小此木内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年1月8日

(令和3年1月8日(金) 11:07~11:19  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。新年最初の会見となります。今申し上げましたが、本年もよろしくお願いいたします。
 一昨日から日本海側を中心に強い雪が降っておりまして、10日ごろにかけて平地も含めて大雪となるおそれがあります。政府としましては、既に1月6日に関係省庁災害警戒会議を開催し、私から警戒体制に万全を期するよう呼びかけ、情報収集や災害応急対応に当たっております。
 今朝7時時点で秋田県を中心に約5万戸で停電が発生しておりますが、強風が落ちついた地域から順次復旧作業を行っているところであります。自衛隊では、秋田県知事の要請を受け、本日も高齢者世帯の屋根の雪おろし等の活動を行っております。また、連日の降雪を受け、昨日、秋田県の7市町村に災害救助法が適用され、これにより市町村の除雪費用を国及び県が負担することになります。引き続き地方自治体や関係機関と緊密に連携をして、人命を最優先に迅速に対応してまいります。
 明日から3連休となります。国民の皆様におかれては、最新の気象情報や交通関係の情報には十分御留意の上、不要不急の外出は避けていただくようお願いいたします。
 この冬も除雪作業中の転落や雪の落下による死亡事故が報告されています。改めて心からお悔やみを申し上げます。天候が悪い間は無理して除雪作業をしないのはもちろんのこと、作業を行う場合にも、1人ではなくて家族や周辺の近所の方に声をかけて、くれぐれも注意して行うようにお願いいたします。また、改めて昨日、緊急事態宣言が発信されましたが、密の回避など、この対策なども行っていくよう周知徹底してまいりたいと思います。
 もう一つですが、災害への対応強化に向けた制度の見直しについて、昨年既に申し上げましたが、激甚化・頻発化する災害への対応強化に向けた制度の見直しについてであります。近年、豪雨や台風による水害、土砂災害が激甚化・頻発化し、住民の適切な避難行動が極めて重要となる中、昨年、有識者において必要な対応策を御議論いただき、避難勧告と避難指示については避難指示に一本化すること、災害が発生するおそれがある段階で、国の災害対策本部を設置すること、みずから避難することが困難な高齢者等に関する個別計画を制度的に位置づけ、取り組みを一層進めること等についてお示しいただきました。また、これにあわせ、発災時における円滑かつ迅速な災害応急対応が重要となる中、政府における災害対策の実施体制の強化も求められております。
 このような内容につき、次期通常国会に向けて災害対策基本法等を改正する準備を進め、今年、令和3年梅雨期からの運用開始を目指してまいります。
 もう一つ、安全保障の観点からの土地の調査・管理について、改めて御報告いたします。
 この課題については、骨太方針2020を踏まえ、昨年、有識者会議で検討を行っていただきましたが、新しい制度の枠組みとして、安全保障の観点からの土地の調査及び管理に関する法律案を取りまとめ、通常国会への提出を目指します。長年の懸案に応える本法案は、有識者会議に加え、与党における議論も踏まえて制度設計するものであり、昨年末、総理に報告をした際には、しっかりと成果を出すようにとの指示をいただきました。
 法案の大枠としては、安全保障の観点から、安全保障上重要な防衛施設や国境離島の機能を阻害する行為の拠点となり得る土地等について、必要な調査及び利用の規制等を行うものとすることを考えております。
 昨年の交通事故による死者数は、2,839人でありました。前年比376人、11.7%減少し、4年連続で戦後最少を更新し、初めて3,000人を下回りました。これは、政府をはじめ、関係機関・団体や国民一人一人が交通事故の防止に向け、積極的に取り組んできた結果だと考えております。
 しかしながら、今なお多くの尊い命が交通事故で失われることに変わりなく、また、第10次交通安全基本計画において掲げた、令和2年までに24時間死者数を2,500人以下とする目標については、残念ながら達成できませんでした。
 このような交通情勢を踏まえ、本日の閣議において、私からは、新たに策定される第11次交通安全基本計画に基づき、各界各層と連携しながら、交通安全施設等の整備や効果的な交通規制の推進、交通安全教育、悪質・危険な交通違反の指導取締り等の諸対策を総合的かつ強力に推進していくことを発言いたしました。
 交通事故を防ぐためにも、自動車や自転車の運転者、歩行者がそれぞれ相手の立場に配慮して、思いやりの気持ちをもって行動するようお願いをいたします。

2.質疑応答

(問)緊急事態宣言に関してお伺いいたします。一都三県に緊急事態宣言が出されましたが、関係都県の警察において、どのような対応を行う予定か、また、大臣から、どのような指示がなされたのかをお聞かせください。
(答)例えば、昨年末から、午後10時までの時短営業を東京や神奈川県等の自治体から飲食店に対してお願いしておりましたが、これらの自治体の夜の見廻り等について、警察は協力をしてまいりました。今回の宣言で、午後10時が午後8時になったわけですが、警察としては、同様の自治体への協力をしてまいりたいと考えており、今回の緊急事態宣言を受けて、私から警察として必要な活動にしっかりと取り組むよう改めて指示をしたところであります。
 今回は埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県を対象として、緊急事態宣言がなされたものでありますが、具体的には、知事からの要請等を踏まえて、繁華街等における制服警察官によるパトロールの強化、状況に応じて、外出自粛要請が出されている旨の一般的な声掛けを行ってまいりたいと思います。
 また、空港、医療機関等におけるトラブル防止のための警戒警備や混乱に乗じた各種犯罪の抑止と取締りの徹底に当たります。
 今後も、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すよう指導してまいります。
(問)年初に恐縮ですが、暮れに参議院の羽田雄一郎さんがお亡くなりになりました。お父様の羽田孜さんと大臣はお見知り等であるでしょうし、何より、羽田雄一郎さん自身が大学の同窓で、去年も確か大学でのシンポジウム等で同席されたと思いますが、お悔やみや御慰問があればお伺いします。
(答)私の二つ年下の53歳ということで、同窓・友人でもありましたし、昨年、法律が成立したときに各党にお礼の挨拶にまいりました時、参議院幹事長の彼がちょうど国対委員長室におられて、お礼の挨拶したんですが、その時が最後でありました。
 昨年末に突然の訃報に接し、非常に驚きました。いまだ弔問に行けず、亡くなったことが信じられないという思いです。いかに感染対策が重要であるかということを改めて感じながら、閣僚として対策を徹底していくこと、それを発信することに努めてまいりたいと思います。また、同窓・友人としては、悔しい思いもいたしております。改めて故人の御冥福を心からお祈りし、御遺族の方々にお悔やみを申し上げます。
(問)最後にお会いになった時に、どのような言葉を交わされましたか。
(答)「ありがとう」ということと、「頑張れよ」ということをお互いに言い合いました。

(以上)