加藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年3月15日

(平成28年3月15日(火) 9:15~9:30  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。閣議での発言は特にございません。
 また、冒頭、本日、第48回男女共同参画会議を開催いたします。会議では、「女性活躍加速のための重点方針2016」の策定に向けた検討を開始いたします。
 今年の「女性活躍加速のための重点方針2016」は、昨年末に閣議決定いたしました「第4次男女共同参画基本計画」の策定と、来月の女性活躍推進法の本格施行後に、初めて策定されるものであります。
 基本計画に掲げた成果目標を着実に達成するための第一歩となるよう、議論を進めさせていただきたいというふうに思っております。
 私の方からは以上であります。

2.質疑応答

(問)読売新聞の有泉です。
 一億総活躍実現対話が先週末で4回の開催を終えましたけれども、それぞれにおいて、待機児童対策の一層の取組を求める声など、様々な意見とか要望があったと思いますけれども、大臣としてまず総括をお願いしたいのと、特に印象に残っている点ですとか、あと、5月のプランの策定に向けて取り組むべき点について、聞かせてください。
(答)仙台、東京、福岡、大阪と4か所で実現対話をやらせていただきました。それぞれこれから就職、あるいは再就職に向かう方々、あるいは働き方ということで、短時間から準社員、正社員になっていく、あるいは新たな道を模索されている、あるいは起業というような方。さらには障害や高齢者の方々の就労に関して、さらには今お話があった育児、介護の、その正に現場で働いている方々からそれぞれお話を頂きました。
 それ以外にも、昨年、若い方々と、それから介護の実際に当たっている方、そして今年に入って非正規という形で働いている方々と総理との対話もさせていただきました。
 そういったことを通じて、一つは保育に関しては、やはり働きながら子育てをしていこうという方にとって、保育所を探すのは大変だというお話がありましたし、また、保育の現場の方からも、大変人手不足の中で、一人でも休むと周りが回らなくなってしまうというお話もありました。
 あと、介護の現場、介護においても、やっと見つかったけれど、そのときは自分は離職をしていなければならなかった、また、介護職の確保というのが大変であると。あるいは介護というものに対するイメージが、一般的に、いわゆる3Kというような捉え方をされているけれども、決してそういうことはないのだというお話もありました。
 あるいは非正規で働いている方々が、やはり正規に至っていく道筋をしっかりつくってほしい、こういったお話。あるいは処遇に関するお話、こういったことがそれぞれありました。
 正に、これから春に向けて、一億総活躍プランの中で、働き方改革、そしてその中には非正規で働く方々の待遇改善、あるいは長時間労働、この話もあり、いかに長時間労働を減らしていくのかという取組をされているところのお話もありました。
 そして、高齢者の方々も65どころではなくて、70を超えても働いていきたいと、また、働いておられる方のお話もありました。
 そうしたものを、この新たな3本の矢と合わせて、しっかり取り組んでいきたいと思いますし、また、育児・介護に関しても、緊急対策で受け皿はそれぞれプラス50万人分を拡大するという方向で出していますけれども、それを着実に進めていくためにも、人材確保、特にそれぞれの保育・介護の現場における処遇改善、こういったことにも具体的な道筋というものも、このプランの中で示させていただきたいなというふうに思っております。
(問)東京新聞の我那覇です。よろしくお願いします。
 今の待機児童のところに関連して、ちょっと特化してお尋ねしたいのですけれど、先ほど塩崎大臣が閣議後の会見で、どういう問題があるかというようなことを、当事者の方から意見公募したいというような考えを示されまして、4月になるのか、何月になるのかは分かりませんが、自治体の窓口の担当者からも、意見交換の場を設けたいというようなことをおっしゃいました。
 大臣として、そういう動きを、どういうふうにサポートしていかれるお考えがあるのかということと、あと、独自に、この待機児童問題について、こういう取組を今後、一億プランも策定を控えていますけれども、こういうことを今後、直近でやっていきたいというようなことがあればお聞かせください。
(答)ちょっと塩崎大臣のその閣議後の記者会見について、承知をしていないので、よく分からない部分がありますけれども。
 いずれにしても、従前からそれぞれ、この待機児童問題と言うのは、地域、地域によって状況が違っているわけでありますので、そういったそれぞれの、こういう待機児童問題を抱えておられる市区町村の方とよく連携を取りながら対応していきたいということは、我々、従前から申し上げておりますし、その姿勢は全く変わっておりません。
 そういう流れでのお話なのかなと今、御質問を頂きながら承らせていただきました。
 いずれにしても、この待機児童の問題、あるいは、我々も当初から問題意識を持って、いわゆる待機児童加速化プランをつくり、さらに緊急対策で10万人分のプラスアルファも図っているわけでありますので、それを着実に実行していけるように、先ほど申し上げた処遇の問題を含めて、人材確保、これにしっかり当たっていかなければならないと思いますし、そういう観点に立って、一億総活躍プランで国民会議での、先ほど申し上げた実現対話でのお話等も含めて、提供をさせていただきながら、議論を深めていきたいというふうに思っております。
(問)共同通信の原口です。
 別の話題になりますが、北朝鮮の金正恩第一書記が新たな核実験とミサイル発射実験を行うと発言されました。これの受け止めと、それから、仮に実施された場合に、拉致の観点から、新たなその追加制裁、発動するお考えはあるか。お願いします。
(答)そうした報道があるということは承知をしております。それを踏まえて、これまで同様に、日本政府として態勢というのですかね、そういうことに対する態勢というのは引き続きしっかり取っていくんだろうというふうに思います。
 さらにその上での仮定の質問は、それはやはり、何が起こるか分かりませんので、お答えするのは適切ではないというふうに思いますが、いずれにしても拉致担当の大臣として、一日も早い拉致被害者の方々の帰国ということを念頭に置いて対応していきたいと思っております。
(問)朝日新聞の池尻です。
 大阪市立中学校の校長先生が、全校集会で女性にとって最も大切なことは子供を2人以上産むこととか、子育ての後に大学で学んで医師や弁護士の専門職に就けばいいと発言して、波紋を呼んでいるのですけれども、こうした校長の発言について、大臣どのように捉えられているか教えてください。
(答)私が直接その場で聞いているわけではないので。余りこう、間接的な、そしてその場の雰囲気も分からずにコメントするのは控えたいなというふうに思いますが。
 ただ、一般的に申し上げれば、やはり校長先生、要するに学校の先生の話というのは非常に聞いている、今の場合では中学生に対して、大変大きな影響があるわけでありますので、その辺を踏まえた対応というのは、常に志していかなければいけない。要するに、中学生の方々がそれをどういうふうに受け止められるかという、そういったことも配慮しながら、やはり対応していくことが必要なのじゃないかなと思います。
(問)(朝日新聞・池尻記者)配慮というのは、その、女性にとって最も大切なことは子供が2人以上産まなければならないというような、誤解を与えかねないということでしょうか。
(答)ですから、ちょっと一つ一つの、そのフレーズ、それから全体をどういうふうにお話しをされたか、よく分かりませんから、そこだけ切り取ってコメントするというのもいかがかと思いますけれども、ただ、いろいろと今、議論になっているということ等々を踏まえても、そうしたやはり校長先生なり教育的な立場の方というのは、これから先のその子供たちの人生にいろんな意味で影響があるわけでありますから、その辺をよく踏まえて対応していただくことが大事ではないかなと、こう思います。
(問)(朝日新聞・池尻記者)もう一点。広島県の府中町で、中学3年生の生徒が自殺した問題で、この問題は万引きをしたという経歴が問題になって推薦入試が受けられなかったというところが自殺と関連しているのじゃないかと言われているのですけれども、安倍政権は再チャレンジというのを掲げていて。中学1年生にやったとされる、その万引き、その生徒じゃなかったということなのですけれども、仮に事実としても、中学1年生でやったこういうことが、中学3年生の高校入試まで影響するという、こういう推薦基準について、どのように考えられますか。
(答)まず、ちょっと私も事実関係を完全に承知しているわけじゃありませんけれども、報道で知る限りは、この方はそうした事実はなかった。にもかかわらず、そういうことが前提で進路指導が行われて、御本人が追い込まれていったというような報道を聞かせていただいていまして、やはり、そこはいずれにしても、その方が正にやっていない話をやったと言われている、しかも先生から見られているというのは大変ショックなことだったのではないかなというふうに思いますので、そういった面での進路指導というか、子供さんに対する、対応というのは本当に慎重の上にも慎重を期して対応していかなければ、まず、いけないのじゃないかと思います。
 それから、まあ進路指導でどうするかって、これはちょっと私もその推薦、確か推薦だと思いますので、その高校との関係とか、いろんなことがあるので、ちょっと一概に申し上げるわけにはいかないと思いますけれども、ただ、何かあれば、しっかりそれが矯正というのでしょうかね、直されていったということも、一つのまたそれも評価していくべきだとポイントだと思いますけれども。
(問)NHKの伏見ですが、話題が戻りまして、待機児童の問題なのですけれども、ブログの匿名の書き込みをきっかけに、待機児童問題がクローズアップされている中で、萩生田副長官を中心に、政府としてもその緊急に取り組むべき対策はないのかということを検討されているというように伺ってはいるのですけれども。
 大臣として、そのプランよりも前に、その緊急対策をまとめることが必要なのかとか。あるいは、具体的にどういったことが考えられるのか、そういうあたりが御所見があれば教えていただければと思います。
(答)今のお話の中で、自民党の中でも、あるいは公明党においても議論を、そういった強い問題意識を持って、御議論いただいていると思います。また、それが取りまとめられれば、しっかり受け止めさせていただきたいというふうに思いますが、ちょっと今の段階で、どういうものなのかというのはちょっと承知していないので、コメントするのはなかなか難しいかなというふうに思っています。
 それから、萩生田副長官のところでおやりになっているのは、ちょっと先ほど申し上げた、それぞれ問題を抱えておられる市区町村とよく連携を取って、対応すべきものがあったら対応していくということで話をされておられるのではないかなと、そういった流れの一環ではないかなというふうに承知はしていますけれども。
 ただ、いずれにしても、その基本的に、40万を50万に受け皿に拡大をして、その中でそれを着実に推進していくということがまず求められているというふうに思いますので、そのための必要な処遇改善を始めとした保育人材の確保など、しっかり、この春のニッポン一億総活躍プランに向けて、取りまとめをしていきたいというふうに思っています。

(以上)