加藤内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成28年11月18日

(平成28年11月18日(金) 9:11~9:19  於:中央合同庁舎第8号館1階s101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 閣議の発言、また、冒頭申し上げることは特にございません。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の髙橋です。
 先程、安倍総理とトランプ次期アメリカ大統領との会談がありました。安倍総理は、その後のぶら下がりでトランプ次期大統領について、信頼できる指導者だと確信している、というふうに述べられました。拉致問題に、どのような好影響を与えるというふうにお考えでしょうか。
(答)1時間半を超える会談をされて、私も総理の記者会見を見させていただきましたけれども、表情からも、正にそうした信頼関係を確信した、そんなことを受け止めさせていただきました。
 具体的な中身については、私も承知しておりませんので、個々のテーマについてどうだこうだとは申し上げられませんが、ただ拉致問題については従前から申し上げていますように、日本人の拉致問題については、まず日本政府がその責任で対応すべきものではありますが、ただ、その解決に向けては、国際社会の連携あるいは圧力といったものが不可欠であり、なかんずく同盟国であるアメリカの理解と協力をこれまでも求めてきたわけでありますし、引き続きアメリカのこの問題における重要性は変わりはございませんから、そういった意味で、引き続き理解と協力を求めていきたいと思っています。
(問)(NHK 伏見)トランプ大統領に関連してなのですけれども、トランプ大統領が当選されてから少したちまして、トランプ大統領の当選の背景にアメリカ国内における格差だとか貧困だとかというようなことがあるのではないかと、社会の分断が背景にあるのではないかというようなことが指摘されておりまして、日本国内、翻ってみまして、一億総活躍とか、それから共生社会を担当する大臣として、日本国内の格差とか貧困における現状というのをどういうふうに認識されているのでしょうか。
(答)アメリカの大統領選挙の背景については分析して申し上げる立場ではありませんけれども、日本においては格差の問題あるいは貧困、特に子供の貧困、こういった問題については我々も問題意識を持って、これまでも取り組んでいるところであります。
 また、そういう中で、我々としては経済を成長させながら、また、社会保障等を充実していく、正に成長と分配の好循環をつくる中で、誰もがその力を発揮できる、誰もがチャンスがある、頑張れば報われる、こういう社会の実現に向けて取り組んできているところであります。
 具体的な指標としては、最近、全国消費実態調査が出ております。これを見る限りは、相対的貧困率も、前回、これは平成21年でありますけれども、0.2ポイント減っているとか、子どもの相対的貧困率も同じく2.0ポイント低下しているということではありますけれども、ただ、いずれにしてもこの指標だけで判断できるものではありません。
 様々な観点に立って、総合的に把握をしていかなければならないなというふうに思っておりまして、そういった意味で、先程申し上げた一億総活躍社会の具体的な実現をこれからしっかりと図って、またそういう中において、そうした貧困、特に子供の貧困、なかなか把握しにくいという側面もあります。そういったことにも十分留意をしながら、施策を進めていきたいと思っております。
(問)今、子供の貧困のことをおっしゃいましたけれども、一億総活躍という観点では、例えば女性活躍というところも男女のことであったりだとか、それから今回、働き方改革で言うと正規と非正規とか、いろいろな社会の中で少しずつ差があるようなことを是正していこうというようなことで取り組んできたかと思うのですけれども、今、トランプさんの当選を受けてというわけではないのですけれども、特にこういうところにクローズアップして進めていくべきだというところを、お考えがあったら教えてください。
(答)今、申し上げたように格差の是正とか貧困の解消、こういったことについては、政府として、また政府だけでは必ずしもできないところに対しては、地方公共団体、民間、あるいは様々な団体と連携しながら取組をさせていただいているわけでありますし、それから社会の分断という言葉自体がどういう意味かというのはあるのですけれども、逆に言うと、一億総活躍社会のときにも多様性の包摂ということを申し上げてきたわけでありますし、また、今回の働き方改革を通じて、いわゆる中間層を厚くしていくということを申し上げているわけでありまして、そういった観点から、例えば今回の働き方改革を通じながら、非正規で働く方々の処遇の改善を図っていくというようなことを通じた、中間層の厚みを増し、あるいは格差の固定化を避けていく。
 さらには、様々な方が活躍していただけるという意味においては、女性の活躍を様々推進をしていく。あるいは、高齢者の就労を促進をしていく。そういった様々な施策を採っていくということが、最終的に一人一人がその力を発揮していく社会ということにつながっていくと。
 また、それを通じて、今、申し上げたような格差の固定化といったもの、あるいは中間層を厚くしていくといったことにもつながっていくと、こう考えています。

(以上)