武田防災担当大臣令和2年(2020年)7月豪雨非常災害対策本部(第7回)後記者会見要旨 令和2年7月13日

(令和2年7月13日(月) 18:48~18:55  於:官邸3階エントランスホール)

1.発言要旨


 ご苦労様。
 本日は、総理とともに、熊本県を訪問してまいりました。14名が亡くなられた特別養護老人ホームの千寿園で黙とうを捧げたあと、球磨村、人吉市で避難所を視察し、知事、村長、市長との意見交換を行いました。
 視察を通して、甚大な被害を受けた被災地の姿を目の当たりにし、浸水により変わり果てた地域の復旧に向け、大変な不安を感じておられる被災者の方々の切実な思いに触れてまいりました。
 プッシュ型でお送りした段ボールベッドや布製パーティションが活用されている様子、自衛隊の入浴支援も視察し、引き続き政府一体となって生活支援や生業の再建に全力で取り組んでいくという決意を新たにしたところであります。
 多くのご要望をいただいている激甚災害の指定につきましては、既に先週10日に一度見込みを公表し、その際、中小企業の災害関係保証の特例につきましては、「局激」としていましたが、引き続き調査を進めたところ、「本激」として指定する見込みとなりました。
 調査は継続中でありまして、適用措置等のさらなる追加があれば、速やかに公表してまいります。
 また、被災者の権利を守り、生活再建に向けた取り組みを後押しするため、明日の閣議において「令和2年7月豪雨による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」を閣議決定し、今般の豪雨を「特定非常災害」に指定することといたしました。
 これにより、自動車運転免許の更新ができない方の有効期間の延長などが可能になるほか、民事調停法による調停に係る手数料が免除されます。
 このような措置を発動することで、被災者の方々の不安を解消してまいりたいと思っております。
 さらに、先ほど、総理の方からも、予備費や災害復旧のための予算を合わせて4000億円を超える財源を活用して、被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージを月内にとりまとめ、しっかりと被災自治体を支援するよう、指示をいただいたところであります。
 被災地の皆様のお気持ちに寄り添いつつ、政府一体となって、より一層スピード感をもって諸対策を進めてまいりたいと思います。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)大臣からも浸水被害の大きさについて言及ありましたけれども、今回溺死された方が8割に上っているという発表があります。改めてこの浸水対策を今後どのように進めていくのでしょうか。
(答)誰も想像できなかったぐらいの勢いで水が浸水してきたということでありますし、そして床上・床下浸水ということがよく議論になるんですけども、今回は2階までの浸水。本当今日現地行きましたけれども、とても人間の力では防ぎようのないような、今回は水害であったというふうに思います。やはり人間の想像を超えた危険というものも自然界にあるということをまず我々は教訓として得て、やはり今回のこの災害で得られた教訓を踏まえて、すべての安全規格というものを見直していかなくてはならないと思いますし、また避難経路、そして避難のやり方等についても地方自治体と協力しながら、一人一人の国民の皆様方に認識してもらえるように努めていきたいと、このように考えております。
(問)先ほどの非常災害本部会合の中で、プッシュ型支援を強化するための予備費を明日決定するという、総理ご発言あったかと思うんですが。
(答)パッケージね。
(問)先ほどの。これ具体的にどんな物資、いくらぐらいというの、もし今わかれば。
(答)それは事務方の方に詳細は聞いていただきたいと思いますけども。
(問)これから避難生活が続く中で、避難所での健康悪化の防止というのが大きなテーマになってくると思うんですが、総理からもチラっとお話がありましたけれども、現地でどういう対策が取られていて、国としてどういったサポートをされるか、お願いします。
(答)コロナ禍ということであって徹底した衛生管理というのは、今日は避難所2カ所訪問させていただきましたけれども、しっかりとやっていただいております。一人あたまのスペースも取っていただいて、換気そしてスペースとスペースの間の距離もしっかり取っていただいて、そうしたところではコロナ対策というのはできておるように私も思っておるわけですけれども、やはり今からホテル、そしてまた旅館とかをどんどん活用してもらって、そちらの方にどんどん移っていただく。そして我々としては人吉市でもう雨の中40戸、住宅建設に向けてもうどんどん走り出しておりますし、そうした少しでも快適な居住空間を提供できるように今から努めていきたい、こういうふうに思っています。
(問)先ほど発言のあったホテルなどの活用なんですけれども、準備は何分できているものの、なかなか実際に受け入れ始まっているのになかなか進んでいないようなんですけれども、その辺どうやって・・・。
(答)ちょっと頭が痛いのが、例えば人吉市の場合はホテル自体が浸水でやられているんですね。本来であるならばそうした避難所におられる方がそういった近隣のホテルに移行してもらうんですけれども、ホテル自体がやられているということで、非常に我々としても悩ましいものがあるわけです。それともう1個は球磨村に関して言えば、近隣施設にそうした旅館がないという地域がありますし、ですからそうしたところに対しては応急仮設住宅を始め、いろんな知恵を出しながら一人一人の居住空間の確保に努めていかなきゃいけないと、このように思っています。

(以上)