武田防災担当大臣台風第19号に関する記者会見要旨 令和元年10月17日

(令和元年10月17日(木) 19:37~19:47  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 みなさんお疲れ様です。お待たせしました。本日、内閣総理大臣に同行して、福島県郡山市、福島県本宮市、宮城県丸森町を訪問するとともに、上空から宮城県大崎市の浸水状況を確認しました。河川の氾濫による住家、農地、工業団地、商店街等への浸水被害の大きさを改めて実感するとともに、東日本大震災からの復興の最中に今回のような災害に見舞われ、心が折れそうとの被災者の声が県に寄せられているとの話を伺いました。また、避難所にいらっしゃる被災者の方々からは、泥かきなど家の後片付けに追われていること、避難所生活や今後の当面の住まい確保への不安の声をお伺いし、改めて、被災者に寄り添った生活支援の重要性を感じました。
 被災地に向けては、プッシュ型支援として、本日までに、食料、飲料約30万点が送られております。また、被災地が急激に冷え込んでいることも踏まえ、防寒対策として、電気毛布や電気カーペットを被災地に届けるなど、引き続き、被災地のニーズを的確に踏まえつつ、プッシュ型で支援してまいります。
 避難所で不自由な生活を余儀なくされている方々の住まいの確保に向けて、罹災証明書の早期交付の観点から、市町村が行う被害認定調査が迅速に進むよう、人的支援も含め必要な支援を進めてまいります。
 あわせて、災害救助法を活用することにより、避難された方々に対しホテルや旅館を提供いただく取組みへの支援もすすめております。
 また、今般の災害により被災者が受ける不利益を少しでも減らすため、この災害を「特定非常災害」に指定することを、明日にも、閣議決定いたします。これにより、自動車運転免許の更新ができない方の有効期間の延長などが可能となってまいります。
 人命第一で、災害応急対応に全力で取り組むとともに、被災地の課題やニーズの先手先手の把握に努め、できるだけ早期の生活の復旧に全力で努めてまいります。
 なお、今週末にかけ、被災地において大雨が降ることが予想されており、各地に被害をもたらすことが懸念されます。特に、台風による大雨で堤防が損傷を受け、また、地盤が緩んでいる地域においては、河川の氾濫や土砂崩れなどの警戒が必要です。
 国民の皆様におかれましては、地元市町村や各気象台が発表する気象、災害等に関する最新の情報に注意していただき、早めの行動を心がけていただくようお願いを申し上げたいと思います。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)今般特定非常災害に指定する方向だというお話がありましたけど、指定にあたって特段激甚災害と違って数値的な基準がなく人的な被害や住家の被害の数など、総合的に勘案してという形になったと思うのですけれども、大臣今回指定するにあたって理由を教えていただきたい。
(答)著しく国民生活に支障をきたすような、今被災地は、状況なんですね。今日も行ってきましたけど2メートルもの床上浸水による被害というのが続出している、つまり家財道具はもとより重要な免許証をはじめ様々な書類等も水の被害にあって使用不可能になっている可能性、また紛失する可能性というのが非常に高くなっている、そうした時に被災者の方々が生活するのに支障をきたさないように先手先手で政府が対応を決めていくのは当然のことであります。また輸送手段としてかけがえのない車を運転するに際して、免許の期限が切れた、手続きができない等々で生活に支障をきたすということはあってはならないことでありまして、そうした総合的な状況を鑑みた判断だと私は思います。
(問)大臣の方から発言がありましたように週末にかけて大雨が降るということでこれに対して警戒態勢というのはどういう体制で臨まれるのでしょうか。
(答)当然、さらなる警戒態勢という言葉を使いましたけれども、まずは我々の方から各県や市町村の方へありとあらゆる可能性を求めて手を打っていただくということを申し伝えております。そしてまた二次被害というのがどれくらいになるのかというのは我々としても今測り知ることができませんので、地域住民の方々にもしっかりと自分の身を守るということに専念していただきたいということは本日総理からも我々の口からも言ってまいりました。
(問)関連で、大雨に備えて、現状職員の派遣をされてると思うのですけれども、追加を派遣するということは考えていないのでしょうか。
(答)今のところ大雨に対して追加という考えはありません。ただし、例えばブルーシートの手配だとか、そうした必要に応じて的確に迅速に対応できるような体制だけは整えておきたいとこのように思っております。
(問)今言及ありました週末の大雨の関連なんですが、ありとあらゆる可能性をもってというお話ありましたけれど、堤防、河川の周辺もそうなんですが、孤立していた集落が、徐々に解消しつつあるところもありますが、また雨が降るとまた孤立してしまう可能性もあると思います。そのあたりの備えとしてあらかじめ避難が難しい方々は孤立しないような場所に移っていただくですとか、そういうことも自治体に対応を求めていくのか。
(答)それはすでにしております。自衛隊等のヘリコプターとかも利用して孤立地域に対応策というのは万全を期しております。今日、宮城県大崎市の浸水状況、ポンプ損傷に伴う浸水となっているのですけれども、まだ今の段階でも水が引けてないところがあるんですね。そこの増水対応というところは緊張感をもって望んでいかなければならないという風に思ってます。
(問)色々なところに視察に行かれていて、まだ全体的な行方不明者数ですとか、被害の状況がまだ100%は分からない状況だと思うのですけど、こういった広域的な災害の被害の把握の難しさというのが今回あるかと思うんですけどそれに対する政府の対応ですとか課題ですとか今ありましたら教えてください。
(答)ほんとに残念なことにいまだに行方が分からない方々がおられることも事実です。今懸命に自衛隊、そして消防、警察、総動員で毎日、昼夜分かたず捜索に入っています。これはもっといい形はないものかといつも模索しておるのですけれども、マンパワーによる人海戦術で探すしかないというところがありまして、時間がかかること忸怩たる思いはしておるのですけれども見つかるまで徹底して総力を挙げてやるということに尽きると思います。

(以上)