山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年3月24日

(平成29年3月24日(金) 9:02~9:13  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 本日は2件報告事項がございます。
 まず、本日18時55分より、官房長官にも出席いただき、地方創生人材支援制度の派遣者激励式を官邸2階大ホールにて行います。この激励式には、平成27、28年度に派遣された者、及び平成29年度に新たに派遣される者が参加いたします。
 この式は、27年度及び28年度に派遣された者に、これまでの取組について報告を頂き、その労をねぎらうとともに、この春より新たに市町村に赴任する29年度派遣者を激励する場となります。
 2年の任期を全うされた27年度派遣の方々から、これまでの精励ぶりに感謝申し上げ、まずは「御苦労さま」という言葉をかけたいと思います。
 また、今年度新たに派遣される方々には、派遣先の各市町村において、市町村長や役場の職員、住民と共に汗を流して地方創生の推進の中核を担っていただきたいと期待しております。
 2件目として、以前にもご案内しておりますが、今週末の3月26日日曜日に、東京・六本木で「RESASアプリコンテスト最終審査会」と「地方創生RESASフォーラム」を開催いたします。
 地方創生RESASフォーラムには私も出席し、RESAS活用の重要性や地方創生の具体的な事例などについて講演を行う予定であります。
 2件とも、詳細はまち・ひと・しごと創生本部事務局にお問い合わせください。
 以上です。

2.質疑応答

(問)地方創生人材派遣制度について御質問します。制度は開始から2年経って、最初に出られた方の常勤のシティマネージャーの方が今年度で終えられると思うんですけれども、実際に行かれたシティマネージャーの方の取組によって地方創生につながったような具体的事例を教えてください。
(答)27年度最初に派遣された方々は、大変頑張っていただいたというふうに思っております。その奮闘ぶりは、各市町村長や関係各方面から高い評価を頂いて、謝意が表されているところであります。
 その業績は枚挙に暇がないんですが、例えば、これは私も直接伺って、実際に目で見たものでもありますけれども、鹿児島県の長島町に派遣された井上貴至副町長、総務省から派遣されておりましたが、この1月に私も視察した際お会いしたわけですが、彼は、この町で高校、大学等を卒業後10年以内に地元に戻れば、奨学金返済を全額補塡する「ぶり奨学金制度」を創設するなど若者の地方定着の促進策の先駆的な事例として頑張っているということでありまして、高く評価されております。
 また、これは平成28年度の派遣者でありますけれども、一昨日もお会いしたんですが、北海道の天塩町に派遣されている齊藤啓輔副町長、この人は外務省から派遣されておりますが、この方は、北海道の最果てに近いところで、生活圏までの直通の公共交通手段がないといった課題について、町民の買い物や通院に資するように、日本初の地方都市専用長距離ライドシェア実証実験、これを「notteco(ノッテコ)」とともにスタートさせたり、あるいは一昨日のイベントは、「天塩國(てしおのくに)眠れる食資源活用プロジェクト」といって、従来、地元の人も気づいていなかったし、また、世の中にも知られていなかったような天塩町のサケとかラム肉とかシジミといった食資源を、東京の一流のシェフとコラボいたしましてそれを提供するというようなことをやって、そうした資源が世の中に出回ることができるんだということを地元の人たちに認識させて、非常に地元の人たちも誇りを持つようになったし、活気も出てきた。
 例えばそのシジミを使って、東京のミシュランにも出たというラーメン屋さん、「ソラノイロ」というラーメン屋さんが、私はまだ行ったことありませんが、そこでシジミのだしを使った味付けのラーメンを作っているとか、あるいは東京に、この人は天塩町の出身者だそうでありますが、天塩町のラム肉を使った料理を提供している。あるいはイタリア料理にラム肉やそのほかの食材を使ってもらっている。
 あるいはサケなんかは、銀座に「六雁」という高級和食料理屋がありますが、実は私はそのオーナーはよく知っているんですが、そこのシェフがそれを使ってすばらしい食を提供している。そういうことをやっている例もあります。まだまだ枚挙に暇がないぐらいあります。
 本日の夕方の激励式では、27年度派遣者の代表として、秋田県湯沢市の藤井延之副市長、総務省からの方ですね。それから、三重県南伊勢町の松田裕子まちづくり政策監、この方は三重大学の方ですが、この2名が官房長官に報告をすることとなっておりますので、是非皆さん方にも来ていただいて取材していただければと思います。大変大きな実績を各地で上げているというように思っております。
(問)地方創生にちょっと関係なくて恐縮なんですが、森友学園の問題に関して、昨日、籠池氏の証人喚問が行われましたが、御覧になられて大臣の受け止めをお伺いできればと思います。
(答)私は昨日ちょっと忙しくて十分見ることができませんでしたので、断片的にちらちらっと見たことはあるんですが、直接のコメントはちょっとできない状況であります。今一生懸命新聞を読んだり、改めてまたじっくり見直そうとは思っておりますが、ちょっとそういう準備ができておりませんので、コメントできません。
(問)公文書館の関係でお伺いします。昨日の有識者会議で政府としての試算が出されまして、工事費が790億円から850億円、工期が9年半ということで示されましたが、率直にこの試算についてどのように思われるかということと、あと説明の中で、政府として今後削減を検討するという説明があったかと思いますが、その削減の在り方はどのように思われているか教えてください。
(答)昨日の調査検討会議でそうした報告がなされたわけですが、これで決定というわけではありません。これから議運の小委員会に報告して、まずは場所を確定していただくということが先決であります。その後、新たな施設の具体的な規模や機能を検討し、確定していくことになります。したがって、これからの来年度に作る基本計画でそうした詳細が決まっていくわけであります。その場合に、当然期間とかコストの話もあります。
 例えばコストについて何らかの対応を図るとすれば、保存機能について、既存の施設がありますので、これは東京本館とつくば分館があるんですけれども、それを活用することで、新たな施設としての規模を調整することもあり得るかなというようなところがあります。
 いずれにしても、これから来年度に基本計画ができていきますので、その中でコストや工期等も決まっていくものになるものと思っておりますので、今決定ではありません。
(問)重ねてで恐縮ですが、昨日示された工事費あるいは工期について率直に、例えば長過ぎるんじゃないかですとか、高過ぎるんじゃないかとか、そういった感想というのはございませんでしょうか。
(答)それは何を基準にするかによるので、現時点で私がどうのこうのと言うことは、まだ決定でない以上はできません。これは、まず場所が大事な話なので、その上で来年度の基本計画で詰まっていく話でありますので、そこはちゃんとした機能を持ったものにならなければいけないと思いますが、できるだけ安ければ安いにこしたことはないわけでありまして、そういう努力はその中でしていくものだと思っております。

(以上)