棚橋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年7月6日

(令和3年7月6日(火) 10:42~10:50  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 7月1日から東海・関東甲信を中心に記録的な大雨となり、3日には静岡県熱海市において土石流が発生し、本日8時時点で4名の方の死亡が確認されており、今なお多くの方の安否が分からない状況であります。お亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げ、また被災された全ての方々にお見舞い申し上げます。
 政府といたしましては、発災直後に特定災害対策本部を設置・開催するとともに、総理のご出席の下、関係閣僚会議を開催するなど、一体となって被害状況の把握や応急対策に全力を挙げてまいりました。昨日には、特定災害対策本部を総理を本部長とする非常災害対策本部に移行し、さらに体制を強化したところであります。
 本日は、私、これから熱海市に赴き、土石流が発生した現場等の直接確認を行い、静岡県副知事や熱海市長にお会いした上で、被災地の状況や要望を踏まえ、災害応急対策や被災された方々の生活再建に全力を挙げてまいりたいと思います。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)被災地の支援策として激甚災害の指定というものがあると思うんですが、この辺の検討状況を教えてください。
(答)被害状況を把握することがまず重要でございまして、現在、指定基準に照らし、被害状況を確認している最中でございまして、その上で適切に対応してまいりたいと思っております。
(問)これから視察ということなんですけど、現状これまでの内閣府防災としての対応、物資の支援ですとか、被災者の支援ですとか、どのようなことをされているのかということと、あとその過程で何か今感じている課題とか現地の方に呼びかけたいことなどがあれば、併せてお願いします。
(答)まず、発災いたしました7月3日の土曜日、総理から私、直接指示を受けて、官邸内における危機管理センターにおいて関係各省全て集まっていただき、状況把握と支援、特に総理からのご指示は、生命第一という観点から、救命・救出活動に全力を挙げてまいりました。今、ご承知のように、警察、消防、自衛隊、海上保安庁等、多くの方々がまさに懸命な思いで捜索に当たり、救命・救助活動をしていただいております。心から敬意を表すると同時に、また民間の方にもご協力をいただき、あらためて感謝を申し上げます。
 一方で、現在被災された方々、熱海市内の3カ所の避難所に避難していただき、必要な対応をさせていただいているところでございますが、何せまだ発災して正味3日少しでございますので、不十分なところもあるんではないかというご質問であれば、私なりに今日確認した上で、さらに努めてまいりたいと思っております。
 なお、熱海市に災害救助法を適用し、避難所の供与や被災者の救出については国庫負担が可能となるようにしたところでございますし、全壊世帯等については、支援金を支給できる被災者生活再建支援法の早期の適用に向けて、静岡県と熱海市と手続きを進めてまいります。
(問)あともう1点、別なんですが、不明者の氏名の公表を昨日されて、徐々に情報も入ってきている。一方でまだ不明の方がいらっしゃると思いますが、今回この不明者の氏名の公表に当たって、何か国のほうで県や市などと議論したとか、アドバイスをしただとか、関わったところがあれば教えてください。
(答)今回、安否不明者の方の情報を公開するという話は、昨日、私のほうにも事務的に報告をいただきました。もちろん、個人情報ということはございますが、何といっても生命・命を守るということが最優先ですので、適切に対応されたものと理解しております。
 今般は静岡県災害対策本部において、個人情報保護条例を踏まえた上で、最も優先すべき人命の救助・救出活動に資するという観点から、積極的に公表されたものだと理解しておりまして、このことによって安否不明者の安否確認が速やかに進むことにより、救命・救出がより確実に行われることを強くその方向で努力していきたいと思っております。
(問)最後に、この氏名の公表に関しては、これまでも統一の基準というのはない状況で、自治体で判断が分かれていますが、大臣としては、この公表の必要性・重要性、現時点でどのようにお考えでしょうか。
(答)個人情報の保護は大変重要ではありますが、当然のことながら個人情報保護の理念の中で生命を優先するという大原則があると思っております。今般の静岡県の氏名報告も、そのような考えの下で、県の個人情報保護条例の関係を整理した上でなされたと思っておりまして、私は生命を優先する対応であると考えております。
(問)今後の災害等においても、そういった判断というのは重要になってくるとお考えでしょうか。
(答)防災の観点から当然のことながら不断の見直しが必要でございまして、今後の災害対策にも生かしてまいりたいと思っておりますし、今般もこれは静岡県において配慮されたと思いますが、どうしても個人情報として氏名の報告が適切ではないケースも含めて、今後の対策にさらに生かしていきたいと思っております。
(問)今、避難者が一時的に熱海市内のホテルに避難されていると思いますけれども、今後のことなので、そこも検討中だと思うんですけれども、夏になると熱海市が観光地というところで、ホテルのほうも対応し切れないと話してはいるんですけれども、今後の今ホテルに一時避難している避難者のご対応というのはどのように今の時点で考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)現時点においては、お話のあったとおり3カ所、そのうち大半が2カ所のホテルに避難させていただいております。当面は、当然のことながら、避難所に避難された方のご要望に応え、生活支援をきちんとやっていくと。そして、その後のことについては、避難所を提供していただいているホテルの方とも相談しながら、適切に対応していきたいと思っております。

(以上)