西村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年8月11日

(令和2年8月11日(火) 11:27~12:06  於:中央合同庁舎8号館1階S101・103会見室)

1.発言要旨

 感染状況などについて私から冒頭申し上げます。
 まず、昨日の新規陽性者の数は839名、全国でということです。一昨日の1,486名からしますと減っておりますが、これは休みに入っておりますので検査件数などもよく見なければいけませんから、恐らく検査件数も少なかったのではないかと思いますので、以前から申し上げますとおり、毎日の報告者数も大事ですけれども、これを発症日別で分析を引き続きやっていくことが大事だと思っております。
 それから、最近の感染状況を見ますと、幾つか分類がなされますけれども、この4つが最近多い。会食、カラオケ、職場、寮生活。引き続きいわゆるバー、クラブなど接待を伴う飲食店でも発生はありますが、東京を初めとして、その割合は大きく減ってきておりまして、最近はもう会食、カラオケ、職場、寮生活となっています。
 まさに「新たな日常」を作っていかなければいけないのですけれども、「以前の日常」に戻ってしまっている可能性であります。ぜひ、3密回避、換気、マスク、ガイドラインを守っていただくことも含めて、「新たな日常」を改めてみんなで定着させていくことが大事だと考えています。
 次、お願いします。
 「以前の日常」、「昔の日常」に戻ると、必ず感染は広がりますので、リスクをゼロにできない中で「新たな日常」、「基本的な感染防止策」も含めてみんなで作っていくことが大事だと思います。
 次、お願いします。
 会食の例で言いますと、滋賀県における会食で7月の後半に10名の感染を確認しています。会場を運営する事業者がガイドラインを把握していなかったということでありまして、換気とか人と人との距離とかに問題があったということです。
それから、仙台における大学生の飲み会。これも3時間にわたって開催され、人と人との接触、マスクを含めて、昔のままで飲み会をやると必ず感染が広がるという例であります。
 次、お願いします。
 カラオケ。最近、北海道の昼カラオケから始まって、カラオケの例があちこちで出ています。主な例だけ挙げますと、千葉県佐倉の昼カラオケ、これも既に5店舗で38名の感染を確認しています。マスクをせずに歌ったり、換気が悪い所で歌う。これまで申し上げているとおり、大声、これで飛沫が飛びますので、お店によってはこういったアクリル板とかビニールの透明のカーテンを引いてやっているところもありますけれども、そうした感染防止策をやらない限り、必ず大声を出してマスクをしない中では感染が広がります。
 もうあちこちで、このカラオケで出てきています。石川県のカラオケ大会もその例であります。店舗で行われたカラオケ大会で、9日までに26名の集団感染が確認されています。非常に残念ですけれども、80代の方が亡くなられています。
 人と人との距離、マスク、基本的な感染防止策を講じないと必ず感染が広がります。
 次、お願いします。
 職場においても、熊本県内における株式会社で社員、実習生110名の感染を確認しています。マスク、それから換気が悪かったのではないかということも含めて指摘されています。
 それから、山梨県の消防署においては、アクリル板の仕切りとかベッドの間隔をとるなどの対策は講じていたようでありますが、感染者が発熱後、症状が改善したとして出勤したようでありまして、体調が悪い場合は必ず出勤をやめる、それから、できるだけ早く相談センターに電話をして検査を受けるということが大事だと思います。換気の悪さもあったのではないかと指摘もされています。
 次、お願いします。
 それから、スポーツを通じたクラスター。スポーツの場であったのかはよくわかりませんが、どちらかというと寮とか集団生活の中で感染が広がったのではないかと見られていますが、9日に島根県のサッカー部の関係者で40名程度が軽症で入院しているということであります。寮内での集団行動ということが指摘されています。
 それから、秋田県のスポーツクラブ、バスケットボールチームで14名の集団感染が認められています。合計17名ということですが、ここでも、発熱があったにもかかわらず活動していたようでありまして、
とにかく体調が悪いときは、もう会社にも行かない、活動はやめて自宅にいると、そして、相談センターに電話をして検査を早く受けるということが何より大事だと思います。
 この島根県のことについて、丸山知事と電話会談をいたしました。
 次、お願いします。
 ごめんなさい、その前に、高校、大学の学生寮、運動部の合宿なんかも含めてですが、集団生活の中で感染が見受けられます。対応のガイドラインとして、いわゆるホテルの感染防止ガイドラインを参照するということで、換気の徹底とか消毒、それからマスク着用、健康状態の把握、スタッフによる食事の取り分け、健康管理、こういったことを徹底する必要があるわけでありまして、こういった点を文科省とも相談して、改めて徹底する必要があると考えています。
 そして、次、お願いします。
 島根県の丸山知事と話をさせていただきました。
 サッカー部員で感染があったということで、学校も開かれておりましたので全校生300人程度だということでありますが、あと、学校の先生50人程度、全員PCR検査をやるというであります。あわせて、関係の濃厚接触者、70代の男性が出ておりますので、その家族なども含めて幅広くPCR検査をやると聞いております。
 検査能力は1日300強できるということで、さらに地衛研で、島根県の持っているもので300強できると。そして、民間も活用するということで、幅広くPCR検査を行うということで知事からお伺いしました。
 そして、健康管理ですね。私、テレビでもこのサッカー部の寮の様子を見たのですけれども、確かに食堂では距離をとったり、入浴時間を管理したりということでやっているようでありました。ただ、知事の話を伺うと、健康管理がきちんとできたかどうか確認したいということで言っていました。発熱がある生徒がかなりの数いたのではないかということで、そのあたりの健康管理、検温とかこういったことができていたのかどうか確認したいということでありました。
 厚労省からクラスター班を送るということで調整していると聞いておりますので、寮生活、合宿、運動部の集団生活、こうした中であちこちで感染が見られていますので、しっかりと要因を分析して、改めて文科省も含めて、通じて徹底できればと考えています。
 島根県の状況は、92名ということで9日に報告がありましたけれども、病床は253確保しています。そして、病床は40使っているのですけれども、このサッカー部の寮を陽性者用に使うということで、むしろ陰性の人に出てもらって公共の施設に移ってもらうということで聞いております。
 それから、宿泊療養施設もホテルを45部屋用意しておりまして、無症状・軽症の方はこちらを使えるのですが、取りあえずこのサッカー部員の陽性者については、この寮で対応するということで、陰性者に別な所に移ってもらって、陽性者はこちらで対応すると聞いております。今の段階で病床も253確保していますので、それから重症者もおりませんから、何か病床で必要があるということではありませんし、宿泊療養施設も取りあえず45部屋ありますので、取りあえずはこれで対応するということで伺っていますが、国として何か必要な支援があれば言ってください、国としてもしっかり対応するということでお伝えしてあります。
 濃厚接触者を初め生徒さん、それから先生を初め関係者に幅広くPCR検査をやることによって、その範囲で封じ込めていければと考えておりますので、国としても支援していければと考えています。
 それから、次のページお願いします。
 全国の状況ですけれども、申し上げたように新規陽性者の数はそれぞれ少し減っていますけれども、これは検査件数もありますので、このことで一喜一憂することなく見ていかなければいけないと思っております。
 特に、病床が東京都は2,400に対して70%まできています。3,300まで確保できるということで聞いておりますので、使用が増えてきた場合に移行がスムーズにできるようにやっていくことが大事だと思います。重症者の病床も100床に対して24床ということで24%。ここも400床まで確保できるということで聞いておりますが、今はまだ大丈夫ですけれども、今後、感染者の数が増えて重症者が増えた場合に備えて、しっかりとそうした準備をしておくことが大事だと思います。
 各県、それぞれ状況はありますけれども、特に病床の状況と重症者の病床、そして病床に負担をかけないために、この宿泊療養施設もしっかり確保することが大事だと思います。
 次、お願いします。
 これまでの厚労省が発表している8月5日時点のデータですけれども、年齢別の陽性者の数と死亡者の数ですけれども、これを見ていただいたらわかりますように、やはり70代、80代が非常にリスクがあるわけでありまして。70代で死亡率が10%、80代以上になると23%になります。60代以上で3.5%、50代までは1%以下ということであります。しかし、中には、特に20代は基礎疾患があった相撲取りが亡くなっていますけれども、重症化するケース、あるいは後遺症が残るケースもありますので、若いからといって安心はできないということ。それから、若い人が感染すると、そこから家族や友人を通じて高齢者にも感染がいくこと。それから、当然ホテルなどもひっ迫することになりますし、病床への影響を与えるわけでありますから、若いからといって安心せずに、しっかりと感染防止策を講じていただくことが大事だと思います。
 最近、御案内のとおり20代、30代の感染がこれだけ増えていますので、ぜひ、若い方も含めて注意していただければと思います。
 次、お願いします。東京の高齢者の数字ですね。
 東京の高齢者、60代以上、今申し上げたようにしっかりと見ていかなければいけない中で、直近の1週間は229人。ちょっとここ、重なりがありますけれども、また1週間ごとに統計をとっていきますが、200人台になってきています。ピーク時は300人前後でありましたから、まだ少ないですけれども、やはり60代以上の高齢者の感染をしっかり見ていかなければいけないと考えています。
 少し病院とか高齢者施設でも感染が見られますので、病院では入院される方、入所される方、手術を受けられる方、それぞれしっかりとチェックされていると、PCR検査をやっていると聞いておりますし、高齢者施設でもエリアによっては全員検査したり、あるいは1人でも陽性者が出れば全員検査するということで、早め、早め、前広、前広にPCR検査を受けると。あるいは、最近では抗原検査も活用できますので、こういったものを使って対応していると聞いておりますが、とにかく高齢者にいかないようにするということが大事であります。
 今日午後、知事会の飯泉会長とテレビ会議を行います。これまで直接面談することもありますけれども、テレビ会議は15回目になります。こうした全国の状況を共有しながら緊密に連携を図って、今申し上げたように、重症者、死亡者をとにかく生まないように、高齢者への感染を防いでいくための方策についてしっかりと議論できればと思っております。
 知事会でも様々取り組みを進めておられますので、国として、政府としてその取り組みをサポート、調整していきたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)2問お尋ねします。
 今、大臣、全国の感染状況の御説明をいただきましたけれども、全国でも広がっていて、特に沖縄県などでは確保病床の90%が埋まっていると、重症者も50%埋まっているということなのですけれども。全国でこれだけ広がっている中で、また、分科会が先日基準を示されましたけれども、緊急事態宣言をどこかの地域に限って出すようなことというお考えはないのかを改めてお聞かせください。
 それから2点目、全く話が違うのですが、8月15日が近づいてきました。戦後75年目の夏になるわけですけれども、大臣として靖国神社に参拝されるような御予定があるかどうか教えていただけないでしょうか。
(答)全国の数字を出していただけますか。
 沖縄県の状況、確かに新規陽性者の数、昨日は52名でしたけれども、その前が159名ですね。約2,000名の松山地区のPCR検査を行いましたので、その分が八十何人出ていますからその前の日は多かったわけですけれども。それで、病床も95%使っているということで、御指摘のようにここは非常にひっ迫した状況になってきています。それから、重症者も11名いるということで、半分使っているということ。それから、宿泊療養施設も210まで確保しておりますけれども、59名ということです。
 沖縄県知事とも、玉城知事とも話を土曜日か日曜日に話をさせていただきましたけれども。1つは、この病床の確保に向けて昨日、知事が県内の病院長会議に出席して協力を求めるなど、この拡充に尽力を、努力していると聞いております。
 ここの負担を下げるために、こちらも大事ですので、今、軽症の方はこちらに入ってもらうべく、その調整を行っていると聞いております。この210床についても、明日12日には30床追加ができるということで、240床になります。それから、部屋としては、あと100床程度確保されているということですが、看護師さん、保健師さんの確保が課題であるということでありますので、厚労省において、また、今日、知事会にも私からもお願いして、派遣ができる県から派遣も含めて人材の確保を支援していければと考えています。
 それから既に沖縄県と調整をして、サージカルマスク15万枚、N95のマスク4万枚、アイソレーションガウンを4万枚、手袋2万5,000万を今週半ばには沖縄に届く予定ということで、厚労省のほうで手配をしております。また、厚労省から既にリエゾンを派遣し、また、クラスター対策班も派遣をしております。人的にもしっかりと支援をしながら、この沖縄の、特に病床の体制をしっかり守っていかなければいけないと考えています。こうした沖縄の感染状況、あるいは医療提供体制の負荷が警戒すべき状況にあると認識をしております。
 まさに、連携しながら早急な対応が必要だと認識をしております。状況を見ながら、また、専門家の皆さんにも御指摘、また、このクラスター対策などの分析もいただきながら対応しなければいけないと考えておりますが、知事もおっしゃっていましたけれども、2,000人の松山地区の感染が広がっている地区ですね。この地区の、幅広くPCR検査を行った結果が八十何人ということで、4%台ということで、これまで直近1週間で、8月7日ぐらいまで、陽性率が16%ぐらいありましたのでちょっと心配をしておりましたけれども、ここが4%ぐらいであったということで、そこで無症状の人も含めて、2次感染をその八十何名の方で防止もできますので、こうした対策を引き続きとっていくということであります。
 幅広くPCR検査を行うと聞いておりますので、そういった面でしっかりと対応してもらいながら、少しでもこの病床の状況、緩和をしていければと思います。調整がつけば、病床も増え、そして宿泊療養も増えていきますし、自宅で療養する方も含めて、厚労省も指針を出していますので、それに基づいて、そうした対応もとっている中で、警戒感を持って状況を注視していきたいと思います。
 引き続き、沖縄県とはしっかりと緊密に連携をとっていきたいと考えています。
 それから、靖国神社についてですけれども、まだ今の時点では何も考えておりません。適切に判断をしたいと考えています。
(問)全国知事会が8日にまとめた提言で、「Go To トラベル事業」についてなんですけれども、感染状況を注視し、対象地域の範囲、時期、方法等について、これらの基準等を明確にした上で、除外地域などを機動的に見直すよう求めています。
 この点について、大臣の受け止めと対応があれば教えてください。
 併せてなんですけれども、この文言に照らして、沖縄を含む感染拡大地域を除外する必要性について、どのように考えているかもお願いします。
(答)県をまたぐ移動についてですね。あるいは「Go To トラベル事業」もそうでありますけれども、これは感染状況をしっかり見ながら、また、今申し上げた、こうした様々な病床を含めて様々な状況を見ながら、専門家の皆さんの御意見を伺い、適切に判断をしていきたいと考えています。
 今日も専門家の皆さんと議論をいたしますので、日々、何人かの専門家の皆さんと議論を重ねながら、また必要に応じ分科会を開き、御判断をしていただきながら、適切に御意見をいただきながら、政府として適切に判断をしていきたいと考えています。
 それぞれの県で工夫をして、沖縄県でもそうだと思いますけれども、それぞれの空港で、幾つかの空港で検温をやって、そこで体調を聞いたりしながら確認をされていると聞いています。何より大事なことは、とにかく体調の悪い人は外出を控える、仕事にも行かない、遊びにも行かない、人との接触を避けるということが大事だと思います。できるだけ早く相談センターに連絡をとって、そしてPCR検査を受けるのが望ましいと思います。
 その上で、旅行される方は、体調が悪くないからという場合であっても、とにかく感染防止策をしっかりと講じていかないと、この前と同じような、以前と同じような、「以前の日常」に戻って旅行をすれば感染は広がります。とにかく3密を避け、マスクをし、家族で郊外で人と人との距離をとりながら過ごす。これは感染リスクが非常に低いものと専門家の皆さんからもいただいております。
 そして、受け入れる側も、密にならないように入場制限を行うとか、あるいは旅館、ホテルでも、徹底して感染防止策が行われていると思いますけれども、国交省でも改めて徹底をするということで、今朝も国交大臣と話をしたところでありますけれども、とにかく密にならないように、食事の時間とか入浴の時間とかを避ける。それから、宴会を行わない。こういったことを徹底していければと思いますし、先ほど申し上げたように、とにかく会食とカラオケでの感染が最近目立っています。大人数での会食は避ける。少人数であっても、こうしたアクリル板とか、距離をとるとか、換気のいいところで窓を開けて食事をするとか、相当工夫をしていただければと思いますし、カラオケは、特に、今高齢者の昼カラオケとかで感染が広がっていますので、ぜひ注意をしていただきたいと思います。
 亡くなる方も出てきています。大変残念です。本当に残念であります。ぜひリスクが高いことも含めて認識をしていただきながら、感染防止策をしっかりと講じていただくことが大事でありますので。以前の日常には戻らない。「新たな日常」をみんなで作っていく。これは利用されるお一人お一人も、そして、事業者の皆さんもガイドラインを守って、感染防止策を徹底していただく。これが何より大事だと考えています。
(問)先ほど、会食ですとか、KKSRというんでしょうか。アラートが出ていましたけれども、会食ですとかね。あれで、大臣、この2日間、ちゃんと休めたんでしょうか。リモートで、やはり仕事をされていたということなんでしょうか。それが1点です。
 それから、もう1点は沖縄ですけれども、医師会のほうは、この1週間で700人の患者が出るんじゃないかという推定をしていて、300人は既に入院できなくて、そのうち100人が重症化リスクのある高齢者だと。そういう状況の中で、重症用の病床は22しかないけれども、宮古は1つとか。やっぱり沖縄には沖縄の特性があるんですけれども、このかかる沖縄の状況を、ステージ3というふうに大臣は御認識しているのかどうか伺いたい。
 併せて、その地域限定の緊急事態宣言を国が出すときには、前提として、やはりこれは知事さんが本来やる仕事ですから、知事さん側からやっぱり国もそういう意味で出してほしいという要請があることが、やはり国が非常事態というか、緊急事態宣言を出す前提となるというように考えて、そういうことが私はあり得るんじゃないかと思うんですが、そこはどうお考えなのか。それを伺いたい。
(答)まず1点目、昨日、一昨日の状況ですけれども、朝に様々な感染状況、クラスターの状況などの報告を受けますので、そこで私なりに気がついたこととか確認してほしいことを申し上げ、伝えて、それがまた返事が返ってくるということで、何回かそうしたやり取りが続きます。
 そうした中で、先ほどお示ししたような、カラオケであったり、会食であったり、それから松江のケースが出ましたので、知事と連絡をとろうということで。今朝、知事とは連絡をとったんですけれども、事務的にはもう既に島根県とやり取りをして、その上で、私なりに確認したいことを知事と連絡をとらせていただきました。また、国からの支援についてもしっかりとお伝えをしてありますので、何とかこの範囲で収まってくれればということであります。
 できるだけ毎日、できれば感染状況についても、こうしてお伝えをしたいと思いますし、国民の皆さんにもお伝えしなければいけないと思うんですけれども、状況を見ながら、これは政府全体としてどういうふうに発信をしていくか。土曜日には総理も会見をされましたし、そういったことも含めて、政府全体としてどういうふうに発信をしなければいけないのかというのを常に頭に置いておきたいと思います。
 他方、沖縄の状況については、この間も、事務的には様々なやり取りをしてくれております。先ほど申し上げましたし、また、御指摘のように、入院されるか、宿泊療養されるか、自宅療養するかというところの振り分けにちょっと時間がかかっているようでありまして、この部分もチームを立ち上げたと聞いておりますので、那覇市の協力も得ながら、また、厚労省からも派遣をしておりますので、そういった調整を行って、できるだけ早く調整をして、宿泊療養のほうに行く人に、利用される方に、早く療養に入っていただけるようにできればと思っております。病床をやはりしっかり確保していく、中等症、あるいは重症の方をしっかりお守りするのが大事ですから、病床確保、そのためにも、宿泊療養を活用していくことが大事だと思っておりますので、その調整がスムーズに行われるように、引き続き必要な支援を行っていきたいと考えています。
 ステージ3の指標が幾つか点滅しておりますので、非常に警戒すべき状況だということであります。感染者の数、それから、この病床の状況も含めて、高い警戒感を持って注視をし、また、沖縄県と連携をして対応していければと考えています。
 それから、緊急事態宣言については、必ずしも知事からの要請が必要になるわけではありませんし、要請がないからといって指定しないわけでもありませんし、あったからといって指定をするということでもありません。これは4月の段階でも出してほしいという県もありましたけれども、さまざまな判断、いろんな数値を見ながら判断をして、専門家の皆さんとも相談をし、御意見を聞きながら判断をしていきましたので、必ずしも何か知事からの要請というものは要件になるわけではありませんけれども、それぞれの知事とは、当然、緊急事態宣言を出すかどうかという段階になると、緊密に連携をとりながら、知事としてのお考えなりは、私なりにお聞きをしながら。4月の時も対応してきましたので、引き続き、緊密に連携をとる中で、これは政府として必要があると判断すれば緊急事態宣言を発出することになりますし、その説明責任は私のほうでしっかりと説明をして、こういう理由で対象地域としましたということは御説明をしたいと考えています。
(問)2点ほどお伺いします。
 まず、大阪府の吉村洋文知事は、ポピドンヨード配合のうがい薬に新型コロナウイルスの殺菌効果があると発言しています。これに対して、大阪府の保険医協会及び歯科保険医協会が、6日、抗議を表明しております。保険医協会はポピドンヨードの使用は、口腔内の正常細菌を破壊し、希釈が不十分だと粘膜障害を招く可能性があると述べ、ポピドンヨードの有効性は証拠不十分であると言っています。
 にもかかわらず、吉村知事の発言により、大阪だけでなく、全国に買い占めが広がっています。ドラッグストアのみならず、ネットでも売り切れが相次ぎ、高額転売も見受けられているようですが、この騒ぎについて、政府はどのように対応をしていくのでしょうか。
 次が、先ほどからいろいろ質問がなされている沖縄についてですけれども、沖縄は「Go To キャンペーン」がスタートした7月下旬から、コロナ感染者数が増加しています。8月9日の感染者数は過去最多の159人となっています。また、玉城デニー県知事は、8月8日にツイッターで、とにかく人手が足りないと発言しています。
 このように、被害や混乱が拡大している都道府県に対し、何らかの要請、指示が必要だと思われますが、政府の対応の予定を教えていただければ助かります。よろしくお願いします。
(答)まず1点目の大阪府知事のうがい薬についての発言についてでありますが、専門家、様々意見があるようであります。しかも、これはまだ研究途上だと聞いておりますので、ここは研究の、これから、あるいは様々な専門家の評価を待ちたいと考えています。
 その上で、歯科などでですね。私のところにも要望がございました。歯科が使うこのうがい薬が不足しているということがありましたので、必要な医療機関で、こうしたうがい薬がしっかりと手当てされるようにしていくことが大事だと思いますので、この点については、厚労省において適切に対応されるものと思います。
 それから、沖縄の感染者数が増えていることについては、ここはしっかりと分析をしなければいけないと思っております。どういったことを背景に増えてきているのかというところですね。
 繰り返しになりますけれども、「Go To キャンペーン」は7月22日から始まりました。以前申し上げたことですけれども。そこから2週間程度でいろんなことが出てきますので、先週末あたりから、いろんな数字が出てくるんだと思います。これもよく見なければいけないと思います。ただ、圧倒的に感染者の数も、圧倒的に旅行者の数も多い東京は除外をしておりますので、どういった経路でどういったことで感染が広がったのかということはしっかり見なければいけないと思っています。
 他方、いわゆるバー、クラブなどの接待を伴う飲食店で感染が広がったということでありますので、ここもかなり前広にPCR検査を、先ほど申し上げたとおり県では行ってきておりますから、何とかこの2次感染を防ぎながら、これ以上広がらないように、特に高齢者あるいは基礎疾患のある方に広がらないように、国としてもしっかり連携しながら対応していければと思います。そのために、1つには、人手が足りないということで、看護師さん、あるいは保健師さんの手当て、手配。これも知事会、そして厚労省とも連携して、支援ができればと思いますし。
 他方、繰り返しになりますが、沖縄県として、空港などで検温などもやり、体温チェックなどもしっかりされているということであります。
 とにかく、体調の悪い方は外出しない、遊びに行かない、旅行に行かないということを徹底してもらえればと考えています。

(以上)