山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年4月21日

(平成29年4月21日(金) 8:51~9:03  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 本日は2件御報告事項があります。
 先般4月19日水曜日に、第7次地方分権一括法が成立いたしました。昨年12月に閣議決定した「平成28年の地方からの提案等に関する対応方針」を踏まえ、地方の現場で困っている支障に基づく提案にきめ細かく対応し、10の法律について所要の改正を行ったものであります。
 2件目です。今度の日曜日23日に、地方創生に関し地域における意欲ある取組や地域のニーズ等を把握し、今後の取組を生かすべく高知県を訪問する予定であります。
 現在、「地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議」において御議論いただいておりますが、地方の特色ある大学の事例として、高知大学地域協働学部の取組の視察や学部生との懇談を行うこととしております。また、地域の農商工連携や産学官の連携の取組等を視察し、関係者と意見交換する予定であります。
 以上です。

2.質疑応答

(問)昨日の合同区域会議で、新潟市の民泊や兵庫県の外国人の家事代行サービスが了承されたと思うんですけれども、改めて民泊と外国人の人材活用について大臣の御所感を頂ければと思うんですが。
(答)昨日、新潟市から民泊の提案がございました。特区民泊ですね。これは新潟市で市街化調整区域内でやるという、いわゆる北九州方式ですけれども、それをやりたいということで、特に新潟はグリーンツーリズム、農業体験やワイナリーもありますし海水浴場もあるというようなことで、グリーンツーリズムを是非やっていきたいというようなことであります。これは、そういう意味では古民家等を使って民泊をやるということで非常にすばらしい取組ではないかと高く評価しておりますし、大いに盛り上げていただいて、特に外国人等の観光客に田舎のよさ、あるいは田舎の食材、自然、文化、伝統、そういうものを体験してもらえればと思っております。
 それから、外国人の支援については、これは兵庫県から、家事支援外国人受入れ事業の提案がありまして、これも神奈川等に続いてやるということでありまして、是非、高度外国人人材等もどんどん来てもらえるようになると思いますし、また、それだけでないんですけれども、家事支援をする外国人に来てもらって、しっかりとした管理の下に活躍してもらうということが必要だと思って、頑張ってもらいたいなというように思っているところであります。
(問)研究機関と研修機関の地方移転についてお伺いしたいんですけれども、先日、年次プランが発表されましたが、改めて現在の進捗状況と代表的な事例、大臣の方が期待しているところを教えていただければと思います。
(答)この研究・研修機関等の地方移転については、昨年の3月にまち・ひと・しごと創生本部で決定しました、政府関係機関移転基本方針におきまして、23機関50件の方針を示している中で、その基本方針に基づいて、先般、各機関の今後の取組工程に関する年次プランの公表を行ったところであります。
 その中で、例えば伝統工芸を生かす石川県への東京国立近代美術館工芸館の移転や、ライフサイエンス関連産業の成長への貢献を目指す大阪府への国立健康・栄養研究所の全部移転、また、この前、滋賀県に行ったんですけど、国立環境研究所が琵琶湖環境科学センターですか、そこに室を作りまして、一緒に環境、特に琵琶湖の環境の問題等について研究して、その知見を広げていこうと、そういうことをやっておりまして大変すばらしいなと思いました。
 こうした研究機関、研修機関の地方移転は、設置それ自体がゴールではありません。これはスタートでありまして、国と地方の関係者が一体となって取り組むことによって、将来的な地域イノベーションの実現等による地方創生をやることがゴールであります。
 今後、年次プランに基づいて国、地方の関係者による着実な取組に期待すると共に、地方創生推進交付金等の活用も含めて関係者が一体となった取組を後押しし、将来的な地域の活性化の力につながるような地域イノベーションの好循環の形成、ひいては地方創生の推進を進めてまいりたいというふうに思っております。
(問)先般の大津市内でのセミナーでの発言についてちょっと、申し訳ないんですが、改めてお聞きしたいんですれども、セミナーでの大臣の大英博物館の関連の御発言で、オリンピックが終わった後も来てもらわなきゃいけないということで大改造をやったと。それについて反対したのが学芸員の方たちで、全部首にしたという趣旨の御発言をされたかと思います。
 一部報道で、大英博物館側は、この大改修をやったということと学芸員の方を首にしたという、そういう事実はないという回答をしたという報道があるんですけれども、この発言について、大臣、事実関係をどのように御認識されていますでしょうか。
(答)私の発言は、私の20年来の友人のイギリス人の文化財・観光に造詣が深い友人から伺ったことを申し上げたのでありますけれども、改めて同氏にも確認したところ、若干の時系列的なところとか私の記憶違いもあったようでありました。
 よく伺ったところ、大英博物館では来館者の快適性を高めるための多言語対応や展示物開設の充実等の改革を進めてきた。その改革の中で、入館者が各テーマごとの展示室の移動をより容易に行うための動線確保や、来館者が快適に過ごすための空間の確保という観点等から、建物改装、グレートコートですけれども、これを2000年に実施したということであります。さらに、その後も大英博物館では多くの若い人に来ていただき、大英博物館に親しんでいただくためのいろいろな取組、進化を続けているということでありました。
 また、学芸員のことにつきましては、改めて確認したところ、大英博物館では30年ほど前から来館者の増加のために、学芸員は研究のほか来館者に説明するなど改革を進めてきたところでありますが、その際、一部の学芸員がその改革の方針に反対していた。しかしながら、自分たちの考えと同館の考えは異なるために居づらくなって定年前に退職していった。その結果、オリンピック終了後も含めて同館の方針と異なる考えの学芸員が退職し、全体として同館の方針に従う学芸員に入れ代わっていったと、そういうことだったようでありまして、私は彼の言われた、党の調査会等で話していたことをそのまま伝えたことは、事実はこういうことだったということでありまして、その点は訂正しなければいけないと思っております。
(問)重ねてなんですが、今の事実の確認というのは、大英博物館側に確認されたんでしょうか。どのような形でその事実というのは御確認されたか教えていただけますか。
(答)その友人に改めて聞き直したということであります。
(問)そうすると、間違いないようにもう一度確認なんですが、大改造をしたという点と、それに反対した学芸員の方たちを首にしたということは間違いで訂正されるという理解でよろしいですか。
(答)ええ。オリンピック後に大改造したというのは、そういう意味では訂正しなければいけないと思います。作ったのはその前で2000年でしたから、改装はですね。ただ、いろいろ動線とか展示のあり方とかそういうことはオリンピックもいろいろやっているということだそうであります。それから、首にしたというのは、私は彼は自民党の勉強会に来たときはそういう話をしていたんですけれども、事実はそういう形では、首というような形ではないことでありますが、反対した方々は辞めざるを得なくなって去っていったということのようです。
(問)先日の会見でも伺ったことで大変恐縮なんですけれども、セミナーの中の発言で改めての確認なんですが、二条城の英語表記について、以前はなかったというようなことで発言の趣旨があったと。それに対して二条城側は、一部事実誤認であるというようなことを主張されているということで御説明があったかと思いますが、改めて大変恐縮なんですけれども、セミナーでの発言の趣旨と、どういった発言をされたかということと、それに対しての大臣の認識、事実誤認であるという指摘に対しての認識について改めて教えてください。
(答)まず、講演における発言については不適切であったと反省しておりまして、発言の撤回とお詫びを申し上げたところでございます。その点については何ら変わらないわけですけれども、私が講演で申し上げたことは、二条城では過去全く英語の案内表記がなく、歴史的証明もなかったというふうに一部報じられているようですけれども、そういうふうに申し上げた事実はありません。これは講演録を読んでいただければ分かると思いますが、私の20年来の友人であるイギリス人の方が初めて日本を訪れた数十年前の話を紹介させていただきまして、そういうことがあったということを紹介しているところであります。
 ただ、その講演の中でも言っていますが、その後、そうした友人の指摘等によって、今はがらっと変わって英語の案内も入って改善されてきたということは当時の講演でも申し上げたとおりであります。
 また、私がちょっと報道で違うと思ったのは、何か私が二条城に一度も来たことがないのにそんなことを言っているというようなことがありましたので、それは違うと。私は二条城は何度も訪問しておりますし、正に東京オリンピック・パラリンピックに向けた文化プログラムのキックオフイベントをして、昨年10月に二条城二の丸御殿で開催されたスポーツ・文化ワールドフォーラムにはちゃんと参加しておりますし、その際に、初めて国宝の二の丸御殿で池坊の次の池坊専好さんというんですかね、が生け花をしておられる姿を見て感動したわけでありまして、一度も行ったことがないというのは、これはちょっと違いますよということだけ申し上げたかったわけであります。
(問)話題変わるんですが、本日から靖国神社の春の例大祭が始まるんですけれども、大臣は期間中若しくはその前後に靖国に参拝の御予定はありますでしょうか。
(答)私は、いろいろ他の行事もありますので参りません。

(以上)