平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成31年3月12日

(平成31年3月12日(火) 8:53~859  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 まず、クールジャパン戦略担当として報告します。
 昨日、大手町の「3×3Lab Future」で第1回「EUREKA(ユーリカ)!懇談会」を開催しました。6人の外国人有識者の方々と自由闊達な意見交換を行い、進化したクールジャパン戦略の策定に向けて有用な、様々な発見を得ることができたと思います。今後とも外国人有識者の方々と意見交換を通じて、日本人では気付かない問題意識や課題を発見して、議論を深めながら、クールジャパン戦略の策定につなげたいと考えております。
 なお、2回目の懇談会については、日時と場所はまだ調整中ですが、可能な限り早く開催したいと考えています。また、参加者についても第1回と同様に幅広い視点から議論ができるよう、人選も進めているところです。これはずっと完全なフルオープンでやっていこうと思っておりますので、また機会がありましたら取材をしていただければと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)競争的資金改革についてお聞きしたいんですけれども、今、競争的資金でPIの人件費を直接経費から支出することについて、2020年度から順次可能にしていくという方針を示されているんですけれども、一方で大学改革の中では人事給与マネジメントをさっさとやれと。その中でPIの人件費を直接経費から出せるのはいいんですけども、順次やっていくと結構各所ばらばらで、現場がかえって混乱してしまうんじゃないか、大学改革を阻害してしまうんじゃないかという指摘もあるんですが、大臣としてどのようにお考えでしょうか。
(答)スピード感は必要だと思います。現在CSTIにおいては、日本学術会議の代表とか文部科学省等の関係府省と共に、有識者会合において基礎研究力強化についての検討がスタートしています。その中で、ご指摘のあった競争的資金からのPI(研究代表者)人件費の支出について、文部科学省から検討状況が示されたことは私も知っています。
 これ以外にも基礎研究力の強化については、競争的資金で雇用された若手研究者の研究経験の拡大、競争的資金の若手支援の重点化、研究機器・実験設備の共用化等が検討課題になっています。競争的資金については、これまでも大学等における研究環境の改善に資するよう、間接経費の確実な措置や府省をまたいだ研究費の合算使用等を進めてきたところですが、現在進めている改革は基礎研究力の強化に向けて、大学等の現場で最大限効果を発揮できるようにすることが最も重要なことと考えておりまして、現場の状況も十分踏まえて、出来ることからスピード感を持って取り組みたいというふうに思います。
(問)もう一つなんですけども、SIPの第2期なんですけども、スマート物流、前にも質問したんですけども、今回また抜本的な見直しを行うということで、今年度実績評価ができていないと。そうなると、そもそもスマート物流という課題設定自体が間違ったんじゃないかというのがあるんですけど、それについては大臣、どのようにお考えでしょうか。
(答)ご指摘のとおり、平成30年度の課題評価結果については、2月28日にガバニングボードで決定した内容を既に公開してご覧になっていると思いますが、「スマート物流サービス」は、その中で評価を行っていません。しかしながら「物流」は非常に我が国の社会基盤であり、物流に関する生産性の向上と労働力不足の解消ということは、非常に社会・産業上の重要課題だということには変わりがないと思います。ですので、SIPの2期として産学官の先端科学技術を結集をして、府省連携で社会実装に取り組むべき重要な分野であるというふうに思っていることにも変わりはありません。
 ですから、「スマート物流サービス」について、昨年、研究責任者の公募を行ったが応募件数が非常に少なかったので、「研究開発計画」の見直しをしているということです。是非やりたいので、速やかにSIPにふさわしい物流分野の研究開発がスタートできるよう最大限の努力をするしかないなというふうに思っています。
(問)ちょっと細かいことなんですけれども、スマート物流サービス、今年度予算で22億円付いているんですけれども、これってどうなったのか。
(答)繰り越して使うということしかないですね。

(以上)