梶山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年8月8日

(平成29年8月8日(火) 11:03~11:25  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 特に私からはありません。

2.質疑応答

(問)昨日も話題になっている獣医学部新設の件なんですけども、昨日、ちょっと内閣府の八田さんたちにお願いした、速記録を破棄しているのかどうかということと、保存期間はどれぐらいなのかということの確認をまずお願いできますか。
(答)速記録は、その次の段階のものを作った時点で不要のものとなるということで、破棄をしていると聞いております。
(問)次の段階というものは、これは議事録になるのか、議事要旨になるのか、どちらですか。
(答)議事録と議事要旨ですね、二つ。
(問)つまり、同時にそれを作っているということですね。
(答)はい。
(問)保存期間の方は、その定めはないということでよろしいんでしょうか。
(答)はい。
(問)関連して、速記録には非公式な発言の記録というのはあるんでしょうか。
(答)ワーキンググループにおいては、提案者と説明補助者という形での出席がある場合があります。提案者は正式な発言、説明補助者というのは補足的な発言であったりという場合があるわけですけども、説明補助者の場合は非公式な発言ということになるでしょうし、また、非公式という前提で始まっているものであれば、非公式ということだと思います。
(問)つまり、非公式な発言は速記録にも記載していないということでよろしいでしょうか。
(答)速記録には、機械的な作業ですので、説明補助者の発言も記載があるということでありますが、議事要旨には載っていないと思います。
(問)先程も破棄したとおっしゃいますが、実際、何年何月の時点で破棄されたんでしょうか。
(答)それは通常の作業ですから、例えばテープからテープ起こしをして作業文書として作る。そこから正式なものを作っていく。作ったもので発言者に確認をすると。それができた時点で破棄という形になると思います。通常の作業としてもやっぱりそういうことで、そこから始まる形だと思います。
(問)確認ですが、それができたのはいつの時点だったんでしょうか。
(答)その議事要旨?
(問)議事要旨と議事録ができて、もう速記録は用済みだと言って廃棄した時期はいつになるんでしょうか。
(答)これは私、確認します、これから。
(問)そうすると、後から実際に当日どんなやりとりが行われたのかということが全く検証できないことになると思うんですが、そういう認識でよろしいでしょうか。
(答)規制官庁とのワーキンググループでのやりとりはできるだけオープンにということで、ほとんどオープンにしていますけれども、一方、事業者に関してはやはりそれに反対する方たちもいるということで、それはオープンにしないこともある。提案者側の意向によってそういうこともあるということであります。説明補助者の発言については、まだ話が続いている場合もありますので、どこかの時点で判断をしなくてはならないとは思いますけれども、オープンにしないということでこれまではやってきたということであります。
(問)関連で、非公表を前提にした議論を公開すると他の提案者が萎縮するという理由で「公開の扱いでよろしゅうございますか」という藤原審議官の質問に対して「はい」となっていますが、これ、実際はこうはなっていないということは昨日の民進党PTや八田さんの会見でも認めていらっしゃいます。その言っていないことを言ったかのような……
(答)実際に言っていないとは、どういう形。
(問)つまり、この「非公表でよろしいですか」という問いに対して「はい」とは答えていないという、それを言っていないことを言ったかのように議事要旨に記載して公表するのは問題がないというお考えでしょうか。
(答)本人の了解は取っています。「はい」と言ったかどうかは別にして、本人の了解を……非公表が前提でしたけれども、公表する時点で、本人というか当事者側の了解も取った上で、これは公表にするということでしております。というのは、非公表と決めたものを公開すると、先程おっしゃったように、後々の提案者、別な件での提案者が萎縮する可能性もあるということで、当事者の了解を取った上で、了解がなければそれはないと思いますけど、了解を取った上で公表しています。
(問)それは、今年3月6日に公表する時点での了解であって、当時のやりとり、ワーキンググループのヒアリングの時点ではこういうやりとりはなかったと思います。それを、あたかもあったかのように書くことについては問題がないというお考えでしょうか。
(答)27年の6月5日ということですか。
(問)はい、6月5日の時点ではなかったけれども、3月6日に公表する時点で調整したことについては、それはつまり実際な……
(答)座長のお考えで、非公表だったけれども、透明性を持たせるために公表した方が良いだろうということで、本人の了解を取って、当事者の了解を取って公表させていただいたということです。
 速記録には、機械的な作業ですので、説明補助者の発言も記載があるということであります。
(問)今の質問に関連させて改めて確認させていただきたいんですけども、6月5日の議事要旨には、藤原審議官、次長ですね、が「公開でよろしいでしょうか」ということに対して、愛媛県の地域振興局長が「はい」と答える場面が記載されているんですが、昨日の民進党PTであったり八田さんらの会見で、実際にそういうやりとりが行われていなかったということをお認めになられたんですけれども、そういう全く実際に行われていないやりとりを6月5日の議事要旨として記載していたということ。要するに、そういうやりとりは実際には行われていなかったということが議事要旨に記載されていたって、この議事要旨の作り方に関して大臣は問題ないというお考えなんでしょうか、改めて確認させてください。
(答)それは、民進党のどの場で、誰とのやりとりですか。
(問)改めて御説明させていただきますと、6月5日、民進党の昨日のPTと、またその後夕方に八田さんら、また原英史さんが会見を開かれて、その場で議事要旨に書かれている内容が一部事実と違うといいますか、実際のやりとりと違って、公表するに当たって内容を調整されたという発言を原さんはされていらっしゃったんですけども、つまり、6月5日の議事要旨として出されている議事要旨の中には、実際に行われていなかったやりとりが記載されていることに結果としてなっていると。
(答)これは、例えば公表しないものも含めた調整ということだと思っています。調整をしたというのは、公表しますよということで了解を頂く。その中で公表しないものもありますよという了解を取ったということですね。
(問)その議事要旨の作り方が適切だったと大臣は考えられているかどうかなんですけれども。
(答)現時点ではルールにのっとって、全て八田座長の下で作られております。
(問)その実際になかったやりとりがあったかのように記載されているんですけども。
(答)実際なかったやりとりというのは何のことなんですか。
(問)その非公開を、「公表を希望されますか」ということに「はい」と答えたというやりとりは実際にはなくて、「公開を希望されますか」というやりとりに対しては、実はその時点では「非公表をお願いします」と答えていたと、昨日も原さん本人がそういうふうにお話しになられていて、公開するに合わせて内容を調整されたという御発言をされていて、そういう議事要旨を作られる作り方が果たして適切なのかということを改めてお伺いしたかったんですが。
(答)ルールにのっとって八田さんが行っているということでありますけれども、非公表を希望した議事要旨が公表されることも、運用上、適当と認めております。あの時点では非公表でお願いしますねということでしたので、発表しようとした時点では、改めて当事者の了解を取って発表させていただいた。非公表を主張している人をそのままにして発表したということではないということです。しかも、中身については非公表の部分もこれ含まれていますけれども、そこの調整もさせていただいたということで理解をしております。
(問)まず、先程、冒頭の公表するというやりとりのところで最初に1点だけ確認なんですけども、当事者の了解を得たから良いというふうに私は認識したんですけども。
(答)どの時点で。
(問)だから、つまり、内容を公表時点で調整した上でああいう形にしたということは、当事者の了解を得たからいいというふうにおっしゃいましたけど、そもそも公開するというのは当事者のために公開しているんじゃなくて、広く国民がそのプロセスを見るためですよね。
(答)はい。
(問)だから、当事者が了解したからそれで良いじゃなくて、国民がそういうやりとり、ああいう作り方をしたときに疑念を抱かないのかなと思うんだけど、そこら辺はどうですかね。
(答)先程申しましたように、規制官庁とのやりとりは最大漏らさずしっかりオープンにしていきましょうということ。事業者に関しては、提案者に関しては、まだまだ抵抗がある部分がありますので、これがオープンになると途中で支障がある部分がありますねという中で非公表でやりとりをしてきました。1月20日に事業主体が決定をしたということで、でき得る限りオープンにしようという八田座長の考えの下に、可能なものはオープンにしていこうということで、非公表の部分もありますけれども、議事要旨ということで発表させていただいたということであります、現時点では。
(問)私が言っているのは、そういう作り方が国民に疑念を抱かせる。当事者がいいんじゃなくて……
(答)分かります、分かります。
(問)それはどう見ていますか。
(答)それは、国家戦略特区の性格上、途中で挫折する場合もあると思うんですね。ですから、それを全部オープンでやることができるかどうかということなんですけれども、私、就任のときの記者会見でも問われて、スピードも大切ですねということと、スピードも大切だけども情報公開も大切ですねということで、そのバランスだとお答えしているんですけれども、全部オープンで済むこととそうじゃないことがあると思うので、でき得る限りオープンにしていこうという中でこの議事要旨が作られたということで御理解を頂きたいと思います。
(問)その6月5日のワーキングで加計側の出席者が、今治市に加計学園の大学を設置したいという発言はあったそうなんですけれども、その発言があったのは事実でしょうか。
(答)私はそこは承知はしていません。承知はしていないというか、今現時点で分かりませんので、確認します。
(問)どっちですか。
(答)私は今は分からない。
(問)事務方は知っているかもしれない。
(答)いや、確認します。
(問)確認すると。それは確認のしようがあるんですか。先程、もう速記録は破棄したということなんですよね。確認するとしたら、何をもって確認するんでしょうか。
(答)それは、私が今知らないから、どういう確認の方法があるかも含めて確認をしてみますという回答です。
(問)その発言を事実だと仮定した上で聞きますけれども、仮にそのワーキングの中で補助説明者とされている加計学園の出席者の方が、今治にできるんだったら私のところでやらせてくださいというふうな発言があったということは、もうこれ事実上、あの提案したときに、今治と加計学園というのは共同提案者、一体の提案者というふうな感じという印象を受けるんですけど、その辺りはどうなんでしょうか。
(答)説明補助者については、提案者側で決めることで、愛媛県と今治市が共同提案という形になっておりまして、その中で加計学園が説明補助者ということでこの会議の席上には来ているということであります。実質上、共同提案者だろうとおっしゃりたいんだろうけども。
(問)だから、その定義があいまいというか、だったら、それって提案自治体の方がどういう運用をするかで全然その議事に残るかどうかというのは変わってくるわけじゃないですか。京都みたいに共同提案者でやるか、若しくは今治のように、いや、説明してやるのかということによって、幾らでもオープンでやる議論を都合よくですね……
(答)京都の場合も後でオープンになったんですよ、3月過ぎてから。
(問)いや、それで、基本的に提案者は全てオープンにするわけですよね。
(答)うん。
(問)ということを考えると、提案自治体の方が、いや、うちはこれ補助説明者ですよというふうに言って提案してくれば、幾らでもオープンなところの議事をオープンじゃないクローズにできるということになると思うんですけど、そういう運用で良いんでしょうか。
(答)運用は八田座長にお任せして、そのルールにのっとってやったということで私は承知しておりますので、今後の話としてそういう課題があるのであれば、やはり検討してまいりたいと思います。
(問)仮に首相の、国会で今治から事業主体がどこだという説明は受けていなかった。だから、今年の1月20日に初めて加計学園が事業主体に決まったときに私は計画を認識したんですよというふうにこれまで答弁されていましたけども、あれは2015年6月5日のワーキンググループでそういう加計学園が、自分のところで設置したいんですというふうなことを発言していたら、首相のその説明と矛盾というか食い違いが生じると思うんですけど、その辺りは矛盾とは……
(答)それは、その仮定の問題には答えられないのと、総理がそこまで知り得る立場かどうかということもあると思いますね、そのワーキンググループでの発言があったとしてですよ。それはあなたの仮定ですからね、そこは。
(問)ワーキングの議論というのは、うちのそういう区域会議であったりとか諮問会議で議論されていることの判断材料とか反映されていくものだと思うんですけれども、このワーキンググループでの議論というのは、どういう形で諮問会議に上がっているんでしょうか。
(答)これは、条件が整うかどうかということになっていくんでしょうけれども、国家戦略特区の趣旨であったり、そういったものに沿うかどうかというワーキンググループ内の判断であったと思います。ヒアリングを重ねた上で、抵抗されるする部分もあるけども、そういった中で決めていったということだと思います。
(問)この6月5日のワーキングは、いつ諮問会議の方にこの内容が報告されたんでしょうか。
(答)諮問会議への報告というのはちょっと確認して、後でまた発表させていただきますけれども、その中身については今言ったようなことであります。
(問)この日のことです。6月5日については、いつかは後で確認して……
(答)6月5日というか、その後、諮問会議にいつ答申したんだという話ですよね、今。
(問)いえいえ、だから、それがその直後の諮問会議かどうかは、私としては……
(答)確認します。
(問)8月15日前後に靖国神社を参拝する予定はありますか。
(答)個人として適切に判断をさせていただきます。
(問)どちらに。
(答)分かりません。まだ日程が上がらないので。私は結構行っている方ですけどもね、個人として。
(問)大臣就任からまだ皆さんわずか1週間ぐらいだと思いますが、そこで失言というのが大きな問題になりかねなくなっています。
(答)何かあった?
(問)いやいや、まだ、すみません、江崎大臣の件です。地元の方で、本人はオフレコということだったんですが、カメラが回っているようなところで、北方領土問題に対して自分のことを素人と言った上に、質疑等に関しては役所の答弁書を朗読させていただくというような発言をしています。国会軽視と見られないということで、かつては国会軽視ということで辞任に追い込まれた大臣もいらっしゃいます。そうした中で、この新任大臣である梶山大臣は、この発言をどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。
(答)まあ人のことは私は論じないつもりでいます。自分自身はしっかり、今与えられた職務をやっていくということだと思っています。
(問)一方で、安倍総理は丁寧な説明ということをここ最近何度も口にしています。そういった中で、この説明に当たり、役所の方が作った答弁を読むことが丁寧な説明に当たるんでしょうか。
(答)それは江崎大臣に聞いていただきたいと思います。多分そのまま読むことはないと思いますよ。自分なりに咀嚼した上でやると思いますよ。
(問)今、咀嚼してということだったんですけれども、大臣は、こうした答弁に当たり、これまで新大臣の任務は幅が広くて、当然今まで携わっていなかったこともあると思います。そうした中で、この答弁というのはどうあるべきかというふうに考えていますか。
(答)質問にできる限り誠実に答えるということと、その場で答えられないものは後日でもまた答える場を作るということだと思いますけれどもね。委員会の場合はまた別だと思いますけれども、こういう記者会見なんかはそういうことだと思いますね。

(以上)