竹本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和元年12月27日

(令和元年12月27日(金) 10:02~10:11  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)今年もいよいよ最後ですけども、大臣になって4か月ですが、この4か月を振り返ってですね、大臣、どのように思われるのか教えてください。
(答)大体、4か月ですけども、あっという間に過ぎたという感じでした。中身で言いますと、IT政策に関しては「デジタル・ガバメント実行計画」を決定しました。これからデジタルをうまく使った利便性のいい社会にしていこうということでございます。
 それから、科学技術イノベーションの関係では、就任直後にIAEAの総会に出ました。そして、天野事務局長の追悼演説をやりまして、天野さんの業績が非常に大きかったとみえて、約3千人の人が来ていたと思いますが、非常に感動と言っていいような受け止め方をされたような気がいたします。良かったと思っております。
 そこで、日本の原子力政策の基本の態度をきっちり述べまして、話題になってました福島原子力発電所の処理水の問題にしましても、その後の記者会見等で質問はありましたけれども、こちらのやっていることをきちっと述べまして、風評のようなことではないということははっきり言っておきました。
 それから、10月に国際科学技術関係大臣会合(STS)、これが京都で開かれまして、ノーベル賞受賞者が10人以上おられたと思いますが、非常に素晴らしい会議で、26か国の代表と私も親しく懇談させていただきまして、科学技術で手を結んで、これから我が国の進む道をきっちり模索していきたい、非常に緊張感のあるいい会合であったと思っております。
 それから、特に印象がありましたのはやはり吉野先生の、「失敗を恐れず挑戦できる環境をつくる必要がある」、このお言葉は非常に私も強く受け止めまして、そういうふうな環境をこれからつくっていこうと思って施策に反映させようと思っております。
 それから、クールジャパンですけれども、私はそれを担当しておりますが、「クールジャパン戦略会議」を開きまして、クールジャパンの中身の更なる充実を期していきたいと思っております。
 それから、宇宙政策に関しては、「アルテミス計画」の関係で、NASAの長官が私のところに来られまして、米国と一緒に月への探査計画をやろうということでございまして、我が国の優位な点、例えば材料を運ぶ技術であるとか、いろいろありますけれども、そういったものをアメリカ側が期待しているようでありましたので、ここできっちりと手を組んで、我が国の宇宙政策にも大きな進歩を期待したいと思っております。特に、中国が月面の裏側に手が届いているという現実、アメリカはまだやっていない、我々はやっていないということを考えますと、やはり急がなければいけないと思っております。お金もかかりますけども、可能な限り協力の中で、我が国のこういった宇宙探査の技術を、開発していきたいと思っております。
 大体、そんなところでございますけれども、この4か月間、非常に、どう言いますか、充実感を味わいながらやらさせていただきました。皆様のお陰だと思っています。ありがとうございます。
(問)今の4か月を踏まえてですね、新年早々に取り組みたいことと、今どんなことに力を入れていきたいというふうに考えていらっしゃるか、それについてお願いします。
(答)一つは、我が国が科学技術大国になるということを目標にやっておりますが、科学技術、あるいは科学技術を研究する人に対するリスペクトが払われている社会でなければいけないと、私、本当に思っております。
 したがって、ノーベル賞受賞であるとか、こういった素晴らしい発明をされた方に対して、しっかりとした対価を払ってくれる社会、そういうものを模索していきたいと思っております。
 だから、外から見て対価の問題で揉めているというのは、決していいことではないと私は思っておりまして、科学技術先進国と言いたいのであれば、その辺はきっちりとやらなければいけないと思っております。それが一番大きいことです。
(問)関連してなんですが、さきに大臣が若手の研究者と意見交換をされた中で、若手の研究者を顕彰するために何か賞を創りたいなというふうなお話があったんですけれども、具体的にどの辺まで進んできたかを今の段階で構いませんので教えていただければと思います。
(答)もう具体的に進んでおりまして、「科学技術大賞」という賞を創ろうと思っております。今の構想では、関係大臣賞を創りまして、科学技術の研究に打ち込んでおられる学生諸君、大学の学生が多いと思いますが、こういった人たちが自分の研究を更に進展させるために、あるいは自分の生活環境を改善するためでもいいと思いますけど、その中にひょっとしたらそういえば海外留学もあるだろうと思っておりますが、ともかくしっかりやっている人に対して応援の賞を創ろうと思っております。それを「科学技術大賞」と我々は呼んでいるのですが、資金は民間から集めて、それを受賞される方にお渡ししたいということであります。
 いずれにしろ、科学技術の研究に打ち込んでいることが、社会的にもリスペクトされていて、そしてそれなりのきっちりとした待遇があるという社会をつくらないと、今、ノーベル賞、日本は18、全部で27獲っておりますけれども、この状態がずっと続くという保証は更々ないと思うんです。現実に論文数がものすごく減っている関係を考えますと。そしてこの間も、若手研究者を10名近くこちらに来ていただきまして、いろいろ生の声を聞きました。やはり非常に生活が厳しいということをみんな言っておられましたので、そういったことにも対策を考えなければいけないと思っております。
(問)これは来年度から始められそうなんですか。
(答)そうです。
(問)それで、例えば何人ぐらい顕彰されるかとか、副賞はどれぐらいだとかということまでは固まっているんでしょうか。
(答)そこまではまだ固まってないんですけれども、10名くらいを表彰できることぐらいでスタートしようと思っております。
(問)それからもう1点なんですけど、意見交換会のときに、賞金に関して、どういう使い勝手の、研究なのか、生活費なのかとか、そういうお話で、意見がいろいろ活発にあったというふうに記憶しているんですが、最終的にはどういうところに落ち着きそうなんでしょうか。
(答)科学研究費につきましては、今回、予算で付けましたので、約700万円ぐらいを10年間ぐらい、当選した人に渡すという仕組みができましたので、研究費の助成ということに限らない、むしろ例えば海外留学をして、更に勉強を深めたいとか、あるいは自分の研究環境をもう少しよくしたいとか、そういった活動の環境の整備に役立つような賞にしたいと思っております。
(問)ちょっと話変わるんですけれども、秋元司衆議院議員が逮捕されましたが、大臣として受け止めをお願いします。
(答)コメントは差し控えたいと思います。

(以上)