衛藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年2月21日

(令和2年2月21日(金) 9:16~9:30  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)少子化対策についてお伺いします。少子化大綱に向けて、育休給付金の引上げであるとか、児童手当の拡充などが話題に上がってきたと思うんですけれども、いずれもその財源をどうするかというのが大きな課題になっていると思います。
 その財源という大きな課題をクリアしても、今少子化対策に取り組まなければならないという大臣の思いについて、改めてお伺いできますでしょうか。
(答)2019年、令和元年の出生数が推計で86万4,000人と言われるような数になりました。御承知のとおり、平成の時代は毎年1万人ずつ出生数が落ちていくということをずっと続けてきましたが、最後の平成28、29、30年は、ほぼ3万人近いペースで落ち始めて、そして、平成31年、令和元年が5万4,000人という大きな勢いで落ちるという結果になりまして、言わば「86万人ショック」とも言うべきものだと受け止めています。
 そういう中で、少子化の進行に歯止めをかけて、正に国難ともいうか、国民共通のこの困難さというような少子化に、どうしても真正面から立ち向かっていかなければいけないと思っています。そのためには、少子化についての原因をやはりちゃんと分析して、そして、それを一つ一つ取り除いていくという具合に、やはり社会システムをちょっと考えていかなければいけないのではないのかと思っています。
 そして、最後にはみんなでやはり子供を大事にしようとか、祝福されるというか、大切にするというような、そんな社会を作っていかなければいけない。いろいろな隘路を取り除いただけではなくて、よく言われていますけれども、電車の中でベビーカーが邪魔扱いされるとか、あるいは子供が公園で遊んでいたら、役所からはここで遊ぶなとか、声を上げるなとか。ですから、役所も確かに近所からいろいろ出るのかもしれませんけれど、それだったら例えば、ボールが飛んでくるというのであれば、ちゃんとネットを敷いて、子供も近所に迷惑掛けないような形で、そして、近所の人たちも子供を祝福するような形でいくという、象徴的ですけど、そういうような形の少子化対策をやっていかないと、困難を取り除くということと、やはり最後は、子供が大事にされるという社会にしなければ、おそらく増えていかないのだろうと思っています。
 ですから、この大綱の策定に当たっては、まず、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む隘路を、一つ一つどうしたら打破できるのかということについて考えていかなければいけませんし、そして、そのためには、現物給付と現金給付をバランス良く組み合わせた効果的な少子化対策が必要であると思っています。
 そのための財源でありますから、そういう厳しい状況をまず共通の困難として、日本の中でまず認識していただけるのかどうかということは一番の基本になってこようかと思います。いろいろな形のこの対策に対しての財源確保のやり方はありました。9年前の東日本大震災の時には、あれから2、3年して、正に毎年2兆数千億に及ぶお金を作らなければいけなかったということで、正に東日本の復興なくして日本の復興なしとみんなで合意をして頑張ってきて、その財源ができてきたと思うんです。
 ですから、この間に20兆以上の資金を投入するという、みんなの国民的な合意が出来上がってきたと思いますから、この財源の問題には、やはり、もちろん関係各省の理解とありますけども、一番大事なことは、国民各層の理解、そして正に共通の困難として取り上げて、みんなでこれを解決しようではないかという気持ちの統一というか、そういうものが一番重要ではないのかと思っています。その気持ちが出てくれば財源はおのずと合意できると思います。
(問)沖縄県で新型コロナウイルスの感染者の方が、3人目が確認されましたけれども、改めて、クルーズ船も沖縄に発着する便が減ったりとか、いろいろな面で沖縄県に対する影響が出てくると思いますけれども、それに対して大臣としてどう対処されていくお考えなのか、お願いします。
(答)沖縄の出張は、できるだけ沖縄の離島にもともと早く行きたいということで、できれば年内に行きたいというようなことも申し上げていたのでありますけれど、年明け早々にでも行きたかったんですけれど、特に離島を見たいということで、そういうことでございまして、今は御承知のとおり、沖縄の方は、大変なクルーズ船が一番寄ってきているところでありますし、既に那覇が福岡を抜いたんですかね、それから、その次が石垣ですかね。ですから沖縄のクルーズ船は合計すると極めて大きな数に上っておりますので、それで、この離島の中でもですね、そこのところを私ども見させていただきたいということでございました。
 実際見て、ほかの離島問題もよく見ましたけども、宮古とか、あるいは下地空港なんかも実はがらがらになってまして、それから石垣港も極めて大変で、今、那覇に次ぐものがありますけれど、そういう中で一緒に離島問題を見させていただくということですけども、改めて、今、こういうところの港湾整備をクルーズ船が着けれるようにということをやっていますけれど、この深刻さについても見てまいりました。沖縄は本当にやはり大変だという感じでありました。
 ですから、沖縄のいろいろな相談業務については、まずは沖縄の総合開発事務局や、あるいは振興開発金融公庫に相談に行って中小企業に対する融資をちゃんとやろうということで今政府も決めてやっているわけでありますから、そういう話の中で、是非まずそこに相談に行ってくださいという話を申し上げました。
 さらに、やはりこの対策についてはもっと強化しなければいけないのではないのかという認識を、沖縄から帰って持ってきたところであります。
(問)コロナウイルスの関係で、更に今観光への影響が増大していますけれども、今の現状に対して大臣としてはどう対処していくお考えなのかを。
(答)コロナウイルスに対して、今、政府挙げて、必死で取り組んでおります。ダイヤモンド・プリンセスについては、いろいろな批判もありましたが、よく頑張ってきていると思います。あの段階で私ども、何とかもっと陸に上げられないかという話をしたんですけれど、とても3,700人という人を上げる余地がない、検査も整ってない。あの頃はまだ1日に50とか100ぐらいしか検査できなかった時代ではなかったか、今は1,000を行きましたけれど、300に行ったのはその後ですね。100いかないというような、たしか検査キットが整っていないという時でしたからあそこでということになったんでしょうけれど、これは船の持ち主がイギリス政府ということもあって、いろいろな難しさの中で、やはりよくここまで頑張ってきたと思います。
 それから、武漢を中心とする湖北省からの出入国を遠慮してもらうといういろいろな措置を取りながらここまで来ましたので、正直言ってこの連休の様子を一番よく注視しなければいけないと私自身は認識をしております。
 ここで拡大傾向になるのか、むしろ一気に終息になるのかということは、全体としては大きなことになるのではないか。これは大臣としてというより私個人として、一緒に考えながらですけれどこの対策を見守っているというのが実情でございます。何としても早く終息してもらいたいと思っております。
(問)関連して一つなんですけど、沖縄視察の関係で、大臣、対策本部会合に出られなかったと思うんですが、今国会では大臣の欠席が相次いでいることが問題になっておりますが、大臣としては、その視察を例えば取りやめて本部会合に出席するとか、そういった点は何か考えられたりしたんでしょうか。
(答)考えなかったことはないですが、もう前から早く行きたいということを言って、沖縄の方にもとにかく離島は必ず行きますということを強く言ってましたから、何とかなるのではないのかということで、これは公務ということで御了解いただいて沖縄に行かせていただきました。でも、コロナ対策という意味では、ちょうど沖縄という一番観光面での影響を受けているところを直接見させてもらって、正直言ってそこは有り難かったと思っています。
 それから、代理の件は御承知のとおり、事前に私が出られないときは副大臣、あるいは政務官にお願いするということになっていますので、その事前調整をしていただいて、政務官に出ていただいたところでございます。

(以上)