井上内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年9月21日

(令和3年9月21日(火) 10:56~11:00  於:中央合同庁舎第4号館2階共用220会議室)

1.発言要旨


 科学技術政策担当の大臣として報告します。
 第65回国際原子力機関(IAEA)総会の初日となる20日に、私が政府を代表してビデオ録画形式の演説を行いました。
 この演説における我が国のメッセージとして、コロナ禍におけるグロッシー事務局長のリーダーシップに敬意を表するとともに、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の取組が着実に進んでおり、ALPS処理水に関して、約2年後を目途に安全を確保した上で海洋放出を開始するとした基本方針について、IAEAより「廃炉計画全体の実行を促進するもの」と評価されたことを表明しました。
 その上で、IAEAとの協力を重視していることを説明した上で、東電福島第一原発の状況について、国際社会に対して、科学的根拠に基づき透明性をもって説明を継続するとともに、各レビューの実施に向けてIAEAと協力していく旨を表明いたしました。
 また、原子力の平和的利用やジェンダー平等における我が国の力強い支援や、北朝鮮及びイランを含む地域の不拡散課題に関する我が国の立場を表明しました。
 今回は、新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、ビデオ録画形式での演説となりましたが、国際社会に対し、我が国の立場をしっかりと発信することができたものと考えております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)IAEAの総会なんですけれども、ALPS処理水の対策について、各国からはどういった反応があったんでしょうか。
(答)各国から、ALPS処理水をめぐる特段の言及はありませんでした。なお、総会冒頭に行われたグロッシーIAEA事務局長のステートメントにおきましては、ALPS処理水に関し、IAEAが世界中から国際的に認められた専門家グループを任命したこと、また、IAEAがALPS処理水の処分前、処分中、処分後の日本を支援していく旨の表明がありました。
 ただ、今、IAEA総会、まだ進行中なものですから、各国全ての演説が終わったわけではありませんので、そういう意味では、今後各国から何らかの反応があるかどうか、しっかり注視をしてまいりたいと思います。

(以上)