北村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年6月30日

(令和2年6月30日(火) 11:31~11:40  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 新型コロナウイルス感染症の地域経済への足下の影響をしっかり把握できるように、新たな地域経済分析システム「V-RESAS」 を今日15時に内閣府のホームページで公開させていただきます。
 「V-RESAS」の「V」は、「Vital Signs of Economy」というフレーズの頭文字からとったもので、リアルタイムに近い形で地域経済の健康状態を把握することができることに因んだものの「V」であるということを強調したいと思います。
 このシステムは、令和2年度の第1次補正予算で措置したものであり、地方公共団体、あるいは金融機関、商工団体等の地域の皆様方による政策の立案や実行を、情報面から支援するものです。
 今日は「人の流れ」、「飲食店」、商取引等の「決済」、「POS」システム等の関連のデータの一部から公開することとしており、今後新たなデータの追加も考えているところであります。
 このシステムを作るために、「苦しむ日本を救いたい」という強い想いをお持ちの企業の皆さん方からデータの提供を頂きましたので、心から企業の皆様方に感謝を申し上げたいと思っております。
 長期的な地域経済分析に適した従来の「RESAS」と合わせて御活用いただいて、地域経済の回復ということに役立つように、一層の地方創生の推進につながっていくことを期待しております。
 私からは以上ですので、皆様方のお力添えによって、関係の皆様方、関心のある皆様方に、このことが周知、広報できますことを期待しております。

2.質疑応答

(問)発表のありました「V-RESAS」についてお伺いします。改めて、大臣として今回のコロナ、まだ感染が続いている状態ですけれども、地域経済に、特にどういったところに影響があったのか、またこの「V-RESAS」を活用して、具体的にはどのような活用方法をしてほしいというようなイメージが現時点でありましたらお伺いします。
(答)先ほども申しましたように、追加されるデータなどもあります。例えば宿泊とかイベントのデータや、あるいは皆さん方のマインドや流行など表すような事柄を確かめられるキーワード検索されたデータなどを新たに充実させていこうと考えております。そういったものを、とにかく密にならないよう、いろいろな事柄が控えめ、あるいは自粛、抑制的になりがちでありますから、それぞれの自粛や、控えめ、あるいは密にならないようにという正しい、合理的、理由のある、根拠のある活動になるようにこのデータを役立てていただくということによって、いたずらに用心し過ぎとか、抑制のし過ぎというふうなことで、後で「ああ、あのときはこうしておけばよかった」とか、「あそこで抑制し過ぎたものだから伸び切らなかった」とか、そういうことにならないように、適時適切に正確な事実の把握、そういった意味でバイタルなサインということで、兆候をできるだけ早く捉えて、正しいトレンド、あるいはマインドの変化というものを掌握した上でいろいろな事柄を実行していくというふうにしていただきたい。
 とにかく用心しておくに越したことはないという取組は、決して間違った考え方ではないと思うけれども、しかし、そのことで、例えば「角を矯めて牛を殺す」というふうなこともあるわけだから、そういうふうなことにならないように、ぜひバイタルサインズをしっかりと把握して理解し、確かめながら活用してくださいというのが、地方のあらゆる組織や団体の皆さん方にお願いしたいことでありますから、どうぞ周知方に御協力ください。
(問)公文書についてお伺いしたいんですけれども、昨日公文書管理委員会が開かれました。歴史的緊急事態についてきちんと文書が残されているか、今後検証も必要ではないかという意見がありましたが、改めて大臣、そういった御指摘を受けての御所見をお願いします。
(答)私も参加させていただいて、昨日、公文書管理委員会がございました。平成30年度の公文書の管理状況の報告のほか、歴史的緊急事態に該当するものとしたこと等について、事務方から報告をさせていただいて、委員の皆様方に御審議をいただきました。
 専門家会議等における個別の記録の作成については、担当の西村大臣の下でガイドラインを踏まえつつ、その文書の性質、内容、位置づけなどを判断の上で、個別の記録を適切に作成してきたものと承知いたしております。いずれにいたしましても、将来合理的な跡付けや検証が可能となるように、必要な行政文書が作成され、適切に保存されることが重要であると考えておりますから、現行のガイドラインの下でルールに基づく対応がなされるよう、引き続き研修等の機会も活用し、その周知等に努めなければいけないということを考えております。

(以上)