平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 令和元年5月17日

(令和元年5月17日(金) 9:17~9:26  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 私からは2点です。
 まず、この後すぐに大学支援に関するフォーラムの第1回全体会合を開催します。
 このフォーラムには、産業界から23名、大学等関係者から36名、政府関係者も含めて計65名の方にメンバーとしてご参加いただくことになりました。主催者として私も本日、会合に出席をします。
 このフォーラムは、昨年6月に閣議決定した「統合イノベーション戦略」を踏まえて今年度から実施するもので、世界の大学と切磋琢磨している大学の新たな挑戦を支援するため、先進的な取組を行っている大学や産業界のベストプラクティスを共有すること、現場の側から国に対する規制緩和などの要望を出す場をつくり、政府として実行につなげること、現在のリーダーだけでなく、次世代の大学経営者の育成の場をつくること、を目的にしています。
 大学や産業界の最前線でイノベーション創出に取り組んでいるリーダーの方々の前向きな意欲を引き出して、政府としてもしっかり支援をしていきたいと、そのように考えています。
 2点目は、IT政策、クールジャパン戦略、科学技術政策担当大臣として報告します。
 明日5月18日、沖縄県を訪問して、沖縄ラフ&ピース専門学校、沖縄ITイノベーション戦略センターを訪問・視察するとともに、「HIRAI Pitch」を沖縄で開催します。
 沖縄ラフ&ピース専門学校は、「幅広いエンタテインメントを通じて、多様な日本の魅力を効果的に国内外に発信する人材を育成する目的」で昨年4月に開校しました。開校後約1年でございますが、クールジャパンに係る人材育成の課題や今後の取組等について、学校関係者と意見交換を行い、現在、取り組んでいる我々の新しいクールジャパン戦略の策定に活かしたいと考えています。
 そしてもう一つは、沖縄ITイノベーション戦略センターでは、併設しているドコモ5GオープンラボOKINAWAを視察します。沖縄県ではこのラボの活用によって、次世代通信方式5Gを活用した新たなビジネス・サービスを沖縄から創出することをめざしておりまして、今後の5Gを活用した新しい産業振興の推進などについて意見交換を行う予定です。
 さらに、「HIRAI Pitch in 沖縄」を開催して、沖縄を拠点として事業を実施しているスタートアップやその支援者らと沖縄のスタートアップエコシステムの構築に関して意見交換をさせていただきたいと思います。今回の「HIRAI Pitch in 沖縄」も相当面白い会社に来ていただけるということになっておりますし、完全にオープンにしておりますので、記者の方にも是非時間があればご参加をいただければと思います。
 私、小泉内閣で沖縄のIT担当大臣政務官をやっていた時代もあり、沖縄のIT津梁パークは名付け親だったということもあり、沖縄のIT関係者とはそれ以降、いろいろなつながりもあるので、忌憚のない意見を聞いてきたいなと、そのように思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)宇宙政策委員会で基本計画の工程表の改訂に向けた議論が進んでいるんですが、大臣としてはどういう点に今回の改訂では力を入れていきたいのか、そこら辺のお考えを教えてください。
(答)最終的に工程表の改訂は年末、6月に入るまでに「重点的に検討する事項」を取りまとめていこうと思っています。
 そういう意味で、今回の重点項目の取りまとめに当たっては、これは一番は米国が提唱する「Gateway」、この宇宙探査における日米協力などが重要だと思っています。
 また、そのほかには宇宙安全保障の強化、宇宙ビジネスの振興、宇宙デブリ対策などいろいろあると思います。その辺りが重点項目になると考えています。
(問)明日の「HIRAI Pitch」の件で質問なんですけれども、沖縄のスタートアップとかの企業と意見交換をするということなんですけれども、沖縄ならではで面白い会社があるとおっしゃっていましたけれども、どんな意見交換を期待するとか、沖縄のつながりもあるかと思うんですけれども、どういった新しい発見ができるとか、そういったご期待のほどを教えていただけますか。
(答)地方に出ていったPitchの場合は、その場でいろいろな話を聞いた上で、例えば足りない人材を紹介したりとか、具体的に同じようなことを考えているベンチャー等々への連携を提案したりとか、国の支援策が十分知られていないようなものを紹介したり、その場でできることをやっていくというのをまず一つやっています。
 それと同時に、沖縄のスタートアップ、カフェとかいろいろあるんですけど、沖縄としてスタートアップのエコシステムが今後持続可能な形で続いていくか、特に地政学的にはやっぱりアジア全体を見据えたビジネスモデルになっているのか、それとも世界を視野にやっているのか等々に関して、私もいろいろなスタートアップの皆さんと議論をしてきているので、その過去の経験も踏まえながら彼らのポテンシャルを引き出せるようにしたいというふうに考えているということです。
 いろいろな分野のスタートアップがあるので、短い時間なんですけど、今までもそういう短い時間の中で新しい発見と、企業にとっても大きなプラスになる情報との遭遇みたいなものもあって、やってみなきゃ分からないところもあります。日本はありとあらゆるところが大学を中心となってスタートアップに今取り組んでいるので、そういうことにできるだけ支援ができたらと考えています。

(以上)