山際内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年10月12日

(令和3年10月12日(火) 9:26~9:32  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

(冒頭発言なし)

2.質疑応答

(問)金融所得課税についてお伺いしたいと思います。昨日、代表質問が始まりましたが、総理の方からは、「金融所得課税よりも優先すべきことがある」と発言されました。昨日の夜のテレビ番組にも出られまして、来年度の税制改正では議論の対象外というお考えも示されたと思いますが、これについて、まず大臣のご所見をお伺いしたいのと、今後、新しい資本主義の会議などが立ち上がると思いますが、金融所得課税以外にどういったところを分配政策で重視していくのか、大臣のお考えをお聞かせください。
(答)これは、もう総理がおっしゃったことの方針で我々は一丸となって動くということです。
 もとより、金融所得課税は選択肢の一つとして総裁選を戦われている時から主張されていましたが、それ以外のことも、例えば賃上げ優遇税制のようなものも含めて主張されてきたわけですから、大事なことは、総理がおっしゃっているように順番を間違えないことだと。これを我々は肝に銘じておかなくてはいけないと思いますので、順番を間違えずに、まずは経済対策、そして成長、これを目指すのだと。その次に適正な分配をしていくという、そういう戦略立てになると思いますので、今の段階で予断を持ってこのようなメニューでというのを私の方から言及する段ではないと思います。大切なのは今言った順番ということを強調させてもらいたいと思います。
(問)財務省の矢野次官が『文藝春秋』に寄稿したことについて伺います。寄稿では、最近の与野党の政策論争について、バラマキ合戦と批判しておりました。また、次官は本当に巨額の経済対策が必要なのか疑問を呈していますが、岸田総理は数十兆円の経済対策の策定に向けて先週、各閣僚、大臣を含めて指示を出されましたが、こうした点についてどう大臣はお考えでしょうか。
(答)立場はあれども、官僚の皆さんがそれぞれに自分の意見を持っているというのは、これは自然なことだと思います。もちろん、財務省の事務次官ですから、その発言は重いということは当然ですが、その中での御発言だったと思っております。
 一方で、前の質問とも完全にリンクいたしますが、今、私たちが置かれている状況は、本当に緊急事態です。ですから、コロナウイルス感染症という誰もが乗り越えていかなくてはいけない緊急事態を乗り越えるために、思い切った財政出動が必要だということについて、次官が何か意見を申されたということではないと、そのように私は認識しております。
 ですから、順番を間違えてはいけないというのはそのとおりで、傷ついた経済をどのように正常化させていくかというところに、まずは注力しなくてはいけない。一方で、岸田内閣においても2025年度のプライマリーバランスを黒字化させていくという大目標そのものは、今年、閣議決定した骨太方針の中に盛り込まれたものを何か変えたわけではありませんから、当然、財政規律は一方で守っていかなくてはいけないということは持ち続けた上で、しかし、現状の社会状況を見た時に、必要なものは躊躇なく、しかも規模も大きな規模でやるという決意を総理はおっしゃっているわけです。それに基づいて我々はやりたいと思っております。
 もちろん、様々な議論はありますが、それがひとたび決定されたなら、財務省もその一員として一丸となってしっかり仕事をしてくれるものだと信じております。
(問)17日から靖國神社の秋の大祭ということで、大臣は参拝されるのか。される場合には何日に行かれるのか、参拝されない場合は、榊を奉納する予定はありますかということをお尋ねしたいと思います。
(答)いずれも予定はありません。どうもありがとうございました。

(以上)