竹本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年4月21日

(令和2年4月21日(火) 10:48~10:57  於:中央合同庁舎第8号館1階S108記者会見室)

1.発言要旨


 こちらから発表すべきことが一つございます。第2回の新型コロナウイルス感染症対策テックチームについての発表であります。テックチームの「キックオフ会議」におきまして、民間企業等から感染者と接触した濃厚接触者をスマートフォン間のデータのやりとりで把握する、いわゆるシンガポール方式を御提案いただきまして、我が国において実装に向けて省庁連携・官民連携により検討を行っているところであります。今のところ、5月には具体化するという趣でおります。
 それから、第2回会合は濃厚接触者を把握するアプリなど、進捗のあるプロジェクトの検討状況を確認して、議論する予定にしております。
 それから、第3回以降は、いろいろな企業からいろいろな御提案をいただき、それについて具体的に議論をして、取り上げられるものがあれば使っていきたいと、こういうことでございます。例えば、人流のデータとかそういうものでAIを使って何かできないかと、例えば次にどこでクラスターが発生する可能性があるかとか、そういうのができないかというようなことを念頭に置いてやりたいと思っております。

2.質疑応答

(問)20日にある報道で、我が国は宇宙先進国から脱落の危機に瀕しているというのがあったんですけれども、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
(答)宇宙政策は非常に重要で、50年前に人工衛星を打ち上げたときは、日本は4番目だったと思うんです。1位ロシア、2位がアメリカ、3位がフランスで、4位が日本だと思います。それに比べれば、今そんな地位を持っているかというと実はそうではないと思います。我が国の年間の宇宙関係予算が3,600億円だった、それぐらいで、大体アメリカの関係予算の15分の1なんです。恐らく中国の10分の1ぐらいだと思います。やはりこれから宇宙の時代だと私は本当に思っておりまして、ここで抜本的に力を入れてやるべきだと総理にも申し上げております。やはりそれをやらないと、情報の世界ではGAFAの台頭でどんどん追い抜かれていて、なかなか手が届かないというような状況もあります。ですから、この新しい、やがて人類の生活空間にもなる宇宙というものに対して、日本はやはり先進国であり続けたいと。そういう思いで予算も貪欲にやっているつもりですけれど、何とかしっかりした足場をつくっていきたいと思っております。
 アルテミス計画で日米共同で開発します。アメリカも非常に危機感を持っていまして、中国が月の裏側に行っておりますから、負けられないというところでしょう。日本も同じ気持ちでしっかりやっていきたいと思っています。
(問)所管外で恐縮ですが、新型コロナ対策の関係でお伺いします。国民への一律10万円支給について、安倍首相は昨日全閣僚が受け取りを辞退する方針を示されましたが、一方で閣僚が受け取ったほうが国民も受け取りやすいとの声もありますが、大臣のお考えをお聞かせください。
 また、国民に配布される布マスクに関しまして、大臣御自身がお受け取りになった場合着用されるのかどうかなど、対応をお聞かせいただければと思います。
(答)内閣の一員でございますので、内閣の方針が決まれば適切に従いたいと思っております。私としては内閣一体となって対応すべき問題だと承知をしております。そういうところでございます。
(問)マスク自体はどうされますか。布マスクに関しては。
(答)マスクは私のところにまだ届いていないです。それでこのマスクをしておりますが。
(問)もし届かれた場合は。
(答)もちろんそれは使います。私は議員宿舎におります。地元の大阪に事務所を持っていますから、ひょっとしたらそちらにも行っているのかもしれませんけれど、留守にしているのでちょっとわからないですが。
(問)大臣も激務だと思うんですけれども、今の状況で気をつけていることが何かあれば聞かせていただきたいということと、もう一つ気をつけなければいけないのが、今大臣の所管のスタッフの職員の方も一生懸命やられていると思うんですけれども、いろいろと気を使っていかなければいけないことがあると思うんですけれども、この2点、気を使うところをお聞かせください。
(答)実は非常に緊張感を持ってやっております。私は議員宿舎におりますが、(新型コロナウイルスの感染者が)1人出ておりますので。例えば僕は外食ではなくて食堂で食べているけれど、誰も来ません。やはり感染を気にしているんだろうと思います。私も行かないというような状況であります。私は選挙区が大阪ですが、大阪でも地元の病院で感染者を8人も出したところがございまして、非常に心配をしております。
 いろいろ私も専門のお医者さんとかそういったところから聞いておりますと、感染しても5人に1人しか症状が出ないということを言う人がいますけれども、それに当たると大変らしいです。ですから、医療従事者が業務につくのが、お医者さん方とか看護師さん、たくさんおられるわけですが、交代でやられるんでしょうけど、戦地に行くようなつもりだというようなことを言っておられた方もおられます。
 というのは、飛沫を吸ってしまえば、もし悪いやつに当たれば命にかかわるわけで、イタリアでは犠牲者がものすごく出ているんですが、2万3000人ぐらい出ていますか。アメリカなんか4万人も亡くなっています。イタリアの致死率が13.2%でした。それで、その亡くなった方の、これは新聞報道ですけれど、1割が医療従事者だというんです。非常に気の毒な話でありまして、そういうのが現実ですから、やはり注意の上にも注意をしなければいけないと。
 結局かかってしまうと、治療薬がないじゃないですか。これを飲めば大丈夫だというものがない。そういう状況で、しかもかかると医療従事者に大変な負担をかける。医療従事者の命も失うかもしれないような立場の人に診てもらわなければいけないわけですから、かからないようにすることが一番大事で、そのためにはソーシャルディスタンスをきちっと守る、3つの密をやらないという政府の方針をきっちり守っていただくことが必要だろうと思っています。
 街に出ている人の数を見ますと、8割、あるいは7割減っているという報道もありますけれども、地方の方は必ずしもそんなに危機感を持っていないところもあるのかというような感じもします。しかし、いずれにしろ、病気にかからないことが本人のためであると同時に社会のためになるということで、非常に緊張感を持ってやっております。
(問)所管されている職員の方も同じ状況だと思うんですけれども、大臣として気をつけてほしいということも含めて、何かお話を聞かせていただけたらと思うんですが。
(答)密にならないように交代制で勤務をしておりますし、ソーシャルディスタンスを維持しながら会議をやるということは徹底しているつもりでございますが、注意の上にも注意をしないといけないと思っております。

(以上)