宮腰内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和元年5月31日

(令和元年5月31日(金) 9:14~9:25  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 今朝は私の方から2点、御報告を申し上げます。
 まず、沖縄振興を担当する大臣として御報告いたします。
 沖縄都市モノレールの3両化については、延伸や那覇空港第二滑走路供用後に見込まれる観光客の増加を踏まえると、早急に取り組むべき課題であると認識をしております。
 3両化に向けた財政上の支援につきましては、4月25日に玉城沖縄県知事をはじめ、関係者の皆様方から御要請をいただいていたところでありますけれども、今般、ハード交付金を活用するとともに、その際の補助率を8割に引き上げること等により、3両化導入を加速化する国の支援策を取りまとめました。
 本支援策につきましては、令和2年度概算要求におけるハード交付金の枠内で、「3両化導入加速化事業」として制度要求することとしたいと考えております。
 この加速化措置は、地元負担軽減を図ることにより、できる限り早期に3両化を導入することを目的とするものであり、モノレール株式会社においても、県や那覇・浦添両市とも協力して、早期実現のためのスケジュールの策定など、一日も早い3両化の導入に向けて最大限の努力をしていただきたいと考えております。
 2点目でありますが、北方対策担当大臣として御報告をいたします。
 北方墓参及び自由訪問参加者の「えとぴりか」船内Wi‐Fiシステムを利用した情報発信については、先日の千島連盟総会出席後の意見交換会の場において、鈴木北海道知事及び脇千島連盟理事長より御要望いただき、事務方に検討・調整を指示していたところでありますが、検討・調整の結果、本日出発する令和元年度第2回自由訪問から利用していただけることとなりました。
 元島民の皆様を始めとする北方墓参及び自由訪問参加者の皆様が、かつて、元島民の皆様がお暮らしになった地に立ち、そこで感じた思いを御自身の言葉で直接発信されることで、多くの方々にその思いが伝わり、北方領土問題への理解・関心を深めていただけることを期待いたしております。

2.質疑応答

(問)一昨日、櫻田前オリンピック担当大臣が自民党議員のパーティーで、子供を最低3人くらい産むようになどと発言されまして、社会の多様化が進む中、いろいろと批判も出ているところだと思うんですけれども、大臣、少子化担当ということで、この発言についてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)櫻田議員の発言につきましては、御本人が子供を安心して産み育てやすい環境を作ることが重要だとの思いとの発言だったと釈明をされたところと承知しております。
 いずれにいたしましても、政府としては個々人が結婚や子供についての希望を実現できる社会を作ることを、少子化対策における基本的な目標としております。
 結婚や出産はあくまで個人の自由な意思決定に基づくものでありまして、その点に十分留意しつつ、今後とも結婚や出産を希望する方々がその希望をかなえられるような環境整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
(問)丸山穂高議員のビザなし交流における一連の言動についてなんですけれども、昨日、根室市議会が議員辞職や再発防止を求める決議を可決しました。
 決議では、政府に対しても今後の北方四島交流事業や日露関係に影響がないよう、必要な対応を取ることを求めています。
 本日、根室市議会の代表者の方々が決議文を大臣にも提出すると伺っておりますが、その決議を踏まえて、大臣の受け止めと、今後どのような対応をされるか、お願いします。
(答)御指摘の根室市議会における決議につきましては承知いたしておりますが、本日この後10時30分から本田議長、田塚北方領土対策特別委員会委員長を始めとする根室市議会の皆様とお会いいたしまして、その決議に関してお話を伺うこととしておりますので、現時点で具体的にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、これまでも申し上げているとおり、今回の事案は事業の趣旨・目的や元島民、あるいは「北方領土返還要求運動原点の地」である根室市の方々を始めとする関係者の思いと相容れない甚だ不適切なものでありまして、今後このような事案が生ずることのないよう、関係機関とも連携の上、円滑な事業実施に取り組んでまいりたいと考えております。
(問)冒頭で御説明ありましたモノレールの3両化についてなんですが、モノレールの3両化については、車両の導入費用あるいは駅舎の改良及び車両基地の土地の購入など、様々な課題が挙げられていると思いますが、今回のスキームが適用できる対象はどういったものを想定しているのかということが1点と、あと、モノレール社側は2030年を目標に3両化をというふうに今、目標を掲げていたと思いますが、これをどの程度前倒しできるということを期待しているかということを教えてください。
(答)今般取りまとめた加速化の措置、これは地元負担軽減を図ることにより、できる限り早期に3両化を導入することを目的としておりまして、3両化の導入に必要な車両の新造・改造等に活用できるハード交付金、これは効果促進事業ということになっておりますが、その補助率を80%に引き上げることにより、沖縄県や那覇市及び浦添市の負担軽減を図ること等を主な内容としております。
 時期につきましては、今回、「3両化導入加速化措置」が取りまとめられたことを受けて、今後、モノレール会社を中心に関係者において具体的なスケジュールの検討が早急に行われるものと考えております。
 政府といたしましては、モノレールの延伸や那覇空港滑走路増設を踏まえると、3両化は喫緊の課題であり、国の財政上の特段の支援が行われる趣旨を十分踏まえて、一日も早い3両化の導入に向けて最大限の努力をしていただきたいと考えております。
(問)日本人名のローマ字表記について、お尋ねします。
 現在、政府内では柴山文部科学大臣と河野外務大臣が、名字から名前への変更を使用する一方、安倍総理や菅官房長官は従来どおり名前から名字の表記を使用し続けています。
 大臣はローマ字の氏名表記の順番を、名字から名前に統一するべきか、御所見をお願いします。
(答)御指摘の件については、官房長官が会見で述べられているとおり、まずは関係省庁で対応を検討されるものと承知いたしております。
(問)モノレールの関係に戻ります。
 3両化の早期実現に向けて、来年度予算にはどのぐらいの額の確保が必要と考えていますでしょうか。
(答)モノレールの3両化につきましては、今後モノレール会社において、沖縄県・那覇市・浦添市と調整の上、所要額などの具体的な検討が行われるものと考えております。
 内閣府としては、モノレール会社の検討結果を踏まえて、令和2年度概算要求に臨んでまいりたいと考えております。
 3両編成、例えば何両来年度導入するかとか、そういったようなことで、やはりいろいろこのスケジュールと絡んで概算要求の規模も変わってくるということでありますので、今後モノレール会社を中心にしてしっかりと検討していただきたいと考えております。
(問)ローマ字表記の話に戻ります。
 大臣御自身は、名刺や海外出張の際には名字から名前なのか、名前から名字なのか、どちらをお使いなのか、お聞かせください。
(答)私は、「Mitsuhiro MIYAKOSHI」の順番です。
(問)それを変えるおつもりはあるのでしょうか。
(答)これは政府の一員としては、やはりまずは関係省庁でしっかりと検討するということではないかと思っております。

(以上)