北村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年2月21日

(令和2年2月21日(金) 10:03~10:20  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 出張について御報告がございます。地域における意欲ある取組や地域のニーズなどを把握して今後の地方創生に関する取組に生かせるように2月24日月曜日に、和歌山県の白浜町、そして上富田町、田辺市、みなべ町及び和歌山市を視察させていただき、仁坂吉伸和歌山県知事と意見交換を行わせていただくということになりました。
 詳細については事務方にお尋ねをいただければと思いますので、よろしくお願いします。

2.質疑応答

(問)公文書管理を担当する大臣としてお伺いします。「桜を見る会」の推薦者名簿を白塗りにした問題で、有識者からは公文書管理法第4条、ここには国の活動を国民に説明する責務が全うされるよう文書を作成しなければならないと文書の作成についても書かれているわけですけれども、白塗りはこの第4条の趣旨に明らかに反するという声が出ています。大臣の御見解をお願いします。
(答)前回もこの場で申し上げさせていただいたかと思いますが、この件につきましては、官邸事務所から提供のあった文書と国会に提出した文書の2つの文書が、翌年度から保存期間が開始される行政文書ファイルにおきまして、それぞれ別のものと分かるように整理がなされ、作成時点や作成担当が判別できるように管理・保管されなければならないものと承知しております。このように2つの文書それぞれが公文書管理法にのっとって整理・保存などはなされているものと聞いておりますから、その場合、公文書管理法に沿った対応と言えるものと私は存じます。今回の事案は、国会への提出資料について修正を行った旨を説明しなかったことが、極めて不適切とされているものでありまして、国会への対応については適切になされるよう、再発防止を徹底することが重要であると、度々申し上げてきたところであります。一般論として、公文書管理法に規定する国民主権の理念や国民への説明責任をより確実に果たしていくために、職員の一人一人が公文書に対して高い意識や国民全体の奉仕者としての自覚を持って職務を遂行し、国会からの求めには誠実に対応する、このことがとても重要であると考えるものでございますから、これらの取組が相まって、法の趣旨にもある国民への説明責任を果たすということにつながっていくものと私は考えます。法律の技術的観点については、もし更なる関心がありましたら、公文書管理課までお問合せを頂ければと思います。
(問)今、法にのっとって整理・保存などはなされていると大臣、おっしゃいましたけれども、私の質問としては、文書の作成について伺ったんですよ。これは公文書管理法第4条には、文書の作成について書かれていて、その目的として、国の活動を国民に説明する責務を全うするようにと。だから、その国民に説明を全うするように文書を作成しなければならないと。ですけれども、白塗り文書は、国民に説明する責務を全うする文書になってないのではないかと、こういう指摘ですけれども。今の説明は、保存・整理に関する説明なので、お答えの方向がちょっと違うと思ったのですが、そこについてお伺いできないでしょうか。
(答)行政文書のライフサイクルに従って、4月1日という期日を一つ定めて、その間にきちっと取りまとめてファイルに入れる。ファイルにはきちんと、先ほど説明したように、誰が作り、いつ作りということがきちんとまとめられて、4月1日以降、ファイルは公開されることになるわけだから、国民が利用しようと思ったときには、逐次、随時利用することができる。国民に後で説明をするという責任が果たせない、目的が果たせないのではないかということには、今のようなことでお答えになるのではないかと思いますから、繰り返し言ってるわけですけれども、ファイルというのは、ファイルに綴じ込めて、押し込めて、全然外に出てこないものじゃない。
(問)今のは、整理・保存の話なのですよ、ファイルに綴じたりとかそういうのはですね。そうではなくて、もともと文書を作成することについても、公文書管理法の第4条に書かれてるわけですね。この作成についても、国民に説明する責務を全うするようにと書かれてるわけです。なので、そもそもこの白塗り文書を作成すること自体が公文書管理法の趣旨に反するのではないかという指摘があるのですが、そこはいかがでしょうか。
(答)作った文書の整理については、ガイドラインに従って年度ごとに、今申し上げるファイルとしてまとめる中で、後で合理的な跡付け、検証がファイルで可能になります。当初保存していた、あなたの言う作成した文書と修正した別の文書が別のものと分かるように整理しておりますから、作成時点や作成担当が判別できるようにした上で翌年度の、今言う4月1日を起算日とする保存ということが行われる。ですから、この件については、担当部局が、今申し上げた手続きを踏んで適切に作成し保存されることになると承知しておりますので、そのように申し上げているのですが、いかがですか。
(問)ですから、そもそもその白塗り文書が作成されるということ自体が、文書の作成として法の趣旨に反しているのではないかという質問をしているのですけれども、今のも整理したりとか保存したりとか、そっちの話になっているのですよ。なので、白塗り文書の作成自体が法の趣旨に反するのではないかというところをお答えいただけないでしょうか。
(答)私としては、私の職分、担務の上からよくよく考えた上で誠実にお答えさせていただいたつもりでありますけれども、細かな法律の技術的な公文書管理、技術的なことについては、恐れ入りますが、公文書管理課に文書の作り方とか、作ることの目的に沿ってるか沿ってないかということについては、どうも私とあなたの言葉にすれ違いがあるようで、残念ながら、あなたの理解を得られるお答えができなくて申し訳ないとは思うのですが、細かな法、技術的な面については、公文書管理課に聞いていただけませんか。
(問)大臣として法の趣旨に反するかどうかという見解はやはりすごく大事なところだと思うのですよ。ですので、そこをお聞きするために、もう一度、今度の閣議後記者会見で同じ質問をいたしますので、お願いいたします。
(答)はい、どうぞよろしく。
(問)大臣の国会答弁についてお伺いします。大臣、今月7日の会見で、御自身の勉強不足というものをお認めになられました。その後の国会では、野党から、答弁が不安定な点を度々追求されています。もちろん大臣自身が謙遜されている点もあるかとは思いますが、率直に、現在でも勉強不足という認識はありますでしょうか。
(答)国会審議につきましては、これまでも正確に誠実にお答えできるように、事務方と入念な調整や調査をするなど十分に準備した上で臨んできていたものでありますが、引き続き今後とも万全の準備をひとつ整えた上で、真摯かつ丁寧に取り組んでいかなければいけないと考えております。不足というよりも、準備あるいは調整をしていく中で、やはりしっかりと身に付けていかなければいけない、十分自分自身が理解をして、私の担務について仕事が果たせるように、行き届く説明ができるようにしなければいけないということを、私のこれまでの身に付けたものでは足りないところがあったということを感じたから、そのように申したわけです。おかげさまで予算委員会等で御鞭撻を頂きましたから、例えれば相撲のぶつかり稽古みたいなもので、ぶつかっていって転がされて、また立ち上がってぶつかっていって、いろいろ試しながら自分でここまでおかげさまでやってこれたと思っておりますから、おかげで自分の足で立ってお答えができておりますから、これからも引き続き足腰を鍛えてしっかりとまた視察等々もさせていただいた上で、十分なお答えができるように備えていかなければいけないと考えております。
(問)今の答弁にもありましたが、あらかじめ通告のあった件に関しては御自身の考え等も交えながら丁寧に説明されていると思います。ただその一方で、予算委員会の中で、その場で野党の議員の方からやり取りの中で問われたことに関しては、官僚の方が答弁して、その後ろで役人の方が書かれたメモをそのまま読み上げるといった場面も実際に散見されています。そういった点についてはどうお考えでしょうか。
(答)あなたのおっしゃるメモというのは、あらかじめ今申し上げた事務方といろいろ調整をし、調査をした上で準備をしている資料でありますから、時間を掛け、手間を掛けて作った答弁の資料というものを正確にお伝えしなければいけないということで、読むということが読み上げる、あるいは棒読みという言い方になるかもしれませんが、私としては正確にお伝えするということを願って結果として読み上げるということになっているかなと思います。
(問)読み上げない、その場で例えば聞かれた質問についてはどのようにお答えされていますでしょうか。
(答)知っていれば答えられるし、知らなければ答えられないわけだから、知らないことを聞かれないように、いろいろなことをやはり知り、情報収集し、そして準備して、こういう質問があるであろう、ご存じのとおり、質問は逐一こういう質問を聞くぞ、こういう質問を聞くぞということで伝えられてくるわけでありませんから、多分こういう質問が来るだろうなということを想定した上で整理をし、準備をしていくと、そういう中でぴったり山かけて試験に臨むような感じで当たるものもあれば、当たらないものもあるし、法律の例えば議論をするときに、その法律の言うところは非常に幅が広かったりしますから、そこら辺をどこから来るかなということについては、やはりある程度絞って準備をしておくということもあります。今まで私は9月以来、全く予想外の質問が飛んできてということはあったようには思いませんけれども、しかし、なかなか角度の違う鋭い質問とか、いろいろな質問があるので、私の勉強の足りなさというのもあって反省しなければいけないということもあったから、普通の大臣としての仕事ができるようにということを言ったりしましたけど。
(問)少し前のことになってしまって恐縮なのですけれども、秋田の視察を取り止められたと思うのですが、この取止めを判断された理由と、確か国会答弁のためだったということで御説明されていたと思うのですけれども、どういった準備を具体的にされていたのか、教えていただいてもよろしいでしょうか。
(答)委員会が開かれるということですから、あらかじめ質問通告を頂いている部分につきまして、しっかりとお答えできるように、皆さん方に止まったり、あるいは不安定だと言われるような御心配を掛けることがないように、的確にかみ合う答弁等ができるように準備をしておくというのが大臣として当然の任務でありますから、国民の期待に応えることができるようにということで、そういう準備をするために、申し訳ありませんでしたが、秋田県側の皆さん方も十分いろいろな差し繰りをしていただいて、お手配を頂いたのですけれども、私のお願いとして相談しましたら、わがままをお許しいただきましたので、変更させていただき、国会に備えさせてもらったという次第でした。

(以上)