平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成31年1月25日

(平成31年1月25日(金) 11:02~11:09  於:官邸3階エントランスホール)

1.発言要旨


(問)まず大臣の方から御報告等ございますか。
(答)あります。2点用意してますのでよろしくお願いします。
 まず一つは、この間の大阪出張についてでございます。科学技術政策担当大臣として23日、株式会社ジェイテックコーポレーション及び大阪大学の視察を行うとともに、「HIRAI Pitch in 大阪」をやりました。
 株式会社ジェイテックコーポレーションでは、津村代表取締役から「大阪ミラー」、これは大変有名ですけど、初めてするオプティカル事業、iPS細胞培養装置などのライフサイエンス機器を、開発事業として説明を受け、世界でも高い評価を受けている技術の現場を視察しました。
 また、大阪大学では、西尾総長と本格的な産学連携の状況、ベンチャー支援の取組などについて意見交換を行いました。さらには大阪大学と情報通信研究機構(NICT)の融合研究拠点である脳情報通信融合研究センター(CiNet)の柳田センター長から脳情報のデコーディング研究等の説明を受け、MRI施設を見学しました。これは本当にすごい研究だと思うし、成果が出つつあること、正にムーンショットだなと思いました。
 あとグランフロント大阪では、「HIRAI Pitch in 大阪」を行いましたが、2025年の万博も決まっているので、何か若い人たちといいますか、スタートアップの皆さんも勢いがあるなというふうに思います。グランフロント大阪も2024年にまた第2期の工事にも入りますし、スタートアップの拠点性はますます強くなると思います。今回大変、産学連携の取組とか人材流動化の促進について、有意義な意見交換ができたと思います。
 そして今から、私の地元ではありますが、香川県に出張いたします。産総研の四国センター及び高松市医師会館を訪問します。
 本日はですね、産総研の四国センターを視察して、世界三大感染症の一つであるマラリアを超高感度で測定する診断技術や、福祉・介護関連ヘルスケア産業事業化拠点等の視察をします。
 また、26日にはですね、高松市医師会館で既に実証が始まっております、患者のレセプト情報を医師がオンラインで診療に活用する仕組み、恐らくこれも初めてだと思います。私はもうこれ大臣になる前からこのプロジェクトをずっと見てきておりまして、高松市にお願いしたのも私でございますが、レセプトデータを使って具体的な患者さんや医師にメリットを返すというのは初めてだと思います。同時に、患者の本人確認にマイナンバーカードを利用する実験も行っておりまして、現場の声を聞いていきたいと思いますし、この実証実験が更に成果を生めばですね、これはすぐに全国で実装できる話ではないかと個人的には思っております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)来週からいよいよ国会が始まります。現在、厚労省の勤労統計不正とかでですね、若干ちょっと野党の方も勢いが出て追及モードになっておりますけれど、そうした中、平井大臣所管でデジタル手続法案というものがございますが、来週からの国会についてこの法案の成立含め大臣の方のお考えを。
(答)まずですね、今回、科学技術関連予算も大幅に増えています。ですので、今年度の第2次補正予算案と平成31年度予算案の早期成立に、まずは全力で取り組むということが一つ。
 それとIT政策担当大臣としては、懸案の「デジタル手続法案」を提出します。これも恐らくは総理の施政方針の中にも入ると思いますが、「行政手続のオンライン化の徹底」とか、「電子申請における添付書類の撤廃」を実現するための法律ということでございます。国民の皆さんにデジタル化の恩恵が届くようにすることが、私の仕事だと思っておりますので、引き続き頑張っていきたいというふうに思います。
(問)他方で、勤労統計に関しては、厚労省の組織的な隠蔽の疑いですとか、あと公的統計ほかにも不正というか不適切なものが出てきてますが、この案件については大臣、どうお考えですか。
(答)昨日、毎月勤労統計における不適切事案を受けて、統計法に基づき特に重要な統計とされている基幹統計を対象として、各府省が点検を行い総務省が取りまとめた結果を公表しました。点検の結果、毎月勤労統計のように、承認された計画や対外的な説明内容に照らして、実際の調査方法や復元推計の実施状況に問題が見られた事案はないと聞いています。
 私自身の所管に統計がないものですから、私自身が直接そのチェックをしてるということはございませんが、この問題は非常に重要な問題だと思います。政府もEBPMですね、エビデンスに基づく政策立案ということを掲げているわけでございまして、また、これからデータというものの扱いというのは、デジタル化の問題もありますが、そのやっぱり信頼度、データ・ウィズ・トラストですね。その問題が非常にこれから重要になってきて、政策立案やいろいろな資源配分にも影響すると思いますので、この問題は引き続き気を引き締めて注視していきたいと、そのように思います。

(以上)