井上内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年4月20日

(令和3年4月20日(火) 8:40~8:47  於:中央合同庁舎第4号館4階共用408会議室)

1.発言要旨


 先週16日に行われた日米首脳会談について、私の所管分野においても日米の協力を一層強化していくことが確認されました。
 まず、量子科学技術の分野では、共同研究や研究者の交流を通じた研究機関間の連携を強化していく方針を確認しました。
 宇宙分野では、アルテミス計画、小惑星探査等の民生宇宙分野の研究開発協力を深化するとともに、宇宙を含む全ての領域を横断する防衛協力を深化させることにコミットしました。
 健康・医療分野については、新型コロナウイルス感染症からの回復に加え、次のパンデミックを予防できるよう、NIH(米国国立衛生研究所)やAMED(日本医療研究開発機構)などの研究機関間の連携を強化することを確認いたしました。
 今般の日米首脳会談での成果を踏まえ、私としてもそれぞれの分野において、日米の緊密な協力のもとで取組をさらに推進してまいります。
 次に、宇宙政策担当の大臣として報告をします。
 本日20時より、国際宇宙ステーションに滞在している野口聡一宇宙飛行士との交信が行われます。菅総理と一緒に私も参加し、科学技術の発展や官民で共に創る新たな宇宙時代について、野口飛行士とお話ししたいと思っています。私としては、国際宇宙ステーションとの交信は初めてのことであり、大変楽しみにしております。
 次に、科学技術政策担当の大臣として報告します。
 国会など諸般の事情が許せば、明日21日より開催される日本学術会議の総会の冒頭に出席し、挨拶を行いたいと思います。明日からの総会は、より良い役割発揮に向けての報告書の案について議論し、取りまとめていただく極めて重要な会議と認識しています。会員の皆さまによる自由闊達な議論を行っていただいた上で、梶田会長から御報告をいただけることを期待しております。
 健康・医療戦略担当の大臣として報告します。
 先週金曜日に、健康・医療戦略本部内の医薬品開発協議会を開催し、新型コロナウイルス対策で、その必要性が明らかとなった、日本におけるワクチンの開発・生産体制強化に係る議論をスタートさせました。本件についての議論はまだ始まったばかりでありますが、国民の関心も非常に高い課題であります。アカデミア、企業など様々な有識者からも御意見をいただきながら、産学官にまたがる様々な要因を抽出し、国産ワクチンの研究開発拠点整備などを抜本的に推進できるよう、今年の夏を目途に、具体的な対応策を取りまとめてまいりたいと考えています。
 最後に、消費者及び食品安全担当大臣として報告します。
 22日の第104回消費者安全調査委員会では、委員会の発信力強化の一環として、「幼稚園で発生したプール事故」に関し、溺れ事故を防ぐための監視のポイントをまとめた動画を公表します。
 2011年7月、幼稚園のプール活動中に水深20センチメートルの水中で子供が死亡する事故が発生しました。2016年、2017年にも死亡事故が発生しています。プールシーズンを迎える中、このような痛ましい事故を二度と繰り返さないことが重要です。2014年の報告書でも、監視役の先生は監視に専念するなど、当たり前のことが必ずしも現場で守られていないことを示しましたが、その後も同様の被害が起きています。保育園や幼稚園の保育者等、幅広い方々に危機感を持って共有してもらいたいと考えています。
 以上です。

2.質疑応答

(問)先ほどあった健康・医療の関係なんですけれども、医薬品協議会で先ほど大臣のおっしゃったワクチンの研究開発拠点の整備について提案があったんですけれども、大臣としては開発拠点の整備についてはどのようにされていこうとお考えでしょうか。
(答)先ほど申し上げたとおり、この協議会の中に、さらにタスクフォースもつくって、それぞれ関係者に入っていただいて議論をしていただいていますから、そこでしっかり検討してもらいたいと思っております。
 その上で、今年の夏には報告書を取りまとめていただけるので、それにのっとってしっかり進めていくと。これは本当に国民の関心も非常に高いことですので、国民が安心できるように、そういった施策をしっかり打ち出していきたいと思っています。
(問)そうすると、夏に報告書が取りまとまったら、次の概算要求だとか、そういうところに反映していくというようなお考えでしょうか。
(答)当然そのつもりです。
(問)明日からの靖国神社の春季例大祭で、先週の会見で適切に御対応ということでございましたけれども、その後、御参拝の御予定はありますでしょうか。参拝される場合に、昨年秋の例大祭同様、真榊などを奉納される御予定はありますでしょうか、お教えください。
(答)これは大変恐縮なんですけれども、(春季例大祭は)明日から、ということですから、それを見据えて適切に判断したいと思います。

(以上)