにこれは、社会経済活動を止めないようにしながらコロナウイルス感染症を制御していくという、非常に難しいバランスの問題なので、それをご指摘いただいたものだと思います。
 一方で、60歳以上のシニアの方々に対して、何もやる手がないのかといったらそんなことはなくて、今4回目の予防接種、ワクチンというものを推進しております。これは、どうしても5カ月間期間を置いてから打たなくてはいけないということもありますので、2月、3月に高齢者の60歳以上の方々は大分打たれましたから、2月に打たれた方は7月に入っていますので、もう接種を受けられる状況にありますし、さらに大層の部分は、これから8月にかけて打てる状況になります。ですから、4回目のワクチン接種というものを、まずはシニアの方々にはしっかりと受けていただくという手立てがございます。
 また、シニアの方々に限らず、ハイリスクの方々もいらっしゃいますので、そういう方々もしっかり4回目のワクチン接種というのは受けていただければと思います。
 これは厚労大臣からもお示しをさせていただいているように、確かに感染予防効果というものは、4回目のワクチンを接種してもそれほど高まらないということは言われておりますが、しかし重症の予防効果というものはしっかりと確保されているということも、科学的なエビデンスで示されております。高齢者の方も、運悪くコロナウイルス感染症にかかってしまったとしても、重症化をせずにきちんと治癒されるということであれば、それは社会全体として、この病に対して乗り越えていくことはできるということになりますから、まずはそこのワクチン接種というものをやっていただければと思っております。
 それ以外にも、この夏特有の、我々として注意しなくてはいけない点というのを感染対策として、特に換気を、先般も私は強調させていただきました。やはり私たち一人一人が、この2年半の間に相当自分たち自身の経験値を上げてきたという部分もありますが、それでもなお工夫できる部分は、一人一人で工夫をしていくということは必要だと思います。
 そういうことも合わせて、社会活動というものを止めない、その中でどうやって感染症を制御していくかということを、両者矛盾する話を並び立たせるということを、みんなで頑張ってやるしかないのではないかと思います。

(以上)