河野内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成28年6月17日

(平成28年6月17日(金) 8:35~8:53  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。幾つかございます。
 昨日の14時21分、北海道函館市におきまして震度6弱を観測する地震が発生いたしました。現在のところ軽傷1名、一部損壊の家屋3棟が報告されておりますが、雨が心配されますので、今後の余震あるいは今後の雨に、十分気を付けていただきたいと思います。
 7月に消費者庁が徳島県で移転の試行的実験を行います。7月4日月曜日から7月29日金曜日までの4週間、約40名程度の職員が実験を行います。消費者庁長官並びにほぼ課長さん、課長は期間の若干差はありますが、ほぼ全員が行く予定でございます。ICTを活用したテレビ会議などを行いながら、3月は1週間程度でございましたが、今回は4週間行く職員、2週間程度の職員と分かれますが、3月よりも長い期間、検証を行いたいと思っております。また、徳島県の先駆的な消費者行政の実情も把握したいと思っております。さらに、テレワークをこれだけの期間やりますので、働き方改革に向けたテストということもございます。7月24日の日曜日には徳島県において、倫理的消費に関するシンポジウム「エシカル・ラボ」を開催して、これは東京、徳島だけでなく鳥取も結んで3点で会場を設け、テレビ会議で中継する予定になっております。
 昨日、「霞が関の働き方改革を加速するための懇談会」から提言を頂きました。今回初めて国会との関係を調べたということに―公表するのが初めてということなのでしょうか―なっておりまして、官邸や与党国対とも少し御相談をしながら、この霞が関の働き方改革にきちんと対応してまいりたいと思っております。7月1日から「ゆう活」もスタートいたしますので、参議院の選挙と少し重なる部分はございますが、かなりこの「ゆう活」、8時までには帰ろう(※後に、「8時までに消灯を励行しよう」に訂正。)とかいろいろなことをうたっておりますので、それがどれぐらいできているかきちんと確認をしたいと思っております。すぐできるものはすぐ対応してもらいたいと思っております。また、長期的に対応しなければいけないものは、新たに国家公務員のチームを作って各省からメンバーを出していただいて、中長期的な取組に対応していきたいと思っておりますが、今回の懇談会の中でもありましたけれども、子育てや介護をやらなければいけない公務員が現実に増えている、あるいはこれから出産、子育てをしようと思っている公務員が増えている中で、突発的なことが毎日のように続いている現状では、それも難しいわけでございますから、そこはきちんと対応できるようにしてまいりたいというふうに思っております。
 それから、先ほどの函館のところでちょっと言い損ないましたが、函館における地震発生に伴いまして、インターネット上において今回もデマが散見されました。これは意図的なものだと思われますので、警察といたしましては厳正に対応してまいりたいと思います。熊本のときにも非常に悪質なデマがあって、御注意を申し上げたわけでございますが、今回もかなり意図的ないたずらに混乱を招くようなデマが見られました。これは許し難いことでございますので、警察として厳正に対応してまいりたいと思っております。
 私からは以上でございます。
 失礼しました。8時までに消灯を励行しようというのが、ゆう活の申合せだそうでございます。

2.質疑応答

(問)共同通信、平田です。
 消費者庁の徳島での試験業務の関係で、今回、秘密の保持とかセキュリティー対策というのがどうかというのが焦点になるのかなと思うのですけれども、3月のときと比べてどういった面でセキュリティーの補強をされるかをお願いします。
(答)3月は徳島県のシステムをお借りしてテストをやらせていただきましたが、今回は保秘の問題もございますので消費者庁でシステムを調達して行います。専用線を使ったり、そこはかなり気を付けた対応をしてまいりたいと思っておりまして、それなりにテレビ会議のシステムも数をこちら側と徳島側に設置してやれるようにしていきたいと思っております。
 なかなか官邸の事務次官会議まで対応できるかどうか、ちょっと今のところ定かではありませんが、少なくとも消費者庁内の打合せについては、必要な部分は保秘に対応できるシステムで今回テストをしていきたいと思っております。
(問)僕もその辺詳しくなくて恐縮なのですけれども、3月で使った徳島のテレビ会議システムよりもハッキングされにくいとか、そういったセキュリティー面で強化したようなテレビ会議システムを、消費者庁が調達するということなのですか。
(答)そのような感じだと思っていただいて結構でございます。詳しくはまた説明をさせますが、少し保秘のレベルを上げたシステムでやりたいと思っております。
(問)すみません、もう一点ありまして、先ほど職員が4週間と2週間に分かれるということでしたが、1週間とか3週間とかという人はいないということなのですか。
(答)東京で対応しなければいけない業務があるのが分かっていたりとかそういう場合には、4週間だけれども、その数日前にはこちらへ帰らなくてはいけないとか、若干一人一人の業務に違いがありますので、一応4週間又は2週間と割り振りはしていますが、そこは微妙にずれるところはあります。
(問)課長級も4週間の方はいらっしゃるのですか。
(答)課長級は短い人から長い人までいろいろございますが、課長全員が少なくとも短期間であっても行こうと言ってくれましたので、課長は全員行くことになるのだろうと思います。
(問)すみません、もう一点あって、今回、行政処分を担当している表示対策課と取引対策課も、徳島に行くということになると思うのですけれども、そこの課長も行くということですね。
(答)課長は、ほぼ全員。総務課長はこちらにおります。総務課長と次長、審議官はこちらにおり、長官と課長及び室長、職員(が行きます)。
(問)ということは、行政処分を担当している取引対策課長と表示対策課長も行くということですよね。
(答)業務の中でできない業務もありますので、こういう業務は向こうでもやれない、やらないというのは、今リストアップをしてもらっています。僕が思っていたより少ないなと、できない人は最初から行かないという部分もありますが、少なくとも課長の中ではかなりの部分行って、それなりに業務はやっていただくことになっております。
(問)僕らは多分見られないのでしょうけれども、結構、業者への指導に関する機密性の高い情報とかも、そうなるとやりとりされるということですね。
(答)今、業務の仕分けをしてもらっているところでございます。なるべく、具体的には無理だと思いますが、こんな業務をというところは、お知らせできるようにやれたらいいなと思っていますので、今、仕分けを一生懸命進めているところでございます。
(問)関連で、朝日新聞の毛利です。
 試験場所については県庁のみになるのでしょうか。
(答)県庁だけのようです。
(問)神山町は今回は。
(答)神山町は、あれは飽くまでもテストで行ってもらったので、今回は県庁のスペースをお借りしてということでございます。
(問)3月に続いて2回目なのですけれども、今回特にこういうところを見ていきたいというところは、どんなところなのでしょうか。
(答)3月は、全く駄目かどうかというのを見ただけで、今回具体的に業務を持って行ってやってもらいますので、どういう業務はできる、どういう業務はこういう問題があるというのを、きっちり洗い出しをしていきたいと思っています。最初からなかなか厳しいというのは、今回は無理せず置いていきますが、少なくとも持って行けると思った業務の中でどんな問題があるかという洗い出しは、できるかなと思っております。
(問)行く職員は全ての部署、全ての課の職員が行くということになるのでしょうか。
(答)一応全部網羅はしているということです。
(問)全ての課を、業務を試行するということで。
(答)その課の業務を全部持って行けるわけではありませんので、全ての課は行きますが、最初から総務課のこういう業務は無理というのは落としてあります。
(問)大臣の中の考えとしては、この課は行けるだろうな、この課は行けないだろうなというのを今回見極めて、例えば8月末の段階で一部移転する課を見極めるようなイメージになるのでしょうか。
(答)今回は国会もやっておりませんので、少なくとも国会対応の業務というのは持って行きませんし、国会対応の業務は、テレビ会議で答弁ができるとかということにもならない限り厳しいと思いましたので、そういう意味で国会答弁をする次長、審議官は今回落としてございます。それ以外についてはテストした上で見極めをしていきたいと思います。
(問)テレビ朝日の朝日です。
 別件なのですけれども、週明け月曜日、公開プロセスで経産省案件で、フルMOXだったり電源立地交付金だったりというところを、大臣自ら全日参加するということなのですけれども、その意気込みというのをお伺いしたいのですけれども。
(答)春のレビュー、出られるものはしっかり出てまいりたいと思っております。スタートの財務省なんかも指摘した件、早速報告に来ていただいて、改善しますということを言っていただきましたので、春のレビュー、今まではどちらかというと役所の中で何となく内向きにやっていたようなところがありますが、今回は有識者も外から入っていただいておりますし、コメントがない場合には有識者の名前をきちんと記入していただいたり、あるいは最後、政務に有識者から報告をしていただいたり、いろいろプロセスのやり方も変えましたので、秋のレビューと並んでこの春のレビューが、必要な行革に資するものになってほしいと思っておりますので、月曜日の経産省と内閣府ですか、できればフル参加したいと思っております。
 また、開栄丸その他、秋のレビューで取り上げたものにつきましては、春のレビューとは別に今個別のヒアリングを行っているところでございますので、そこもあわせてきちんとただすべきはただしていきたいと思っております。
(問)読売、後藤です。
 霞が関の働き方改革で、昨日内閣人事局が国会対応の業務についての調査を発表されましたけれども、質問通告が来る平均時刻、出そろうのが20時41分とかなり遅い、前日の20時41分なので、1999年に与野党の国対委員長が、2日前の正午までに質問を出すということで合意していたと思うのですが、全然守られていないということで、霞が関の部内での改革はもちろん進められると思うのですけれども、それだけでは十分ではないと思うのですが、国会に対して大臣の方から働きかけはされていくのでしょうか。
(答)官邸や与党国対とも相談をしたいと思っております。今度の懇談会では、質問通告を受けてから俗に割もめと言っていますけれども、誰が答弁するのだという割り振りがもめるとか、あるいは待機の人数が多いとか、答弁のチェックの過程が余り合理的になっていないとか、様々な問題点が指摘されておりますが、それはそれで極めて大事なことなので、しっかり対応できるように私からも各省にお願いしたいと思っております。
 ただ、保育園のお迎えとかあるいは介護で、様々な当番を組んだりなんだりというときに、いきなり20時まで待機ということがその当日に来てしまうと、それはなかなか子育てや介護はできないということになってしまいますので、霞が関で働いている男性職員の奥さんが、フルタイムの仕事を辞めてパートタイムで子育て・介護をやっているというような例もあると聞いておりますので、行政府と立法府の関係を一度整理させていただかないと、この霞が関の働き方改革は進まない部分があると思いますので、そこは少しいろいろなところと相談をさせていただいて、こういう問題をしっかり認識していただきたいと思っております。また、答弁は当たらないけれども、国会待機がかかっている人数がかなり多いという気がいたしますので、これも行革の視点からいうと様々問題があると思いますので、いろいろな観点から少しこの立法府と行政府の在り方を、国民を巻き込んで議論をしていきたいと思います。

(以上)