平井内閣府特命担当大臣繰上げ閣議後記者会見要旨 令和元年7月29日

(令和元年7月29日(月) 15:19~15:27  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 まず、私から報告は2件です。
 先週7月26日、クールジャパン戦略担当大臣として、検証・評価・企画委員会を開催しました。インターネットの海賊版対策、新たなクールジャパン戦略、及び構想委員会(仮称)の設置について議論をしました。
 私も1時間程度議論に参加しましたが、新たなクールジャパン戦略について、有識者の方々からは、方向性についてご理解をいただくとともに建設的なご意見を伺い、戦略の素案についてご了承をいただきました。
 今後、これらのご意見も踏まえながら、関係省庁等と調整して、知的財産戦略本部において、可能な限り早く新たな戦略を策定することを目指したいと思います。
 次は、科学技術政策担当大臣として、ムーンショット型研究開発制度について報告します。
 既にご案内のとおり、7月31日、第4回ビジョナリー会議を開催します。私も出席する予定で、ムーンショット目標の具体的な内容についてご議論をいただきます。
 これまで前3回の会合では、産業界代表や国内外の有識者からご意見・ご要望を伺うとともに、国民の皆さまから約1,800件ものご提案をいただきました。
 また、それらの提案を取りまとめる形で、第3回会合では、関係府省の中堅職員で構成する検討チームに、目標策定に向けた「検討素材」を作成させたところですが、「多くの国民を魅了する野心的な目標」を設定するという視点からは、ビジョナリーの考えとのギャップが非常に大きかったと思っています。
 そこで、今回、改めてビジョナリー主導で、バックキャスト型のアプローチによって、具体的な目標例を作り直していただいたところであります。
 Disruptiveなイノベーションを起こすには、これまでの常識を覆すような構想力がまず必要であり、この目標設定が最も重要なプロセスになると考えてきました。
 役所は何か型にはめるように議論を誘導するのではなく、ビジョナリー主導で、斬新かつ大胆な発想で検討していただきたいと常に私は申し上げてきたところでありまして、今般、議論いただく取りまとめ案についても、そのことが十分に反映されたものであると認識はしています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)先週始まったですね、国立大学イノベーション創出環境強化事業についてお聞きしたいんですけれども、これは公募対象は全ての国立大学という触れ込みで始まって、公募要領にもそう書いてあるんですけれども、実際には17国立大学しか応募できずに、しかもその17大学はどこなのかということも明らかにしていないと。
 政府としてはEBPMをずっと進めていますよね、エビデンスに基づいてちゃんとやろうと。にもかかわらず、こういう不透明な公募のやり方というのはいかがなものかと思うんですけれども、大臣、どのようにお考えでしょうか。
(答)ご質問の17国立大学しか応募できずというのが、よく分からなくて、結局、最終的には11大学に絞ることができたということです。
 86大学から、最終的に11大学に絞って、そして二次審査に行っていただくということになりました。
 これはご存じのとおり、企業との共同研究における適切な間接経費を確保するとともに、民間資金獲得額を増加させて、経営基盤を強化するということを目標にしてるわけで、一次審査では外部資金獲得の実績を評価してランキングするというようなことになりました。
 その結果、二次審査には11大学が進んで、このプロセスはですね、6月28日に開催した大学への説明で、事務方より丁寧に説明してるので、私から見ると問題はないというふうに思ってます。
 7月19日付で、全ての国立大学に一次審査完了と公募開始についての連絡をして、そして一次審査を通過した大学には二次審査の手続きの案内を発出したというふうに聞いてます。
 これ、別に大学名を伏せてるわけではないんですが、二次審査の応募時に作成した計画調書とかですね、審査・評価委員会の見解を添えて、公表した方が分かりやすいだろうということと、一次審査を辞退するというケースもあり得るので、その方が情報的には正確だということで、大学名を伏せる気も全くこちら側はございません。
(問)一次審査の方が、もともと財務諸表とか、そういうオープンになっている情報を内閣府がある考え方に基づいて点数化してランキングしているかと思うんですけれども、その結果が1番から86番までちゃんと明らかになれば、どういう点数が各大学つけられてて、だから自分の大学は駄目だったのかとか、そういうことを考えるきっかけになるのに、いきなり、何も公表せずにこれだけですっていうんじゃ、全部点数化したのも全部公表すべきだと思うんですけれども、どうですか。
(答)そうですね。最終的にはそうだと思うんですけれども、大学としても余り早い時点で公表するということに関しては、これからプロジェクトを進める意味で、不都合もあるのでないかと。こちらはいいんですよ。
 今回割と具体的に我々が目指してる方向性は示してあるので。しかし、どうなんですかね、このランキングで、上の方はいいにしても、全部出しちゃうというのがどうなのかなと思ったりもしますけど。
 奮起を促すということも、それは、ちょっと考えます。

(以上)