平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成31年4月23日

(平成31年4月23日(火) 10:27~10:38  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 まず、私の方からは4点ご報告します。
 まず一つは、昨日開催しましたムーンショット型研究開発制度第2回ビジョナリー会議を開催しました。これはマスコミにフルオープンでしたので、見ていただいたとおりの状況でございます。JSRの小柴社長、ヤフーの宮坂会長、COCNの中塚事務局長からムーンショット研究に対する期待や要望等を伺いました。また、理化学研究所での取組や海外における事例も参考としつつ、ムーンショット目標策定の考え方について活発な意見交換がなされたと思います。
 いろいろな意見があったんですが、日本の競争力を強く意識した目標を定めてほしいとか、単に技術開発だけではなく民間ではなく国でしかできない規制を含め、社会実装を念頭に置いたプログラム・デザインが必要であるとか、多くの問題が都市から今は生まれているので、新しい都市の未来像を描いた目標設定も重要でないかとか、若者や女性の視点、各省庁の縦割りに落ちないところにこそムーンショットのヒントがあるのではないかというようなご意見をいただきました。
 こうしたご意見を踏まえて、今後、事務局においてムーンショット目標候補を複数準備して、次回会合では、それら「たたき台」を基にさらに踏み込んだ議論を行っていきたいというふうに思います。
 ムーンショットに関しては以上です。
 初めて今回グラフィックレコーディングを入れましたので、あれを見ると、何となく当日の空気感は伝わるのかなというふうに思います。
 次に、本日夕刻、「宇宙システム海外展開タスクフォース」の大臣会合を開催します。この会合は、我が国の宇宙産業の海外展開を官民連携により支援するために、年に1度、政府と産業界が一体となってハイレベルで意見交換を行うものです。
 私自身、海外展開も視野に準天頂衛星システム「みちびき」の利活用を省庁横断的に進める海外市場開拓は非常に重要だと考えています。
 今日の会合には、関係省庁の副大臣に加えて、JICA、JAXA、JETROの理事長や日本航空宇宙工業会会長、経団連宇宙開発利用推進委員会委員長なども出席します。また、これも忌憚のない意見を交換できることを期待しています。
 これ会議冒頭のみのオープンかな。その後、会議後はブリーフィングをする予定です。
 次は、シェアリングエコノミーの検討会議の開催についてお話をさせていただきたいというふうに思います。
 本日は、「第15回シェアリングエコノミー検討会議」が開催されて、報告書の取りまとめを行う予定です。
 この検討会議では、有識者や事業者団体などを構成員として、平成28年7月から開催して、同年11月に中間取りまとめを行いました。その中で、安全性・信頼性の高い事業者を、事業者団体が認証するにあたって参照すべき内容を規定したモデルガイドラインを策定しました。
 その後、シェアリングエコノミーは着実に社会に浸透しつつある一方で、事故やトラブル時の対応などサービスの安全性や信頼性の不安の声が今なお根強く残っていることから、昨年9月から更なる打ち手の検討を行ってまいりました。
 本日の会議では、この取りまとめとしてシェアサービスの透明性などの一層の確保を図るためモデルガイドラインの改訂案について検討をまず行うと。その上で、一定のスキルを備えたシェアワーカーを認証するための仕組み、これを議論させていただきたいと思います。
 報告書は本日の会議の議論を踏まえて、必要な修正を加えた後に、速やかに公表します。会議は本日10時半から4号館で開催しますが、フルオープンですので、ご関心のある方は是非傍聴してください。
 来る令和の時代が、シェアリングエコノミーにとって飛躍の時代となるよう、私としても、取りまとめていきたいというふうに思います。
 最後に、クールジャパン戦略担当大臣として、新たなクールジャパン戦略の策定に向けては様々な有識者の意見も伺いながら検討を進めてまいりました。3月から開催している「EUREKA!懇談会」においても、これまで19名の外国人有識者と意見交換を行い、日本のポテンシャル、魅力を発掘し、維持していく重要性など、日本人では気付かない視点で様々なご意見も頂きました。
 こうした意見交換で得られた論点も踏まえて、新たなクールジャパン戦略について議論するため、知的財産戦略本部の検証・評価・企画委員会の下に「クールジャパンWG」を設置します。それは、昨日の検証・評価・企画委員会において了承されたところであります。
 WGの日時は検討中ですが、可能な限り早く開催して、戦略についての議論を深め、知的財産戦略本部において、可能であれば夏ごろに新たな戦略を策定したいというふうに考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)同じ今のクールジャパン戦略じゃないですけども、現行の健康・医療戦略なんですけども、これ2019年度までの期限になっているんですけど、今後、この戦略の見直しを検討されると思うんですけど、そのスケジュール感がどうなっているのかというのと、もう一つ、大臣としてはどういうところに重点を置いた戦略にしたいか、そこら辺を教えてください。
(答)2020年度に開始するわけですので、本格的な検討は秋以降を想定しております。有識者から構成される専門調査会や参与会合のご意見も伺いながら関係省庁とともに検討を進めます。この健康・医療戦略の中において戦略は大事ですけど、結局実施部隊のAMEDも非常に重要だと思いますので、そこら辺りが重要なポイントになるのではないかと思います。
(問)では、例えば戦略を1年後ろ倒しするとか、そういうことも考えられると。
(答)いやいや、そうではなくて、要するに同時進行で取りあえず作っていきたいということですね。
(問)だから、秋以降というタイミングになっちゃうわけですね。
(答)そうそう。

(以上)