平井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成30年10月23日

(平成30年10月23日(火) 10:43~10:51  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 まず、私のほうから、このたび“HIRAI Pitch”を始めるということで、お手元に資料をお配りさせていただいておると思いますが、担当分野であります情報通信技術、ITですね。科学技術、知的財産戦略、クールジャパン、宇宙開発等の産官学関係者を大臣室にお招きいたしまして、幅広い意見交換を始めたいというふうに思います。
 「Pitch to the Minister 懇談会」、通称、私の名前で“HIRAI Pitch”というふうにさせていただいておりますが、海外でもPitch to the Ministryみたいなものは、今の時代はあります。だからというわけではありませんが、幅広く皆様方の意見を聞いた上で、特にデジタル化とグローバル化が不可逆で進行する中で、過去5年間を振り返っても、デジタルデータによる新しい価値の創造というのは、我々の想像を超える進展があったと思います。
 さらに、これから3年か5年が正に勝負になるなというふうに思っておりまして、その意味で、従来からの延長線上の積み上げには限界があるので、未来社会からのバックキャスト的に、新しいイノベーションを起こしていくという社会環境をつくっていかなきゃいかんというふうに思っています。
 私は、党にいるときにはプレゼントプッシュとフューチャープルという言い方をしておりましたが、幅広い分野で、既に完成している企業や考え方というよりは、新しいイノベーションを起こそうとしている方々、そして我々が考えているSociety5.0というのは、フィジカルサイバー、つまりデジタル空間とアナログ空間をまたがって新しい価値を創造していくということですので、技術や若手研究者や新しいビジネスモデルをお考えの方々をお招きしたいというふうに思います。
 1回目は明日10時から、「デジタル社会の未来と人材・技術」をテーマに、(株)デジタルハーツの玉塚社長をお招きすることになっております。
 以上です。これはまた御質問いただければというふうに思っています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 今の平井ピッチなんですけれども、アウトプットとしてどういうものを考えているんでしょうか。
(答)まあ、だから今まで、要するに延長線上で積み上げてくる政策とは違う。つまり、データドリブンの社会になってしまうと、誰が主役の座に行くか分からない時代ですし、これからいろいろ例えばIoT、ロボット、人工知能、ビッグデータ等々の分野に関して言うと、一気に社会実装が始まるわけですね。そこの競争ということにもなりますので、新しいビジネスにも関心を持っておかなきゃいけないし、進められるところはどこなのかと。要するに、Society5.0ということを考えたときに、国だけでできる分野というのは実は限られていて、広く民間の皆様方の協力がなきゃいけないし、またその先を考えると、研究者の皆さんの力も必要という意味で、割と近いタームで考えることと、中長期的に考えること等を、やはり整理していきたいというふうに考えています。
 ただ、未来は誰にも分からないので、今までと違って、想像力を働かせながら、かじ取りを間違えない方向にしたいという思いがあるので、できるだけ多くのお話を聞いた上で、その情報を共有しながら、役所の皆さんとも前に進む方向性を共有していきたいと、そういう思いでスタートしています。
(問)例えば、具体的な政策、例えばある規制をこういうふうに変えるべきだというのが、大臣の中で固まったら、どんどんそれを政策の現場へ落とし込んでいくというようなイメージですか。
(答)例えばAIとかそういうものを進めるに当たって、障害は何なのかと。そして国民の理解は得られるのか。または、人間中心に組み立てられているのかというような、基本的な考え方を持っている中で、ではどの分野が先に進むべきなのかというのは、やはりヒアリングしていく過程で出てくるというふうに思いますが、今の時点では、まず話を聞くという段階で、具体的にこの規制をどうしようとか、そういう話ではありません。
 ただ、社会全体として、今このデジタル社会が進むということに貢献しようと。そこに新しい未来を見つけようとしている方々がたくさんいらっしゃるので、そういう人たちの話を今は聞く耳を広く聞くべきだというふうに思っています。
 それも企業の大小にかかわらず、ビジネスモデルが確定している、していないにかかわらず、広く聞いた上で、我々これから役所のほうも、将来に対する想像力をやはり持たなきゃいけないと思うんですね。往々にして過去の積み上げで判断してしまうことが、必ずしも正しい局面ではないと、これは私の判断ですけど、そういう意味で、いろんな方々の話を聞いていくと。
 実は民間からのいろんな情報を吸い上げていく能力というものは、はっきり言って弱っているような気がしてなりません。ですから、私が先頭に立って、そういう話も聞いていきたいという思いでいます。
(問)大きく話題変わって恐縮なんですけど、週末にかけて、香川県の地元のほうで、代表を務められている自民党支部のほうが、一時指名停止を受けていた会社から献金を受けていたという報道がありました。大臣としての事実関係のほうと受け止めを是非お願いします。
(答)政治資金は、法令に従い適正に処理し、その収支を報告しているところです。適法な寄附でありましたが、御指摘の事件で、平成26年11月に有罪判決が出たことから、以後の寄附は受けておりません。
 今回の取材等で、平成26年6月が指名停止中だったことが確認できましたので、総合的に判断して、寄附を返金することにいたしました。
 以上です。
(問)収支報告書の修正は。
(答)返金すれば、収支報告書は修正するということになります。

(以上)