小此木内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年10月13日

(令和2年10月13日(火) 10:51~11:03  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 私から2件ございます。
 台風14号の対応についてです。台風14号と前線の影響で、紀伊半島から関東地方にかけて太平洋側と伊豆諸島を中心に大雨となりました。特に伊豆諸島南部では記録的な大雨となり、10日17時に三宅村と御蔵島村に大雨特別警報が発表されました。被害状況については、本日8時時点で、重傷1名、軽傷2名及び土砂災害が報告されており、住家被害は報告されていません。政府としては8日と9日に、私、出席の下、関係省庁災害警戒会議を開催、9日には関係閣僚会議も開催いたしました。関係省庁に繰り返し十分な体制確保を求め、地方自治体や関係機関と緊密に連携し、政府一体となって最大限の緊張感を持って対応に当たってまいりました。
 伊豆諸島では避難勧告の段階から、消防団が高齢者など自ら避難することが困難な方の見回りをしていましたが、避難指示の段階での再度の見回りにより避難した方もいらっしゃいました。今後は特に高齢者などの方におかれては、大雨や暴風などにより避難行動が困難になる前に、早い段階から避難していただくようお願いをいたします。
 もう1件ですが、津波防災の日について。
 来月の11月5日は、江戸時代の「稲むらの火」に由来する津波防災の日及び世界津波の日となっています。内閣府においては、今年も津波防災の日や、その前後の期間における普及啓発活動や地震・津波防災訓練の実施の呼びかけに取り組みます。この11月5日は、津波防災の日スペシャルイベントをオンラインで開催いたします。全国各地で地域特性を踏まえて行われている、津波防災活動にスポットライトを当てて、地域の津波防災について考えるイベントであります。また、内閣府と地方公共団体が連携して実施する、地震・津波防災訓練については、全国6カ所で実施することとしております。今年度は、コロナ感染症の状況を踏まえ、少人数で実施する避難計画作成ワークショップの開催等を行います。内閣府としては、引き続き津波防災意識の啓発、適切な避難行動の定着に向けて取り組みを進めてまいります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)大臣、今、冒頭に台風14号の関連で、伊豆諸島で避難指示が出て改めて避難した方もいたということでした。ここで何か問題意識というか課題みたいなものを感じたものがあれば、改めてお伺いします。
(答)避難勧告をまず午前中に出して、午後に避難指示ということに切りかえたということですが、先般、ここでも会見で私からお話ししたかもしれませんけれども、勧告だとか指示というのは、行政のほうの整理としては有効だと思うんですが、あるいはそれを周知徹底することによって、それは生きてくると思うんですが、実際、避難をしなきゃいけない、逃げなきゃいけないという、そういう方々にとっては、勧告も指示もなかなか整理できないということで、先々、法改正も含めた、検討を今進めているということをお話ししたと思うんですが、そういったことについて、実際、勧告の段階では避難することができていなかった方々が、午後いらしたと。要するに、指示に変えてから、再度の見回りによって、そういうことが分かったということですから、改めて課題として私たちはその整理に向けた動きをしなきゃいかんなという意味での発信をしたということです。
(問)関連してよろしいですか。今おっしゃったように、今、避難指示と勧告の一本化みたいな動き、有識者のほうで検討も進んでいると思うんですが、現状の呼びかけとしては、指示を待たないで勧告の段階ではもう避難しておいてくださいというのは従来呼びかけていて、もし仮に来年度、勧告と指示が一本化した場合に、これまで呼びかけていた、勧告までには逃げてください、指示を待たないでくださいというものと、指示だけになると少しややこしいところがあると。その辺の周知の仕方みたいなところは。
(答)行政の整理というものと、実際の被災地である自治体の頭の整理、それと私自身は避難する方々の、いろんな精神状態というのもあろうかと思います。そこは現場現場でしっかりとしたフォローをしていかなきゃならないということだと思います。私自身が強く思います。
(問)仮に避難の情報とかが行政の整理で何か変わったときというのは、そこの周知というのは非常に重要かなと思っています。そこはどう。
(答)もちろんです。
(問)昨日、北海道警の交通機動隊の警部補が、速度違反をねつ造して、虚偽の反則切符を交付した疑いで逮捕されています。警部補は、レーザー式の速度計測装置が搭載されたパトカーの特性を悪用しており、不正な取締りは40件余りに上っています。道警側も、撮影画像の確認等、管理体制が不十分だったというのは認めていますが、大臣が把握されている範囲で御所感と、もし、今後の対応策や防止策等、お考えがあれば聞かせてください。
(答)速度違反取締りにおいて、今言われたような証拠の偽造が行われて警察官が逮捕されたことは、本当に遺憾なことであると思います。
 北海道警察において、今後、適正に捜査を行っていくものと承知をしていますが、その取締りの確保のため、取締りの機器の改良も含め対策を講じると聞いておりますので、これは具体的にどうなるのかということも含め、私たちも注視をしていかなければならないと思っています。
(問)今週にも、平井大臣と河野大臣との「2+1」があると思います。警察行政のデジタル改革、行政改革で、大臣が期待するところがあれば、御所見をお願いします。
(答)これは私どもがやっていく話ですので、正に、私たちが皆さんに期待されて、注視されている立場だと思います。
 運転免許証のデジタル化等々を言ってまいりました。罹災証明書のオンライン化で迅速な申請からの受け渡しができるかどうか、あるいは、逮捕状の請求・発付についてこれまでも述べてまいりました。そのほかにも、いろいろな課題、あるいは、これまでも私の就任以前から取り組んできた防災にしても、警察の中でもいろいろあるかと思いますので、国民の皆さんの利便向上につながるものは、いろいろな課題があろうかと思いますので、この課題の処理を迅速にしたいと。中身はまだ分かりませんが、いろいろな提案もあるのではないかと思っています。
(問)今の関連で、平井大臣と河野大臣との会合というのは、どういう位置付けでやっていくお考えなのでしょうか。新たに立ち上げてやるのか、それとも意見交換会なのでしょうか。
(答)位置付けというか、政府・菅政権の重要な政策課題を迅速に進めていくということであり、私だけでなく、いろいろな閣僚の皆さんとも話をされていると思いますので、その課題解決の一つの過程だと思っています。
(問)普通に意見交換の場と捉えてよろしいのでしょうか。それとも正式な会議体というか。
(答)大臣が話すわけですから、これは正式も非公式もないと思います。このような会談は初めてではありません。非公式なのか正式なのかも意識しないで話し合ったことはあります。特に皆さんが外に発信されたから、そういう形になっているかもしれませんが、決して初めてのことではありません。
(問)あともう1件、防災の関係で、この訓練内容にコロナを踏まえた少人数での避難実施計画とありますけれども、コロナの終息が見えない中、コロナを踏まえた防災対策というのは本格的に今後取り組んでいかれるものなのか、それともある程度終息を見込んで臨時的に対応していくもの、どういう大臣のお考えなんでしょうか。
(答)防災にかかわることじゃなくて、例えばそれはほかの省庁が関係する人々の生活の中でも、この1月、2月からだんだん明らかになってきた感染、あるいは拡大、あるいは防止をするさまざまな対策、そういったことの中での生活で新しい生活環境を奪われてきました。それ自体が対策の中で私たちは生活をしている中で体験をしてきたことでありますので、そこから学んできたこともあると思うんです。それは避難所での出来事であったり、あるいは避難をしているそのとき、あるいは自宅にこもられている、さまざまなところで私たちが学んできたことだと思いますので、そういったことは、次の段階、次の段階で生きるようなことを意識していくということだと思います。

(以上)