石破内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年3月29日

(平成28年3月29日(火) 8:24~8:31  於:官邸3階エントランスホール)

1.発言要旨


 昨年7月に、世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の登録認定証、これを明日3月30日ですが、私より九州・山口の近代産業化遺産群世界遺産登録推進協議会、この構成自治体の首長の方々に伝達をします。登録認定証のレプリカですが、これをお渡しをするということです。この歴史的な産業遺産群の世界遺産登録を契機として、それぞれの構成自治体において地方創生に向けた取組が加速されていくことを期待しております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)今日は、安全保障関連法が施行されましたけれども、世論調査などを見ていますと、理解が進んでいる一方で、まだまだ根強い反対もあるようですが、大臣、どのようにお考えでしょうか。
(答)所管外ではありますが、間違いなく理解が進む。それが広く広く国民全般にということになるためには更なる努力が必要だということだと思います。この安全保障法制というのは非常に内容が複雑多岐な、かつ精緻なものなので、第一義的には統合で行動する自衛官の諸君がこれをよく理解をして、抑止力を高めるということが大事で、これはルール・オブ・エンゲージメント。法律はあるのだけれども、それに準拠してというか、行動規範というのがありますが、それはもうインド洋に出したときも、イラクに出したときも、カンボジアに出したときも、ルール・オブ・エンゲージメントを徹底をして、法に基づいた行動がなされたということですから、自衛官諸君にはそれを徹底するということ、そして国民の方々にはあらゆる場を通じて、御理解をいただくべく努力をすることだと思います。
(問)政府の一員として、この理解を進めていくために、どのようにやっていきたいとお感じでしょうか。
(答)ですから、公務で出張するときはこのような話は一切しませんが、この間、岩手の際でしたが、政務で講演をしたり、政務で街頭演説をしたりするときには、私は必ずこれは入れるようにしています。なぜこれが必要なのか、どういうものなのか、野党の皆さん方がおっしゃっておられることが安保法制廃止とか、あるいは領域警備法、そういうものの論点は何なのかということを、私自身は分かりやすくと自分では思っているけれども、お話しすることは心がけているつもりです。
(問)今日、参議院の会議で来年度の予算が決定する見込みですけれども、地方創生にとって必要な交付金など盛り込まれていますが、これについて受け止めをお願いします。
(答)年度内に成立の見込みであると、成立してみなければわからないことですからこんなことは言えませんが、これは非常に意義があることだと思っています。27年度補正とあわせて、交付金というものが有効に活用され、そして地方創生を計画段階から実施段階へとずっと言ってきたのですけれども、実際にもう既に実施段階に入ったところもあるわけで、内容はもちろんみんな違うのですが、取組の加速化、正しく加速化していきまして、数字できちんと成果が現れてくれなければいけないし、数字の成果が現れるよう、私どもも地方と連携しながら努力をしたいと思っています。
(問)安保法制についてなんですけれども、国民の理解を深めるというのはそれは大事だと思うんですが、一方で具体的な運営に当たって、政治家として最も心しなければいけない点はどこだとお感じになられていますか。
(答)先ほど申し上げたけれども、実際に新しい法制ができる、そしてそういう自衛隊が活動する場が想定されるわけで、そのときに一人一人の自衛官達が頭で理解をするのみならず、常に行動に反映されて、それはそれぞれの部隊において、大臣の意向の下で、それは徹底されていると思います。ですから、法律だけ出来てもしようがなくて、もちろん法律が出来なければ意味はないんですが、それに基づいてどう行動するか、一人一人の自衛官にその内容が、心身ともに徹底をする。そして指揮官の命令の下、一心に行動するということが、これは別に安全保障法制に限らず、何の法制でも一緒です。
(問)政治家として、自衛官というよりは、政治家としてどのように思われますか。
(答)この法制は、時代の変化に合わせて憲法の範囲内で、時代の変化に対応するために作られた法制ですから、その法律の趣旨、効果をそれぞれの政治家が自分なりに理解をして、そういう場合には、内閣全体で対応しなければならない場合が多いですから、閣議で決めるということがとても多いわけで、それはみんながきちんとそれを理解することが内閣として大切だと思います。ただ、実力部隊ですから、それを使う場合、政治家は使う側ですから、それが文民統制をしたとして、政治家がいるわけですから、それが法律を知り、そしてその指揮運用を知らなければ使えませんから。そういう意義ある物を共有することは当然だと思います。

(以上)