石原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年3月17日

(平成29年3月17日(金) 9:02~9:09  於:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 閣議で特に報告する案件はないですが、昨日、もう御承知のことだと思いますが、チリでの会合で越智副大臣から電話の報告を頂きましたので若干説明させていただきたいと思います。
 TPPに関するそれぞれの国内手続についての意見交換を行うと共に、アジア太平洋地域における経済統合を進める方法につき議論をしたということです。
 そして、5月にベトナムで開催されますAPEC会合の際に、TPP担当閣僚が会合を行うこととなりまして、その準備のため、担当の政府高官が準備を進めて、この政府高官の準備会合というものも開会するということも決まったそうです。
 越智副大臣の話ですと、日本が主導してということを二度言わせていただいたと。それに対して、各国から大変期待を持たれ、歓迎する発言があったという報告を受けています。
 以上です。

2.質疑応答

(問)春闘について伺います。大企業の回答額が示されまして、多くの企業では4年連続のベースアップの実施ということになった一方で、引上げ幅は前年割れという回答が相次ぎました。今回の結果で、消費の拡大といった経済の好循環につながるかを含めて受け止めをお願いします。
(答)自動車、電機、JCMですか、大手の回答が始まったということは承知していまして、今、おっしゃられたように、4年連続の流れが続いていることもまた事実です。そのボリュームについては円高局面が2015年に比べてもありましたし、また新興国経済の不透明感というものがあって、力強さに欠けるというような御指摘を頂いていることも承知しています。
 その一方で、懸案でありましたインターバル制度の導入ですか、10時間、11時間等々、社によって違うようですけれども、長時間労働を是正することに向けての取組とか、政府を挙げてやっています働き方改革の取組というような新しい動きが自発的に出てきたということは、私はこれまでにないことではないか、歓迎すべきことではないかと思っています。
 4月にかけまして、引き続いて中小企業の方の交渉が行われまして真摯な話合いが行われて、ここでは非正規の方も含めての賃金上昇、長時間労働の見直しの動きなど、やはり働き方改革に関連して幅広く労使で新しい時代にそぐう働き方、賃金というものが決定されていくことを期待したいと、このように今は考えています。
(問)アメリカのUSTR代表に指名されたライトハイザー氏が先日、日本が最優先の標的と証言されていますが、大臣の受け止めをお願いいたします。
 あと、今、世耕大臣がアメリカに行かれていて、ペリーエネルギー省長官若しくはロス商務長官とお会いになるようですけれども、ライトハイザー氏の日本でのカウンターパートは大臣になられるのか、その辺の関係もお願いいたします。
(答)ライトハイザー次期USTR代表候補の発言というものは、私もメディアを通じまして承知していますけれども、一連の日米首脳会談の中で、米国政府からそのような要請は実は受けていません。その中でも、総理もトランプ大統領も確認されていたと思いますけれども、日米双方にとりましてウイン・ウインの関係になるよう建設的な議論をという方向性で議論が進んでいくものだと承知しています。
(問)森友学園の問題についてお伺いしたいのですけれども、昨日、与野党の国会議員に対して籠池理事長が、首相から昭恵夫人を通じて100万円もらったということを語ったということですが、長官が会見で否定されていたのですけれども、それの受け止めと、あと籠池氏に対する証人喚問を行うことで与野党が合意しました。証人喚問は5年ぶりということですけれども、期待することがありましたら教えてください。
(答)テレビでは私も見たのですけれども、詳細については承知しておりませんし、経済財政政策を担当する大臣としてコメントする立場にはないと思っています。証人喚問についても同じです。
(問)G20が今日これから始まりますが、そこで自由貿易の重要性というところで合意できるといいますか、更に確認できるかどうかというのが一つ焦点となっておりますけれども、この辺りの成果といいますかその辺りの期待、どういったふうに考えておられますでしょうか。
(答)これは冒頭御紹介させていただいたチリの会合でも、保護主義に対する懸念というものが書き込めるか、書き込めないかというのは、共同声明の中の一つの焦点だと思っていたのですけれども、それが書き込まれました。やはり世界各国に、今、御質問された反保護主義、そのような機運というものは根底にはしっかりと流れているのではないかと、チリの会合を見ても思っています。
 御質問の通商、これからG20、麻生副総理が出席してバーデンバーデンで行われるわけですけれども、自由貿易をこれから従来どおりやっていくということが、メンバーが入れ替わっていますけれども、きちんと確立させることがやはり非常に重要なのではないでしょうか、そのように受け止めています。

(以上)