小此木内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成30年6月19日

(平成30年6月19日(火) 9:36~9:45  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。
 私から、昨日の地震ですが、午前7時58分頃に大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震が発生をいたしました。本日6時30分時点で死者4名、負傷者376名等の人的被害のほか、火災や、家屋、ライフラインへの被害等が確認されています。改めて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げると共に、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
 内閣府として、地元自治体と緊密に連携して災害応急対策を強力に進めるため、昨日、情報先遣チームを大阪府に派遣しています。また、大阪府が府内の12市1町に災害救助法の適用を決定しています。引き続き政府一体となって、被災地の状況、課題、ニーズを的確に把握し、必要な災害応急対策、生活支援等を迅速かつ適切に進めてまいります。
 揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害等の危険性が高まっているおそれがあります。今後も規模の大きな地震が発生する可能性があることから、家具の固定など地震への日頃の備えについて、改めて確認をお願いをいたします。
 そして、ひとり住まいなどの高齢者の方々、あるいは障害者、御自分の力ではなかなか避難できない方々もまだおられると思います。昨日もそういう方々だと思いますが、残念ながらお亡くなりになられました。避難行動要支援者については、その安否確認を確実なものとして、適切な避難行動が図られるようにすることが重要だと存じます。
 災害対策基本法上、各市町村がそのような方々の名簿を作成し、必要な取組を行うものとされているところでありますが、これは、市町村はもとより、警察、消防、民生委員を始めとした民間団体の方々などが密接に連携した取組が行われることが何より大切であろうと思います。より地域の方々がそういう情報は把握されていると思いますので、改めて、そういうお年寄り、体に障害を持った方々、特におひとり住まいの方々の情報については、地域でお持ちであると思いますので、改めてそういったことを共有して、もちろん関係府県災害対策本部とも認識を共有しながら、声を掛け合っていただきたいというふうに思います。
 また、近畿地方では、明日の明け方から夕方にかけて非常に激しい雨が降り大雨となるおそれがあります。今後の地震活動や降雨の状況等に十分注意していただくようにお願いをいたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の井澤です。おはようございます。
 今回の大阪の地震で、通学途中の女児が被害に遭ったブロック塀についてなんですけれども、建築基準法に適合していない違法建築だった疑いがあるということで、この事案の大臣の受け止めをお聞かせください。
 あと、そのブロック塀の倒壊についてなんですけれども、東北など過去の地震でも人的な被害が出たりという危険性が問題視されていたと思うんですけれども、建物ないし施設の管理者に、防災上求めるところがあれば、併せてお願いします。
(答)この耐震について、全国的にこれ、やっぱりもう一度確かめる必要は強くあると感じています。市長もそれなりの会見をされたと思いますけれども、まずは今、まだまだいらっしゃるであろう避難できていない方々の安否確認、それの救助、災害の復旧について、第一に力を尽くすべきではありますが、今言われたことについての確認は、各市町村、国も共有しながら、耐震に努めていくことは重要なことであると考えます。
(問)あと、もう一点、先ほど大臣から先遣隊の派遣ということを言及ありましたけれども、今後、政府の調査団の派遣、また、大臣の視察等、御検討の考えがあればお願いします。
(答)これは国会の状況等もありますが、相談をしながら検討しております。
(問)現在検討していて、もう既に調整に入っているということ、現地と。
(答)細かいことはちょっと後にしていただきたいと思いますが、私自身がこの目でやはりしっかりと把握をしたいと思っておりますので、検討をしております。
(問)別件なんですけれども、一昨日、アメリカ海軍の病院船マーシーの寄港に合わせて、日本の医療関係者と合同訓練というのが実施されたと思うんですが、その際にどういった知見、成果が得られたのかということと、今回の訓練を今後の災害時の医療支援の検討にどう活用していくのか、その辺りの大臣の御見解をお願いします。
(答)今回は「パシフィック・パートナーシップ2018」という中で、土曜日に横須賀、そして、東京の大井ふ頭ということで、ちょっと雨がありまして、困難もあったようでありますけれども、私も実際に大井ふ頭に参りまして、16日の土曜日に防衛大臣始め、議連の方々と行ってまいりました。正にいろんな案内を、施設を見てまいりましたけれども、普通の病院ってあまり行ったことないけどね、普通の病院と同じ、あるいはそれ以上なのかなという意識を持ちながら、いろいろ御案内を頂きました。
 非常に進歩的な、「ダビンチ」という手術をするロボットですか、こういった設備も整って、実際、この航海で何人の方かを手術したということもありましたが、非常にそういう意味では勉強になりました。
 これまで内閣府では自衛隊の艦船や民間船舶を活用して、医療機能を補完する実証訓練を実施してきましたけれども、今回の「マーシー」の東京寄港で得られた知見をこうした実証訓練等に活かしながら、引き続き、関係省庁と連携して、大規模災害時における医療体制の確保に向けて取組を進めていきたいと、こういうふうに思っています。
(問)念のため確認なんですが、医療体制の確保という今、お話ありましたけれども、日本政府としては、病院船を新たに建造するということではなくて、既存船舶を活用して海上から医療支援できないかというのを訓練で引き続き検討していくという。
(答)今現在、そういう意味で救助を行おうということです。
(問)そういう方向性は変わらないということですね。
(答)はい。

(以上)