竹本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年6月19日

(令和2年6月19日(金) 11:21~11:33  於:中央合同庁舎第8号館1階S108記者会見室)

1.発言要旨


 こちらからの報告すべきことが1件あります。「新型コロナウイルス接触確認アプリ」の公開でございます。本日午後3時から、「新型コロナウイルス接触確認アプリ」が利用可能となります。
 この「接触(確認)アプリ」は新型コロナウイルス感染症対策テックチームにおいて公表しました仕様書に基づき、厚生労働省において開発が進められてきたものであります。
 お互いに分からないように、ブルートゥースを使うわけでございますが、プライバシーの確保を非常に重視した仕組みになっておりまして、陽性者と接触した可能性がある者に対して通知を行うものであります。
 つまり、1メートル以内で15分間程度、それが濃厚接触の定義でございますが、そういう接触をした事実がこのアプリを利用している人に記録として残る。それを見た人が「私はそういう濃厚接触をしたんだ」ということが分かる。そこでどうしようかということですが、保健所へ行ったり、あるいはPCR検査を受けたり、そういう行動が次にあり得るということであります。本人の選択でありますけれど。いずれにしろ、場所の特定もありませんので個人情報はきちんと守られるということであります。
 この同じやり方をやっておりますのはドイツでございますが、ドイツも我々とほぼ同じ、今日か、明日か分かりませんけれど、今週中にやると聞いております。そういう状況です。
 それで、具体的にどうするか、担当から説明させます。

(事務局)それでは操作性について説明をさせていただければと思いますが、こちらの資料を分かり易く作っておりますけれども、厚生労働省のページの方に詳細な、正確な情報というのは掲載されますので、後ほどそちらもご覧になっていただければと思います。
 まず普段はこのアプリを入れていても何も操作することはなくて、バックエンドでこのような形で人と人が接触した場合にお互いの情報を交換すると、接触したという記録をとるという機能になっております。
 では、具体的に操作を説明させていただきますと、こちらにありますけれども、皆さま方のスマホでよくありますが、スマホのアプリケーションを立ち上げていただく。そうするとメイン画面が出てまいります。そして、ここには3つの機能がございまして、そのうちの一番上のまず「接触を確認する」というのがございますので、これを押していただきますと、普段であると「陽性者との接触はありませんでした」という形で、これで安心ができると。
 次に陽性と診断された方、その場合にはこちらの画面を見ていただきますと真ん中にあります「陽性情報の登録」というのがございますので、保健所の方から陽性情報ということで、処理番号というものが送られてまいりますので、最初にこの「情報を登録します」という同意をしていただいて、その後に処理番号を入れてくださいという形になりますので、こちらに送られてきた処理番号を入れていただいて、登録は終了になります。
 次に「通知」ということで、接触確認された方。この場合ですけれども、よく皆さんも設定していると思うんですけれども、アプリから通知が来ます。画面に通知が来ましたらアプリを立ち上げていただきまして、ホーム画面になりますけれども、この一番上の「陽性者との接触を確認する」というところを押していただきますと、このような形で、例えば「陽性者との接触確認、3件ありました」という形です。それで症状を入力して相談となると、電話で相談先というのが分かるような仕組みになっておりまして、このような形で症状を入力するというふうにすると、該当の症状があるとか、いろいろ質問に答えられるような形になっています。あとは一番下にどのぐらい接触したのかというのを確認したいというときには、その詳細情報も見られるような、このような形になっております。
 実際にスマホでイメージを見ていただきますと、今、試験用のアプリが入っておりまして、今日のアプリのダウンロードというのはまた後ほどなんですけれども、これで紹介させていただきますと、一番上で「接触を確認する」というと、こういう形で出てきます。それで、「陽性者の登録」という形で、これで下に行ってもらって、「陽性者の確認」という形の、先ほどのデモとほぼ同じような形になります。
 それと一番下にありますけど、「アプリを広めましょう」というのがありまして、これは広く使ってもらうことが重要ですので、その場合にはこれをいろいろな方、お友達などに送信できるような機能もついていると、このようなことでございます。
 以上で大体概略ですけれども、アプリケーションの説明を終わらせていただきます。

2.質疑応答

(問)先日、科学技術基本法がようやく改正されて、これから来年度、科学技術基本計画の初年度に当たる予算編成が始まるかと思うんですけれども、来年度予算に向けて大臣としてはどういうところを重視して取り組みたいかを教えてください。
(答)予算の締め切りは1カ月遅れて9月末と言われておりますが、骨太方針が7月ですので、それに盛り込めるものはぜひ盛り込んでいきたいと思っております。
 それで、コロナという一つの災害に遭いまして、社会を変えていかなければいけないということの中で、「ニュー・ノーマル」に対応するITの使い方、有識者懇談会を今やっていただいております。結論の途中でも、これというものは骨太の方針に入れていくようにしたい。結局、その科学技術を使い、そしてITを使って世の中を変えていくことが今の時代の要請に非常に期待されているし、またそれに応えなければならない、重要な使命を担っていると思っています。
 ですから、科学技術基本計画、来年度から始まりますけれど、その中に重要なものを入れていく中で、しっかりとした社会への対応にしていきたいと思っています。
(問)大臣としての、例えばこんなところ、大臣が前におっしゃっていた若手研究者のことですとか、そういう具体的なことで何かアイデアというのはお持ちなんでしょうか。
(答)科学技術がリスペクトされる社会が大前提となると思います。ですから研究者が良い環境で研究に打ち込める状態をつくらなければいけない、そのことによって基礎科学の勉強をしていただいて、イノベーションも発展していくと、こういうことです。
 その現状は、今おっしゃったように非常に厳しいものがありますので、創発的研究体制の整備といいますか、10年間続く700万円を毎年渡すもの、こういったこともそのうちの1つですが、科学技術担当大臣として、特別な成果を挙げた人には何か表彰を考えなければいけないとも思っておりますし、ともかく研究者でいることが職業として見ても非常に魅力ある職業であると感じられるような環境をつくっていかなければいけないと思っております。
 その前提として、やはり、アカデミアで考案された研究成果に対する産業界の評価をもっと上げなければいけない。日米比較をしますとアメリカの20分の1ぐらいだという統計もございます、この間調べさせましたら。具体的にいいますと、1つの特許の値段が日本だと100万円を切る、75万円とかいっていましたけれど、アメリカだと1,600万円台になるということでありますから、社会全体でその科学技術に対する評価を変えなければいけないだろう。お互いがリスペクトしあう社会にしていかないと科学技術は育たないと思っております。
(問)「接触確認アプリ」は多くの国民に使ってもらわないと効果を発揮しないと思いますが、多くの国民に使ってほしいという大臣のメッセージなどがありましたらお願いします。
(答)もう是非使っていただきたいと思っております。シンガポールでは20%ぐらいしか利用率がなくて、なかなかクラスター発見には至らないという話を前にいたしましたけれど、我が国はスマホを持っている人が全人口の65%とか、それぐらいではないかという話もあります。その中で、スマホがどれぐらいあるかという問題もありますけれど、可能な限り多くの人がこのアプリをインストールしていただいて、今、説明しましたようなことが情報として個人に伝わっていくという状態になって欲しいと思っております。そのためには装着を増やさないといけませんので、私からもいろいろな手段を通じて国民の皆さんにお願いしたいし、厚生労働大臣もやってくれると思いますし、そういうことで政府として挙げて、このアプリの利用をお願いしたいと思っております。
(問)ちょっと話は変わるんですけれども、昨日、河井前法務大臣と妻の案里議員が逮捕されましたが、大臣として受け止めを、あればお願いします。
(答)それについてはコメントはしないことにさせてください。
(問)両夫妻は議員は辞めるとは表明してないんですけれども、そこについては大臣、何か受け止めはありますでしょうか。
(答)それも含めて回答はちょっと遠慮させていただきます。

(以上)