加藤内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成29年7月7日

(平成29年7月7日(金) 10:59~11:07  於:中央合同庁舎第8号館1階s101記者会見室)

1.発言要旨


 閣議と閣僚懇での発言は特にありません。
 冒頭2件。一つは、明日8日土曜日に、福岡県福岡市において、政府拉致問題対策本部と福岡県、福岡市、救う会九州連絡協議会との共催により、国民の集いを開催することとしており、私も参加することにしております。
 福岡県で国民の集いとして開催するのは、今回が初めてであります。拉致問題の解決のために、世論の後押しが大変大きな力となっております。多くの皆さん方の積極的な参加をお願いしたいと思います。
 2点目は、昨日の報告ということでありますけれども、子供の未来応援基金については、その支援金を交付する団体が現在86団体ありますが、全国で活動していただいております。昨日は、そのうち仙台市のNPO法人アスイク、石巻市のNPO法人TEDICの活動を視察してまいりました。
 今回お伺いした宮城県においては、震災を契機に子供の貧困の問題が様々な形で顕在化しているということであり、子供たちを支える活動がNPO等の手により盛んに行われているところであります。
 仙台市のアスイクにおいては、学校以外の居場所として開設されたフリースクールでありまして、これを視察いたしました。子供たちが主体的にその日の活動を決めることとしており、昨日も子供たちは思い思いに、大学生のボランティアの方々とともに格闘技の練習をしたり、テレビゲームをやったり、また焼き菓子を作ったりという活動を行っておりました。
 次に訪問した石巻市のTEDICについては、トワイライトスペースと呼ばれる子供の居場所づくりをしており、そこを視察いたしました。ここでは子供たちと共に食事も取らせていただきました。ここでは居場所づくりの中で、あと勉強も教え、その合間に食事を提供していると。その食事を一緒に取らせていただきました。子供さんは私よりも同行されたSPさんに大変高い関心を持っておりまして、SPさん何をするのかとかそのような質問が出ておりました。
 両団体を通じて感じたことは、貧困の状況にある子供さん方は、抱える困難は正に多様であり複合的であるということであります。これに対応していくためには、ある団体だけということではなくて、学校や関係行政機関など様々な組織がそれぞれの役割の中で連携して子供たち一人一人に関わっていくということが必要であるということであります。
 支援の現場では、多様な支援ニーズに応えるため様々な工夫をされておりますけれども、一方で今の助成を含めた行政の仕組みというものが、そうした現場のニーズに柔軟に対応できているのかということを感じたところであります。
 今回の視察を踏まえて、地域の様々な組織の連携が進み、よりきめ細やかな形で子供の貧困対策が進むよう、来年度の予算要求に向けても、その予算の在り方について検討を進めていきたいというふうに考えているところであります。
 私の方からは以上であります。

2.質疑応答

(問)NHKの伏見です。
 大臣、今、御発言があった視察のところで、子供の貧困対策の在り方について来年度の予算要求についても検討していくということかと思うのですけれども、人づくりというテーマの中でも、子供の貧困対策等触れられるかと思うのですけれども、その辺りどういうふうな関係にあるのかとか、どういうふうな要求の仕方をしていくのかというのがあったら、これまで子供の貧困って、要は基金を使うのが一番大きな予算事業だったかと思うのですけれども、その辺りも含めて教えていただければと思います。
(答)貧困対策の在り方でも、貧困対策に係る予算、今それぞれ予算があります。先ほど申し上げた基金はこれは国の予算ではなくて、民間の方から頂いている寄付金によって賄っているものですが、それ以外にも、内閣府の持っている地域子供の未来応援交付金、それから厚労省がやる生活困窮者等に対する様々な対応、あるいは文科省の地域未来塾等、様々な政府における補助金、助成金、支援措置もあります。そういったものが、それぞればらばらになされている。これは国会でも指摘を受けていたところであります。実際の現場においては、私が見にいったところのように、居場所づくりをしながら、そこでものを教え、それからそこで食事を提供し、また来られている方々も、必ずしも生活困窮者の家庭だけではなくて、多少周辺も含める、というように、地域地域の情勢で対応されているわけでありますから、そういった状況に合った形で、今の予算のそれぞれの執行の在り方ということも含めて、そうした現場の声を聞きながら、少なくとも今あるそうした予算の仕組みをより有効に活用していただける、そんなことを考えていきたいということでありまして、その人づくりうんぬんというのはまた別で議論されているのだろうと思いますが、今の段階で直接関係して話をしたわけではありません。
(問)NHKの伏見です。
 別件なのですが、今日閣議が終わった後にマイナンバーの関係の閣僚会議があったようで、大臣も御出席されていたかと思うのですけれども、どういったやり取りがあったのか教えていただければと思います。
(答)マイナンバー制度を使った情報連携、マイナンバーは特に税とか社会保障の活用なのですけれども、例えば、私のところで言えば、子ども・子育ての中での、いわゆる保育園の保護者の方の負担額をどうするかというときは、当然その方の税情報、要するに所得情報が必要になってくるわけでありまして、そういった情報の連携をしていくということでこれまで進めてきているのですが、マイナンバーによる情報連携についていよいよ試用開始が始まり、それから一定程度とって秋には本格運用だということでありまして、それに向けて各省庁しっかり連携をとって対応をしていこうと、こういうことであります。
 詳細については、主催された高市総務大臣から聞いていただいた方がいいと思います。

(以上)