竹本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和元年10月18日

(令和元年10月18日(金) 10:13~10:21  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 本日は知的財産戦略担当大臣として報告したいと思います。
 先程、官房長官室に関係閣僚が集まり、インターネット上の海賊版対策に関して打合せを行いました。
 海賊版対策につきましては、本年6月に決定した「知的財産推進計画2019」において、「関係省庁等において総合的な対策メニューを実施するために必要な取組を進める。その際取組についての工程表を作成する」とされております。これを受けまして、関係省庁がそれぞれの所掌に応じて具体的な対策とその工程表を決定し、その全体を内閣府が取りまとめたわけであります。本日の打合せにおいて、この総合的な対策メニュー及び工程表に基づきまして、政府一丸となって対応していくことを関係閣僚間で確認したところであります。
 本日の打合せを踏まえまして、引き続き関係省庁と連携し、政府全体として海賊版対策にしっかり取り組んでまいりたいと、こう考えております。
 それから、今日、朝8時から、安倍総理を本部長とする「宇宙開発戦略本部」が開催されまして、米国提案による国際宇宙探査に日本として参画することを決定いたしました。
 総理からは、「火星なども視野に入れ、月を周回する宇宙ステーションの整備や、月面での有人探査などを目指す米国の新たな挑戦に、強い絆で結ばれた同盟国として、『きぼう』や『こうのとり』で培った我が国の強みを活かして参画する」との御発言がありました。
 併せて、参画方針に従って、協力内容の一層の具体化を進め、宇宙基本計画に反映させるよう指示があったところであります。
 総理からの指示を踏まえまして、内外での調整を進めてまいりたいと思っております。
 今日はたくさんございまして、更にムーンショット国際シンポジウムの開催について御報告したいと思います。
 12月17日及び18日に、東京でムーンショット国際シンポジウムを開催することになっております。
 初日の全体会議では、国内外の有識者による基調講演、ムーンショット型研究開発の進め方に関する議論等を行います。
 また2日目は、分科会形式で、ムーンショット型研究開発の目指すべき目標(ムーンショット目標)に関する議論を行います。
 このシンポジウムの議論の結果を踏まえまして、今後総合科学技術・イノベーション会議でムーンショット目標を決定いたします。
 詳細につきましては、本日、内閣府と科学技術振興機構(JST)のウェブサイトにおいて公開いたしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

2.質疑応答

(問)ムーンショットのシンポジウムに関連して、ムーンショットは25の目標があるんですけれども、大臣としてはどの目標に興味を持ってますでしょうか。
(答)私個人としてって言われても、25もありますので、特にこれというわけにはいかない立場でございます。10近い分科会において検討することになっておりますので、それぞれ一つ出てきても10個ぐらいになりますので、ちょっと結果は何とも予測し難いところがございますが、25全部というわけには恐らくいかないだろうと思っております。
(問)月探査の件ですが、参画の表明を受けて米国にはどういうふうに伝えますでしょうか。
(答)総理の親書を向こうには送ることになっております。
(問)日付とかはありますか、もう決まっていますか。
(答)今日ですから今日だと思いますが・・・。すみません、調整中ということです。
(問)あと、正式の参画の表明を受けて、予算の関係で補正などで新たに組んでいくものというのはありますか。
(答)この規模の問題もありますし、それから日本の予算要求の全体枠のこともございます。もちろん災害対策で予備費をたくさん使うということもございます。総合判断をしていただかなければいけませんが、我々としては可能な限りオープンという姿勢で臨んでいきたいと思っております。補正予算になるか本予算になるか、ちょっと今のところは何とも言えないところであります。
(問)知的財産の件で伺いたいんですけれども、今回のこの長官と共に行われたその打合せというのは、知的財産推進計画2019の項に付いてる工程表を更に具体的にしたものということですかということが1点と、あと、その海賊版対策を進めていく上についての大臣の改めて決意を伺えたらと思います。
(答)知的財産は日本の大きい成長戦略の一つでございますが、今回会合をやりましたのは、各省間でちゃんと調整がとれているのかどうかという心配の声もありましたので、関係省庁の大臣が集まりまして、工程表をそれぞれお見せして、政府全体として整合性のとれた推進を図っていくと、こういうことを申し合わせたわけであります。
(問)今、宇宙開発戦略本部におきまして、総理の方から竹本大臣には宇宙基本計画にしっかりと月探査に関連してですね、反映させていくようにという御指示があったと思うんですけれども、今後どういった形でどういった方向性で宇宙基本計画の方には反映させていきたいというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
(答)この全体計画にアルテミス計画における日本の役割ということでしょうか。
(問)そうです。
(答)全部に我が国が関与するというわけにはいかないので、日本の強みを活かしていきたいということでございまして、大きく分けて4つぐらいの点が中心的なものになろうかと思っております。
 一つはローバーというんですかね、現地でものを運ぶ技術は日本のトヨタ等も開発意欲を示しておりますので、そういったことにおいて先進的な役割を我が国が果たすことができるであろうし、それからデータの共有ということも一つの方法、我々が得意としている方法であることは間違いありません。それから、ゲートウェイの物資燃料の供給、これも我が国が強みを発揮できることだろうと思っております。
 最後に先程言いましたけれども、ローバーを使った移動手段につきましても、日本が比較すれば強みを持っていると考えておりますので、そういった点を中心にアルテミス計画へ協力をしていきたいと思っております。

(以上)