平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成31年4月9日

(平成31年4月9日(火) 8:47~8:54  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。私からは1件だけ、科学技術政策担当大臣として報告します。
 昨日(4月8日)、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、第35回「日本国際賞」授賞式が開催され、国務大臣として出席いたしました。この賞は、独創的で飛躍的な成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく寄与し、人類の平和と繁栄に著しく貢献した方を顕彰するものでございます。
 本年度は、「物質・材料、生産」分野から岡本佳男博士、「生物生産、生態・環境」分野から米国のラタン・ラル博士が受賞されました。心よりお喜びを申し上げます。
 今回受賞されたお二人は、それぞれ、らせん高分子の精密合成とそれによる医薬品・香料・機能性材料等の研究・製造等への活用や、持続的土壌管理手法の確立による地球環境問題の解決に大きく貢献されました。両氏のこれまでの研究活動、業績に高く敬意を表するとともに、今後の一層のご活躍を心から期待しているところでございます。
 日本国際賞については以上です。
 私からは以上、1点だけです。

2.質疑応答

(問)新しいお札の図柄に、渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎という3人が採用されることが発表されましたけれども、津田梅子、教育者としても有名なんですけれども、生物学の研究もされていると。そうなると、新しい図柄の3人のうち2人が自然科学系の研究者ということになるんですが、大臣、科学技術政策担当大臣としての受け止めをお願いします。
(答)文化人からということで、とても良いことではないかというふうに思います。特に初の留学生でもありますし、北里さんもそうですし、経済、そして科学の分野ということになるんですかね。良いことだと思います。
(問)宇宙関連でお願いします。先週、探査機の「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に金属弾を打ち込む、クレーターをつくるという初の実験に成功しました。それで、今回、こういった日本の技術、特に中小企業の民生技術も活用してのこの世界に先駆けての宇宙探査が進展したということで、改めて大臣のご所感を頂ければと思います。
(答)これは地球に戻ってくるまで、まだ安心できないんですけれども、「はやぶさ2」がこの5日に小惑星の「リュウグウ」の表面に人工クレーターを形成するための実験をしました。
 世界初の試みという大変難しい実験だと思うんですが、計画どおりに実施されて、「はやぶさ2」から分離された衝突装置の「リュウグウ」への衝突の成功が確認されたということ、また、その後、「はやぶさ2」は正常の状態ということですが、この衝突に成功したことイコール人工クレーターの形成とはまだなっていませんので、4月下旬に予定されている「はやぶさ2」による観測が必要だというふうに思います。
 そして、5月以降に、人工クレーターができていれば、タッチダウンによるサンプル採取をして、そして、そこで一応ミッションコンプリートということになるんだと思うんですが、ここまであまりにも順調に来ているだけに、かえって私は心配性なのかもしれませんが、最後のところでもうまくいってほしいなと思っています。
(問)最初の質問に関連するんですけれども、渋沢栄一氏も理研の設立者総代として申請をされたということで、3名とも科学技術に深い関わりがあるということで、その3名選ばれたというところで、受け止めをお願いします。
(答)日本も2024年からですかね、今度、新しいお札と。次の時代、そのお札にあらわれた3人の皆さんが、次の時代も科学技術やその分野で活躍する若い人たちの励みになればいいのではないかなというふうに思います。ただ渋沢栄一さんはどちらかというと、資本主義を日本に紹介したというイメージで思っておりましたが、確かにご指摘のとおりですね。そういう意味で、日本のすばらしい先人、科学者の皆さんがお札になるということは、次の世代の励みになるのではないでしょうか。

(以上)