山際内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年3月22日

(令和4年3月22日(火) 8:40~8:48  於:衆議院本会議場議員食堂側)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 無料検査事業のうち、経済社会活動を進めるための検査を全国的に無料化する定着促進事業について、当初3月末に終了することとしておりましたが、重点措置を全国で終了した後の経済社会活動の回復に向けて検査の重要性が高まっていること等を踏まえ、6月末まで延長することといたしました。関連する事務連絡を本日中に都道府県に発出する予定です。
 年度末や春休みに入りまして、若年層を中心に活動が増えていくことが見込まれる中、飲食、イベント、旅行等の場面において、基本的な感染対策を徹底することと併せ、迅速な検査結果確認が可能な抗原定性検査を積極的に活用するようご検討いただきたいと存じます。
 以上です。

2.質疑応答

(問)コロナ対策について伺います。まん延防止等重点措置が約2カ月半ぶりに全面解除になりました。今、冒頭のご発言でも少し年度末活動が増えるという話がありましたが、これからお花見、入学・就職シーズンを迎え、人と接触する機会が増加することが予想されます。コロナ疲れもある中、第7波を起こさないために心掛ける点など、国民にメッセージをお願いします。
(答)たくさん申し上げてもなかなか響かないですから、いつもシンプルに2つのことだけを申し上げています。
 一つは、基本的な感染対策です。これを徹底していただくということ。これは何も難しいことを言っているわけではなくて、これまで我々がやってきたことです。すなわち、マスクをしっかり着けて、手洗い、うがい、あるいは3密の回避、換気など、基本的な感染対策を継続して徹底してやり続けていただくことが最も大事です。
 そしてもう一つ申し上げているのは、3回目のワクチン接種を受けていらっしゃらない方は、是非とも一日も早く3回目の接種を受けていただくということ。これは感染予防効果が少し緩いという話がございますが、ご自身にとって必ずメリットの方が大きいものなので、これをやることによってご自身も助かりますし、社会で新型コロナウイルス感染症がまん延することも防止する手立てとして確実なものになってまいりますので。
 この2点です。これをまた改めて皆さま方には徹底していただけるよう、お願いしたいと思います。
(問)先週起きた福島県沖地震の経済的影響について伺います。半導体大手のルネサスの工場が一時操業を停止した他、トヨタとかSUBARUなど自動車大手でも部品調達難から操業を停止する動きが広がっております。かねて日本経済で半導体不足など供給制約の問題に悩まされ続けていますが、さらに電力供給も逼迫しているということで、今回の地震に伴って日本全体の生産活動が一段と下押しされるリスクについて、どう思っていらっしゃいますか。お願いします。
(答)もちろん、我々としては注視しておかなくてはいけないと思っております。全体がどういうものであるか、まだきちんと分析が済んでいるわけではありませんが、今ご披歴いただいたように、半導体メーカーであるとか自動車製造メーカーであるとか、そういうところの工場が一時ストップする影響が出ているというのも聞いて知っております。また、電力の逼迫という話も出ております。これも一つだけの問題ではないかもしれませんが、しかし、これも注視しておかなくてはいけないと思っております。
 特に今日、かなり電力の需給が逼迫するという話も伺っていますから、国民一人一人が協力するところは協力する体制を敷くことで社会全体がダメージを受けないようにしていくことが非常に重要だと思っております。それができるような雰囲気を我々としてはきちんと作らなくてはいけないと思っておりますし、マクロ経済の視点からは、できるだけ下押し圧力が緩む形をどう取ればいいかということを引き続き注視しながら行ってまいりたいと思います。
(問)冒頭の無料検査について伺いますが、かつて検査事業で需給が逼迫した局面が1月とかにあったと思いますが、今後、6月に向けて需給の逼迫の恐れはないのかということと、延長に伴う予算措置についてどのようにお考えになるのか。
(答)無料検査は、政府の買取りも含めて相当数、確保、あるいは確保の見込みを立てているというのはこれまで申し上げたとおりで、向こう6か月で3.5億回というのを皆さんにお示ししたところです。
 ですから、それをうまく利活用するということですが、足元、実際の数は向こう6か月で3.5億回となりますと、日に割ると1日に約200万回分の能力があるということになりますが、実際に今、検査が行われている実数は、それよりも遥かに少ない数でしかありませんので、そういう意味で逼迫するとは今のところ考えておりません。
 しかし、ご指摘のように、これから社会を開くとなると、社会を開くために検査を有効活用しようとすると、当然、検査の需要は増えてくると我々としてはそう思います。一方で、そう思うだけではなくて期待するところもあります。
 ですから、その需要がどのぐらい伸びるかということを我々としては見ながら、足りないことになれば速やかに用意する準備を進めたいと思いますが、現在のところは体制には余裕があると思っております。
(問)先ほど2つの対策をおっしゃいましたが、我々の心構えとしては、まだまだ緊張感を持ってという感じでございますか。
(答)はい。これは、昨日どこにいらっしゃったか分かりませんが、この3連休、私の感覚でも大変多くの方が活動を再開されているという実感があります。街は相当人混みが多く見られましたし、また、車で移動しましたが、移動する中も相当渋滞が発生しておりました。
 これは当然、年度末、年度初めになれば、様々な人生のイベントがありますから人が動くようになるのは自然のことではありますが、動くことそのもので感染が拡大するわけではありませんが、人と接する機会が多くなれば当然、そこでの感染リスクはそこそこあるわけです。なので、先ほど申し上げた基本的な感染対策を徹底していくことが重要だと申し上げたわけです。
 なので、これはもう耳にタコができるぐらい言い続けるしかないと思います。それで、我々自身も、自分のやらなくてはいけないこと、やりたいことは十分やっていただくけど、やっていただく時には、やはり注意をしながらやりましょうと、そういうメッセージだと受け止めていただければと思います。
 ありがとうございました。

(以上)