松山内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成29年9月15日

(平成29年9月15日(金) 12:32~12:41  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 それでは、私の方から3点御報告がございます。
 まず、共生社会政策担当の大臣として報告をいたします。本日の閣議におきまして、「秋の全国交通安全運動及び交通事故死ゼロを目指す日の実施」につきまして、閣僚の皆様に対し御協力をお願い申し上げました。来週21日木曜日から30日までの10日間、「秋の全国交通安全運動」を実施いたします。この期間中、ゼロの付く30日土曜日を「交通事故死ゼロを目指す日」としまして、国民の更なる意識の向上、そして交通事故の発生の抑止が図られるよう、一層の周知を行ってまいります。
 今回の運動では、子供と高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止、そして、夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止、また、全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、飲酒運転の根絶、この4点を掲げまして、地方自治体や関係団体、多くのボランティアの皆様と力を合わせまして、効果的な運動を展開してまいります。
 次に、科学技術政策担当の大臣として御報告申し上げます。昨日、9月14日に原子力委員会におきまして、平成28年版原子力白書を取りまとめました。本白書は、東京電力福島原子力発電所事故への対応等のため休刊しておりましたけれども、福島の復興・再生への取組の進展、国内外の動向について様々な進捗がありましたことから再開をいたしました。白書では、東京電力福島原発事故の教訓に基づき実施をされた取組の進捗や、原子力利用全体の現状や取組を俯瞰的に説明をしています。白書等を通じまして、時宜を逸することなく国民の方々への説明をしっかりと果たしてまいりたいと思います。
 もう一点、科学技術政策担当の大臣として御報告申し上げます。明日16日から20日まで、国際原子力機関、IAEA総会に出席するため、ウィーンを訪問します。総会では政府代表として、我が国における原子力の平和的利用に関する取組について演説を行うほか、この機会を利用して、天野IAEA事務局長との会談を予定しております。また、アメリカ、フランスの政府代表との会談を行いまして、両国の原子力政策分野における協力等につきまして意見交換を行う予定でございます。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日、大臣、AI関係の施設を視察されたかと思うんですけれども、その視察の印象と、今後、科学技術政策にどういうふうに今回の視察の結果をいかしていくのか、そこら辺について教えてください。
(答)昨日14日、AI研究関連施設を視察しました。理研のAIPセンター、また産総研の臨海センター、そして富士通に訪問してまいりました。
 特に富士通においては、人と協調する、あるいは人を中心としたAIを目指すということで、AI基盤技術であるZinrai及びAIの活用事例に関する説明を受けました。民間企業が進めるAI技術の多様な製品化、あるいはサービスの取組について具体的に御意見をお伺いしました。特に印象に残ったのは、AI技術によって、これまで難しかった例えば道路とか橋梁とか、あるいは下水道でありますとか、内部の損傷が識別できるということです。もう既に今、高度成長期につくられたインフラがかなり傷んでおりますので、様々な角度で利用できるのだろうと思いますし、既に国交省とも連携をしていると聞きましたので、これはやはり早期にいろんな形で全国の自治体でも使っていけるようにした方がよろしいかというふうに思いましたし、ここまで進んでいるのかと感銘を受けた次第であります。
 あと、産総研の方では、AIを社会実装するために必要なセンサー、あるいはロボティクスの開発をやっておられましたが、特に創薬研究を支援するロボット、まほろというのですけれども、これが従来の10倍の速度で実験を行うことができるということで、実際に見てまいりましたけれども、既に研究機関や民間の会社へ導入事例があるというふうに伺っておりますので、かなり進んでいるなということを実感いたしました。
 今後は最先端のAI技術の成果というものを実用化していくことが極めて重要だと思いますし、加えてもう一つお話があったのは、やはり人材育成、かなり各国でもとり合いになっているということでもございますし、AIに関する人材育成、あるいは関係府省としっかり連携をとってスピード感を持って技術開発と人材育成という面は進めていかなければならないというふうに思いました。
 今後の内閣府の取組の中に、昨年4月に総理の指示で立ち上がりました総務省、文科省、経産省の3省の研究開発の人工知能技術戦略会議が設置されておりますけれども、今後は人工知能技術戦略会議を基礎研究から社会実装まで取り組む司令塔としての機能を強化したいと思っておりまして、この3省に加えて、我々内閣府と厚労省、農水省、国交省が、この本会議の事務局に参画する方向で今、調整を進めておりまして、今後、人材育成、制度、振興等社会実装を加速するためにも、この辺も加えて前向きに進めてまいりたいと思っております。
(問)読売新聞の船越です。
 先程のIAEA総会の出席なんですが、今朝も北朝鮮がミサイルを発射するとともに核開発の緊迫性が増していますが、改めてそれを踏まえた上で、大臣、この総会でどういうような情報を発信、共有、または意見交換したいのか、それについてお願いします。
(答)今回は我が国におけます原子力利用の長期的方向性を示すということで、原子力利用に関する基本的考え方を7月に策定しましたので、この内容について、また、福島第一原発事故後の取組の進展、また、我が国の原子力政策の状況について述べたいと思っております。また、アメリカあるいはフランスの政府代表との会談につきましても、まず北朝鮮の核・ミサイル問題、そして福島事故対応に関する両国間の協力などについて話をしてきたいと思っております。

3.資産公開に関する質疑応答

(問)共同通信社の千葉です。
 改めて今回公表された資産について大臣の御見解と、それから資産公開の制度についてどういうふうに考えておられるのかという2点をお伺いできますでしょうか。
(答)資産公開の目的につきましては、私自身、今は行政の責任者となる国務大臣という立場でもありますし、政治家という立場では毎回ずっとやってきているところでございますが、何といっても、政治と行政に対する、また国民との信頼関係、信頼を確保するということでは必要なことだろうというふうに思いますし、規約に基づいて適切に対応していきたいと思っております。

(以上)