武田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和元年12月17日

(令和元年12月17日(火) 9:32~9:39  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。
 台風第19号等による災害からの避難に関するワーキンググループ、これ1回目の開催についてでありますが、中央防災会議の下に設置しました「令和元年台風第19号等による災害からの避難に関するワーキンググループ」の第1回の会議を私自身も出席しまして、12月18日に開催をいたします。
 主な論点は、災害リスクととるべき行動の理解促進、避難勧告や避難指示のあり方等、わかりやすい防災情報の提供、高齢者等の避難の実効性の確保、大規模広域避難の実効性の確保等が考えられます。
 水害・土砂災害から国民の生命を守るために様々な課題について抽出しまして、避難対策の強化について、しっかりと検討をしてまいりたいと、このように考えております。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)ワーキンググループなんですけれども、これワーキング立上げのときにも質問出てたと思うんですけれども、今回の19号の災害で最も課題とされているところ、課題があってこの検証という流れになると思うんですけれども、どこを課題というふうに捉えて、このワーキンググループを開くことになったんでしょうか。
(答)やはり避難勧告・避難指示の在り方、一刻も早い正しい避難態勢をその地域住民の方がとれる情報の提供、伝達のあり方というものを、やはりどんどんと見直していかなくてはならないということであると同時に、あと高齢者対策。高齢者の皆様方に特に対策を講じていかなくてはならない。あと広域避難の実効性についても、先ほど申しましたとおり、特に考えていかなくてはならないということだと思います。
(問)避難勧告と指示のあり方というのは、勧告の指示が今レベル4で、2段階というふうになっているんですけれども、その辺が分かりにくいとか、そういう問題意識なんでしょうか。
(答)分かりにくいという指示は至るところで我々言われていますので、正に不断の見直しを行っていかなくてはならないわけで、そうした的確な伝え方とはどういうものか、地域事情によっても異なると思うんです、山間地域と大都市部住宅地域とでは。そうした漠然とした共通の伝え方でいいのかどうか、地域に見合った、また、世代に見合ったやり方とは何なのかということまで含めて、議論をしていかなくてはならないと思います。
(問)福岡県小郡市で妻子3人を殺害したとして殺人罪に問われた元福岡県警巡査部長の裁判員裁判で、福岡地裁は13日、無罪主張を退け、求刑どおり死刑判決を言い渡しました。警察官が在職中の事件で死刑判決を受けるのは極めて異例で、判決でも「現職警察官が妻子3人を殺害した衝撃的な事件で、社会的影響も軽視できない」と指摘されています。国家公安委員会委員長としての受け止めをお願いいたします。
(答)まずは、残念な、本当に悲しい、痛ましい事件であるということ。それに伴って、尊い命を失われた方に、まずはご冥福をお祈りしたいということであります。
 また、判決につきましては、私の方からコメントは差し控えさせていただきたいと思うんですけれども、引き続き、警察として国民の信頼と期待に応えるために、士気の高い警察、規律高い警察というものを確立していく、このことが重要であろうと考えております。
(問)警察への信頼を回復するために、警察を指導する立場として改めて福岡県警には何を求めていくかということのお考えをお聞かせ下さい。
(答)先ほど言いましたように、それぞれの警察官が士気を高めて、そして自分たちが与えられた責任とは何なのかということ、自覚をしっかりと促していかなければならないと思います。そうした個人個人の自覚があって初めて、しっかりとした組織が確立できますし、しっかりとした組織の下でしか治安体制は構築できない。個人個人のモラル、そして士気、そして規律、こうしたことを徹底していきたいと、このように考えております。
(問)判決についてのコメントは差し控えるというのは、これは理由は何なのでしょうか。
(答)私の立場で司法が決めた判決についてコメントするのは適当ではないということであります。
(問)先ほどの避難に関する話題に戻らしていただきまして1問お願いしたいんですけれども、5段階の警戒レベルのお話、先ほどもちょっと出ましたけれども、今年の5月、6月から運用を始めたばかりですけれども、これの見直しというか改善といいますか、これもまた議論の対象になってくるとお考えでしょうか。
(答)特にレベル4、避難勧告・避難指示、何がどうやって違うのか、4のうちレベルが2個あっていいのかどうか等々、幅広い意見が寄せられています。これは、やはり我々が考えなければならないのは、複雑化は絶対避けるべきだと思うんです。いかに単純明快に、正しく伝わるやり方というのは何なのかということを追求していくことが大事であって、特にレベル4に関しては、そうした指示と勧告の違いは何なんだという意見が出ること自体が、これがもう複雑化している証左でありますので、当然、将来に対しては議論しながら、改めるところは改めていく努力もしていかなくてはならないと、このように思います。

(以上)