北村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年2月7日

(令和2年2月7日(金) 11:29~11:48  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 私から出張についての御報告がございます。地域における意欲ある取組や地域のニーズ等を把握して、今後の地方創生に関する取組に活かすべく、明日2月8日土曜日に京都府の精華町、亀岡市、京都市を視察させていただきます。また、明後日2月9日日曜日に秋田県の仙北市、秋田市を視察させていただきます。詳細につきましては、事務方にお問合せを願えれば有り難いと思いますので、よろしくお願いします。

2.質疑応答

(問)大臣、昨日の予算委員会でいわゆる白塗り文書について、公文書管理法は文書の偽造について規定する法律ではないので、お答えは差し控えたいとおっしゃいました。しかし、野党の質問にもあったとおり、公文書管理法の趣旨に照らし合わせて、公文書が適正に管理されていたかどうか説明する責任があると思うのですが、いかがでしょうか。
(答)昨日の衆議院予算委員会において、後藤委員から御指摘のあった一部を白塗りにした資料を国会に提出した件について、公文書管理の問題ではなく、国会対応の問題に関わるものと承知しており、国会への提出資料について、極めて不適切な対応があったということで、担当課長を厳正に処分したものと聞いておるとお答えしました。したがって、公文書管理を所管する立場にある私からのコメントは控えたいが、あえて申し上げれば、一般論としては国の行政事務を遂行する中で、ある行政文書に記録されている内容を修正して、別の行政文書を新たに作成し、それらが別のものであることを分かるように保存しておくことはあり得るものと考えております。本件の行政文書の修正についても、そのように保存されていると聞いているので、公文書管理法に反するものではないのではないかと考えております。なお、いろいろ御迷惑を掛けたようでありますけれども、「刑法上の改ざんではない」と昨日の国会で申し上げたのは、一般論ではあるが、公文書の改ざんというのは、人事院の指針においても、文書作成の権限なく公文書を改変することとされており、権限がある者による場合には、公文書の改ざんにはあたらないと考えられるということを申し上げたものでございましたが、私の今の説明で不足の点があるかもしれませんから、追加でお尋ねを頂ければと思います。
(問)昨日のその答弁で、公文書管理法はその改ざんに関する規定がないということをおっしゃって、お答えは差し控えたいということを大臣はおっしゃっていましたが、ただ、政府は2018年7月に森友学園における文書改ざんなどを受けた再発防止策として、独立公文書管理監の権限を一般文書に広げ、公文書監察室の設置もしました。この独立公文書管理監の事務は、公文書管理法第9条第3項と第4項に規定されています。つまり、公文書管理法の規定によって文書改ざんの防止策も図っているわけなので、文書の改ざんについて公文書管理担当の大臣が答える立場にないという昨日の答弁は、ちょっとあたらないのではないかなと思うのですが、そのところはいかがでしょうか。
(答)内閣府公文書管理担当としても、必要があれば適切に対応してまいらなければならないと考えておりますけれども、公文書管理制度担当の立場としては、先ほど述べたように公文書管理法に反するものではないと考えておるということでございます。
(問)白塗り文書については、決裁文書を改ざんしたものではない、新しく作成したものにおいて白塗りを施したということだから、決裁文書の改ざんではないから、公文書管理法の改ざんとは関係ないという、そういうことでしょうか。
(答)本件は国会への説明が不足していたという問題であると認識しており、公文書管理法との関係では、ある文書を修正して別の文書を新たに作成したことになるので、公文書管理法のそれぞれの規定との関係で問題が生じるとは考えておりません。その上で、刑法上の改ざんではないと6日の予算委員会で申し上げたのは、一般論ではございますけれども、公文書の改ざんというのは先ほども述べたとおり、人事院の指針においても、文書作成の権限なく公文書を改変することとされておりまして、権限がある者による場合には、公文書の改ざんにはあたらないと考える旨を申し上げたものでありまして、公文書かどうかが重要であり、決裁かどうかは関係はないと私は認識しております。
(問)公文書かどうかが関係あり、決裁があるかどうかが関係ないというのは、いわゆる白塗り文書というのは、公文書ではないということを言いたいのでしょうか。
(答)行政文書としての要件を満たすことから、白塗りにして国会に提出された資料も、公文書と考えられると私は思います。
(問)つまり国会に提出された資料も公文書なんですよね。今、今回の白塗り文書について、公文書管理法上の改ざんとは関係ないと大臣はおっしゃっていますが、それについて私は、決裁後に新たに決裁された文書を白塗りしたものではないから、公文書管理法とは関係ないのかなと思ったのですけれども、先ほど大臣は、公文書であるかどうかが問題であって、決裁文書であるかどうかは関係ないとおっしゃいましたが、そこのところがよく分からなかったので、よろしいでしょうか。
(答)ある公文書を修正して、別の公文書を新たに作成したということになるから、公文書管理法のそれぞれの規定との関係で問題が生じることとは考えていないということを申し上げた。
(問)つまり、白塗り文書は、別の公文書から新たに作成した文書であるから、公文書管理法上の改ざんではないということをおっしゃりたいということですか。
(答)あなたは白塗りにしたことが改ざんと言えるのではないかとお尋ねなんですね。ですから、繰り返しになって恐縮だが、正確に述べなければいけないから、国会への説明が不足していたという問題があったから、公文書管理法との関係では、ある文書を修正して、別の文書を新たに作成したことになるので、公文書管理法のそれぞれの規定との関係では問題が生じるとは私は考えていない。新しい文書を作ったのですということ。
(問)なるほどという感じなんですけれども、昨日の国会でも、このように答弁されたらよろしかったのではないかと思うのですけれども、どうして昨日の国会ではこのように答弁されなかったのでしょうか。
(答)私はほぼ今の答弁に限りなく近い答弁をするつもりであったし、したつもりでありました。ただ、お聞きになる方々によって、委員会の部屋でもそれぞれいろいろな音もあり、いろいろな聞こえ方があったのではないかと思ったりして、少し悲しい思いをしております。ただ、私自身としては、ほぼ今申し上げたような答弁をしたつもりでありました。
(問)昨日の国会答弁で、公文書管理法上の改ざんにはあたらないということは確かに大臣何度もおっしゃっていたと思うのですが、今のような、新しく作成した文書だから公文書管理法上の改ざんにはあたらないんだと、そういうことは昨日の国会では答弁されていなかったと思うんです。そういった理由なども、しっかりと国会で答弁された方がいいのではないかと思うのですが。
(答)ありがとうございます。まだ委員会続きますし、今日もいろいろ御質問等があるようでございますから、その点参考にして、心して分かりやすい説明、また、的確な答弁になるように研鑽してまいります。念のため、昨日の予算委員会の中で後藤祐一委員、また、今井雅人委員からの、内閣府が一部を白塗りにして提出したことについて、改ざんではないかという質問がございました。その際、あなたが今御指摘してくださっている事柄について、公文書管理の問題ではなく、国会対応の問題に関わるものと承知しておることなどを私は繰り返し述べた。その上で、刑法上の改ざんではないと昨日の国会で私が申し上げたのは、一般論ではあるけれども、公文書の改ざんというのは、人事院の指針においても、文書作成の権限なく公文書を改変することと規定されており、権限がある者による場合には、公文書の改ざんにあたらないと考えられるという趣旨を申し上げたものであったのです。私の思いとか、そういうことを述べたことについては、やはり今考えてみると、私の考え、若しくは私の考え方を述べたものと解釈していただきたいと言うのが適切だったかなと思ったりもしております。
(問)先ほどの答弁について確認なんですが、大臣は、ほぼこの答弁に近い答弁をするつもりだったが、委員会の部屋の中でいろいろな音がしたので、それについて私も悲しい思いをしたと言ったのですが、答弁をしたんだけれども、いろいろな物音などがしたので、自身が伝えたかったことが正確に伝わらなかった、そういうニュアンスでよろしいですか。
(答)そういう部分もあったであろうと思うところがありました。
(問)大臣としては先ほど述べた答弁をしたということで、間違いないと自信を持って言っているということでしょうか。
(答)趣旨としては、そういう答弁をしたつもりでありました。だから、聞く人、聞き方によって、聞こえ方によって、違う理解の仕方もあったかなと思うところはあります、というところです。
(問)一昨日の審議も含めて、昨日の審議で、北村大臣の答弁がやや不安定だというような指摘が野党側から上がったり、報道がありますけれども、その点についてどう考えていらっしゃるかを教えてください。
(答)率直に申し上げて、基本的な事柄について不勉強であるという御指摘を頂いておりますから、基本的な事柄についてのおさらいをしっかりしておかなければいけないと思って、目下、昨日からそのことについては、就任したときに縷々事務方からいろいろな説明は受けましたけれども、なお資料も参考にしながら確認をして、基本的な認識、基本的な大臣としての心得不足というところを補っていかなければいけないと、十分野党の皆さん方の質問の趣旨等々を取り違えることがないように、そういうところもあったような気もするので、しっかり受け止められるように、基本的な言葉、あるいは使い方、定義、そういったものについて、更に確認をしていかなければならないと思っています。
(問)先ほど基本的な認識とか不足を補っていかなければいけないとおっしゃっていたと思うのですけれども、昨年9月に御就任されて以来、臨時国会、通常国会とありますけれども、御自身の勉強不足をお認めになられるということでよろしいんでしょうか。
(答)勉強している人よりも勉強してない。私よりも世の中に詳しい方、よく分かっておられる方はたくさんいらっしゃるから、そういう方々の御指摘には率直に従って、みんながこれでは大臣心配だということにならないように、強靱な大臣になれるように、これから励まなければいけないと。これまでの大臣としての仕事の中で、今あなたはどう問われたのかな。
(問)昨年9月に御就任されていますけれども、それ以来、臨時国会も終わられましたし、通常国会ももうまさに始まって、大臣としての仕事も現在進行形でされている中で、今までを振り返るとやはり認識不足というか、勉強不足だったという点がおありだったということをお認めになられるんですか。
(答)あったと思います。だから、日々そのためにそれを補い、普通の大臣としての仕事ができるように、劣った大臣と言われずに済むように、事務方の皆さんと連携しながら、他の省庁との関係もありますから努めてまいると、そういうことであります。

(以上)