武田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年3月6日

(令和2年3月6日(金) 9:01~9:11  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。
 まずは御承知と思いますけれども、東日本大震災九周年の追悼式の取りやめについてでありますが、政府主催の東日本大震災九周年追悼式は、去る1月21日、その実施の閣議決定をいたしました。
 同追悼式は、被災地の追悼式でも中継されるなど国民にとって重要な位置づけとなっているため、規模の縮小など新型コロナウイルスの感染拡大を防止する措置を講じた上で実施できる方策はないものかと、ぎりぎりまで模索を続けてきました。
 しかしながら、現下の状況を踏まえ、今が国内の感染拡大を防止するためにあらゆる手段を尽くすべき時期であることから、誠に遺憾ながら、本日の閣議で同追悼式の開催を断念するのやむなきに至りましたので、その旨、御報告を申し上げたいと思います。一般の方々の献花につきましても同じく取りやめとなりました。
 閣議決定に併せ、お配りしているとおり、3月11日当日の弔意表明について閣議で了解したところであり、また、総理から「国民の皆様へ」と題する談話が出されております。
 詳細については、準備室にお問い合わせをいただきたいと思っております。
 続きまして、令和元年度ワークライフバランス職場表彰についてですけれども、国家公務員制度担当大臣として、報告させていただきたいと思います。お手元の資料の1枚目を御覧ください。
 業務の効率化や職場環境の改善について、特に優れた取組を行った国家公務員の職場を、ワークライフバランス職場表彰として毎年度表彰をいたしております。例年は3月に、全国各地から受賞者にお集まりいただいて表彰式を開催しているところではありますけれども、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、今年度の表彰式を中止といたしましたので、この場を借りて受賞者を紹介させていただきます。
 今年度は、各府省等から、地方機関も含めて166件の応募がありました。その中から、有識者で構成される選考委員会による審査を経て、国家公務員制度担当大臣表彰として6件、内閣人事局長表彰として6件を受賞者として決定をいたしました。
 受賞者の皆さんには、心から祝意を表したいと思います。今回の受賞者につきましては資料の2枚目と3枚目に記載しておりますので、そちらを御覧いただきたいと思います。その中から1つ紹介をさせていただきますと、2枚目下の段の真ん中の厚生労働省の事例は、調達業務の棚卸しを行い、これまで紙で行っていた会計担当と各部局のやり取りを、登録した日時に定型のメールを自動的に送付することに改め業務を効率化するなどの取組を行ったところであります。
 この事例をはじめ、今回の受賞事例は、いずれも現場の業務や職場環境の改善に向けて工夫を凝らした素晴らしい取組であると感じました。
 これらの取組が様々な職場に広がり、全ての職員が存分に力を発揮しながらワークライフバランスを実現できるよう、今後とも、働き方改革に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 詳細につきましては、人事局にお問い合わせをいただきたいと思います。
 私の方からは以上であります。何かございましたら、どうぞ。

2.質疑応答

(問)東日本大震災の追悼式に関連して2点お伺いしたいんですが、追悼式の取りやめについての受止めと、あとこちらに弔意の表明というふうにあるんですけれども、3月11日当日に総理がどのようにメッセージを伝えるかなど、政府としての段取りが決まっているものがあれば教えていただけますでしょうか。
(答)国民にとっても大事な式典であるので、先ほど申しましたように、小規模化を含めて何とかこれをできないものかといって我々も努力してまいりましたけれども、コロナウイルスの感染拡大という重要な今問題を抱えている中で、これを取りやめざるを得なかったことは、本当に被災地の皆様方には申し訳なく、また気の毒に、このように思っております。しかしながら、この3.11というものは、自然災害の恐ろしさ、得た教訓を毎年毎年全ての国民に思い起こさせてくれる機会となっているわけでありますし、今なお不自由な生活をされている地域の方々に対する思いというのは、政府を挙げて思いを寄せていかなくてはならないと思いますので、この式典を中止したからといって、現地の被災地の皆様方に対する思いというのがなくなったわけではないということをしっかりと総理の言葉で示していただけたら、このように私は思っております。
(問)総理の挨拶も御予定されているということですけれども、毎年遺族の方も言葉を述べられておりますが、その遺族の方の言葉というのは今年はどうなるんでしょうか。
(答)これは開催を前提とした段取りの中には入っておりましたけれども、開催ができなくなったということで、その公表については差し控えさせていただくことになろうかと思います。
(問)毎年必ずお名前も出ておりますし、お気持ちも率直な御自身の言葉で語られている中で、その機会が今年に限ってないというのはどういう御判断からなんでしょうか。メッセージのような形でも公表することはできるんではないでしょうか。
(答)先ほど申しましたように、開催を前提にした段取りであったので、今回中止になったことを受けて、その公表については差し控えさせていただきたいということです。
(問)御挨拶される方が、例えばあらかじめその方の御要望というか、お聞きになった上での、今回、公表しないということになったのでしょうか。
(答)そうした挨拶を予定されていた方、飽くまでも代表的な方であって、全ての被災地の皆様方は同じ気持ちで苦しんでおられたわけでありますから、そのお気持ちというものを、我々は全てのお気持ちというものを酌み取るべき立場でありますので、その方だけの言葉というふうな捉え方はしておりません。
(問)先ほどの質問にも若干かぶってくるのですけれども、政府として当日の段取りとして何かやられる予定はあるのかということをお願いします。
(答)総理もお言葉を出されるわけでありますので、当日は総理官邸の中において、限られた小規模において黙禱をささげると共に総理の方から言葉を申し上げるということで段取りをしていこうと思っております。まだ最終的な段取り、そして形態については確定をいたしておりませんので、準備室の方に問合せをいただければと、このように思っております。
(問)警察官の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。警察における対応策、取組についてお伺いします。
(答)3月5日、埼玉県警察の警察官が、新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと承知しています。
 現在、医療機関に入院して治療を受けておりますけれども、容態は安定しているとの報告も併せて受けております。
 埼玉県警察においては、保健所が行う濃厚接触者や感染経路等の調査に積極的に協力しているものと承知しております。
 新型コロナウイルスに対する取組については、警察のみならず、政府を挙げて、今、全力で取り組んでいるところであって、この拡大防止・予防のために、こまめな手の消毒をはじめとする感染予防対策、そしてまた、感染が疑われる場合の保健所を通じた医療機関への速やかな受診等の対策を行っているところであって、各都道府県警察本部と警察庁が連携して、職員等における感染症への対策を行っており、引き続き、取組というものを徹底してまいりたいと、このように思っております。

(以上)