山際内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年1月18日

(令和4年1月18日(火) 17:13~17:25  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 月例経済報告等に関する関係閣僚会議の概要をご報告します。
 今月の景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられるとし、先月の判断を維持しております。
 一方、先行きについてはオミクロン株の感染拡大を踏まえ、警戒感を高める表現としています。具体的には、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって景気が持ち直していくことが期待される。ただし、感染症による影響や供給面での制約、原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要があるとしています。
 この他、本日の会議の詳細については後ほど事務方からご説明いたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)まず月例に関して質問させていただきますが、今回総括判断は据え置かれておりますが、足下でオミクロン株の感染が急速に広がっておりまして、自治体の方から、まん延防止等重点措置の要請も相次いでおります。この感染拡大が今後の経済に与える影響について、どう見通されているか教えていただけますか。
(答)感染症の影響による下振れリスクがあるであろうということで、そのことを先行きの判断の中に示したわけです。実際には、これから何が起きるかというのは注視していかなくてはいけないですが、この足下で、今、おっしゃったように急速に感染者数が拡大しておりますので、個人消費等が下押しする要因になる可能性があるということを踏まえた表現になっています。
(問)今度はコロナに関連してですが、実際に今、都道府県からまん延防止等重点措置に関する要請が各種来ておりますが、その要請状況を教えていただきたい。
(答)1都12県、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、群馬県、新潟県、岐阜県、愛知県、三重県、宮崎県、長崎県、熊本県、そして香川県です。
(問)菅前政権の時には、自治体からの要請を断るというケースもありましたが、岸田政権ではこういった要請が来た場合に、全て受け入れというようなお考えなのでしょうか、教えてください。
(答)それはケースバイケースですが、少なくとも今回のオミクロン株がものすごい勢いで感染拡大を広げているということを受けて、現場を一番知ってらっしゃる知事さんたちが各県の状況というものを判断して、これからまさに、それぞれの地域でどれだけ医療の状況が逼迫するかということを中心に、様々なことを総合的にご判断いただいた上で要請を出してきていると我々は理解しているものですから、それを受けて、今回はまだこれからですが、検討をして早急にその結論を得たいということです。
(問)まん延防止等重点措置に関連してお伺いいたします。明日にも、要請を踏まえて一連の手続きを進めていくかと思いますが、デルタ株でもまん延防止等重点措置の効果というのはなかなか薄かったと言われている中で、より感染力の強いオミクロン株での効果について、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)これも専門家の皆さま方から様々な科学的な知見が、もうオミクロン株についてもだいぶ寄せられつつありますが、その中に、やはり感染リスクの高い行動等々というのがあります。
 それは、マスクを外して大きな声で会話をするということを続けるということ。それを当てはめますと、やはりお酒を飲んで楽しむ、あるいは飲食をする時、どうしてもマスク飲食が望まれますが、しかし、マスクを外して食べることは間違いありませんから、そういうリスクの高いところというものは見えておりますので、それに対して、まん延防止等重点措置においてはある程度のルールで制限をかけるということになりますので、その効果そのものは、正しくそれが行われる中においてはある一定程度あるものと思います。
(問)すみません、続けて関連で2問続けてお伺いいたします。
ワ クチン・検査パッケージについてですが、一部報道でオミクロン株の感染拡大を受けて、2回接種をしてもブレイクスルー感染が起こるということで、運用を当面停止するという報道がありますが、事実関係について確認させてください。
 また、当面停止する場合、どれくらいの期間になるのか。今後ブースター接種が進んでくるかと思いますが、こうしたものが再開の条件になるのかなど、検討しているものがありましたら教えてください。
(答)検討の中身そのものは多角的に検討しなければいけないというところぐらいまでです。
 一方で今回、まん延防止等重点措置をこれだけの都県の方々が要請されていますから、その中においてワクチン・検査パッケージをどのように利活用していくかということについては当然議論をしなくてはいけないと思っております。
 その中に、今おっしゃっていただいたように、容易にブレイクスルー感染が起き得るということも分かっておりますから、その点も考慮に入れた上で、前回は検査だけというオプションも付け加えたわけです。
 だから今回はどのような形にするかということを、当然、明日分科会も開くことになると思いますから、そういったところできちんと専門家の皆さんも交えて議論をした上で正論を得るようにしたいと思います。
(問)基本的に冬は換気の問題と。基本的に、オミクロンがある程度空気感染するということを考えたら、結局3万人を超えてくる、近く5万人を超えるような話になると、結局後手後手、小出しとか、逐次投入という批判も出てくると思いますが、やはりある程度、地方自治体からあったらすぐ認めるのだったら全国一律とか、結局そういう状況になってくるのではないかと思いますが。やはり空気感染するとしたら、あんまり議運で、そういう議論をしていること自体が、前のともだいぶウイルスの性格が違うのではないかと思いますが、その辺を大臣はどのようにお考えでしょう。
(答)私はそうは思っていなくて。オミクロン株は、何をもって空気感染とおっしゃっているか分かりませんが、少なくとも基本的な感染症対策をしっかりしていると、そう爆発的に感染が広がるということではないということは分かっているわけです。
 すなわち、いわゆる空気感染を起こすようなものとはちょっと違うわけです。ですから、今までと同じ対策をしておけばある程度は防げるということも分かっているわけです。
 すなわち、もしそうでなければ、移動をしている最中にもっと感染が起きたはずだというようなことも専門家の皆さんから言われているわけです。ですから、我々は冷静にこのオミクロン株に関しても対応をしていくべきだという考え方に基づいてオペレーションを行っています。
 それで、ご質問にお答えすると、これは昨年の秋にお示しをしました全体像、まさに2年間戦ってきた知見というものに基づいて、第6波が来た時にどうすればいいかということに対処するために全体像をお示ししたわけです。そこにお示ししたものから、それはもちろん変えて、改善しなくてはいけないところがあるのは、前の質問のワクチン・検査パッケージのことも含めてあります。しかし、基本的に守ればやれるだろうというところも当然あるわけで、それに従ってオペレーションをやっているということで、このやり方がそれほど後手後手に回るというやり方ではないと、私たちは判断しています。

(以上)