島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年7月26日

(平成28年7月26日(火) 11:20~11:40  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 私の方からは、冒頭1件お話をさせていただきます。
 総合海洋政策本部です。本日、総合海洋政策本部を開催いたしまして、「我が国の海洋状況把握の能力強化に向けた取組」の案及び「海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針」の一部改正案について議論が行われまして、それぞれ本部決定されました。
 まず、我が国の海洋状況把握、いわゆるMDA(Maritime Domain Awareness)の能力強化に向けた取組と推進体制について、初めて本部決定されました。関係省庁・関係機関が連携して、海洋観測の強化を図るとともに、衛星情報を含め、広範な海洋情報を集約し、効果的に提供する新たな海洋情報システムを整備することといたしました。
 また、有人の国境離島に関して、議員立法により成立した特別措置法(有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法)を踏まえまして、離島に関する基本方針において、有人国境離島地域の保全及び地域社会の維持のための施策を明記することといたしました。
 本部長であります安倍内閣総理大臣から各閣僚に対して、本日の決定に基づいてMDAの能力強化並びに有人国境離島地域の保全及び地域社会の維持に向けて、連携して対応するよう指示がございました。この指示を受けて、今後、各省庁の緊密な連携の下で適切に取り組んでまいります。
 この詳細につきましては、本日この後11時30分から総合海洋政策本部事務局より御説明をさせていただきます。
 私からはまず以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 「ポケモンGO」がこれだけ世間を騒がせていますけれども、クールジャパン担当大臣としてはどのように受け止めて、これから、例えば「ポケモンGO」を活用してクールジャパンとして何かされるのか、そこら辺について教えてください。
(答)このポケモンという日本のアニメとゲームですね、これが世界でこんなに有名なものになるというのは大変私としては誇らしく感じています。
 クールジャパンのみならず、地域おこしに活用したり、地方創生の何か一端を担っていただけるようなものではないかと思っておりますし、あるいは、うちもそうなのですけれど、ポケモン世代の子供たちが、今20代ぐらいになっていると思いますけど、実は私も子育て中に子供と一緒に、「ポケモン言えるかな?」の歌を覚えたりしたことを思い出しながら、いろいろなポケモンのキャラクターを今一度眺めているといった状況です。ですから、また家庭の中での子供との会話など、そんなものも一つ会話の情報提供といいましょうか、会話としての何か一つそんなものになっていくのが大変いいのかなと思っています。
(問)琉球新報の池田です。
 大臣の任期はまだありますけれども、昨日で参議院議員としての任期は終えられたということで、この数年間で一番取り組んできたことの中で印象深いこと等々を教えていただければと思います。
(答)(補欠の)任期1期3年、それから6年の合計9年、参議院議員として務めさせていただきました。沖縄県選出の参議院議員として、今後の沖縄の将来を良いものにしなければならないという思いでこの9年間走ってきたという印象を持っています。
 沖縄振興を考える時に、社会資本の整備というのが中心になってやってきたということは、これは当然のことだと思うのですけれども、その中で見落とされてしまったような子供の貧困の問題に取り組ませていただきましたけれども、そういった暮らしに密着するような施策に、何とかそこに光を当てたいという思いでやってまいりました。今申し上げたような沖縄の子供の貧困の問題に光を当てることによって、今後、沖縄県全体の子供たちの教育のレベルアップや、進学率を上げていくなど、そういうところにつながっていけばいいなと。その結果として、沖縄県全体の振興になお一層つながっていくものだと信じています。
(問)時事通信の田中です。
 先日、政府が沖縄県を、普天間飛行場の移設問題に関して提訴したことに対して、沖縄県知事側はすごく反発していて、こうした状況について、沖縄振興担当の大臣としてどのように御対応でしょうか。
(答)沖縄振興の担当大臣としてはコメントは差し控えたいと思っています。ただ、その上で、今の辺野古への移設の問題は、双方が和解条項というものをのんで円満な解決に向けてやっていきましょうと、それに対しての協議をやりましょうということだったと思っておりまして、そこは国も県も誠意を持って対応していただきたいと思っておりますけれども、先日の官邸で行われた協議会に同席をした者としては、(官房)長官が会見でおっしゃったようなことの認識を私も持っております。
(問)これから来年度予算の概算要求の編成ですとか、あとは税制の話も出てきますが、そうしたことに対する影響というのはどのようにお考えでしょうか。
(答)沖縄振興と基地問題はリンクしないという大前提がございます。その上で、後任の沖縄担当大臣が今後、鋭意この振興に対してはお考えになっていただけるものだと考えています。
(問)テレビ朝日の柊と申します。
 先ほどの質問にもありましたけれども、大臣の認識としてはまだということですが、8月3日にも内閣改造があるというような方針になっています。そのあたりについて、大臣はどのような御所感なんでしょうか。
(答)繰り返しになってしまいますけれども、この9年間、参議院議員としては沖縄の振興、沖縄がより良くなるために、あるいは問題山積ではありますけれども、その問題解決に向けて精一杯やらせていただいたという印象を自分としては持っています。
 その上で、昨日で任期は終わりましたので、この約1週間になるんでしょうか、報道によれば、この組閣が3日ということでありますけれども、その組閣後の新大臣にしっかりとバトンを渡すというところまではやっていきたいと考えています。
(問)NHKの黒川と申します。
 先ほどの質問に戻ってしまって恐縮なんですけれども、今、例の協議会で、官房長官は会見で、知事は依存はないとおっしゃったと。で、知事は、そういう意味じゃないみたいな、というふうに反発、お互いの意見がかみ合っていないという状況なんですけれども、実際にこの協議会に同席されていた大臣、改めてなんですが、その大臣御自身の受止めと、今かみ合っていない状況についてどういうふうに見ていらっしゃいますか。
(答)前提としては、私としては大臣としてのコメントは差し控えたいと思っておりますけれども、そこに同席した者としては、長官が会見でおっしゃったことと私はその協議の中での知事の御発言、それから長官の御発言を聞いていた者としては、特に昨日の長官の御発言に違和感を覚えるということは全くありません。なので、知事の方が、沖縄県側が、誤解があるとかというのであれば、それこそ虚心坦懐に長官あるいは政府にそれを申し出すればいいことであって、何も対外的にそれを発信するものでは、そういった性格のものでは私はないと思っておりまして、ですから、最初に申し上げたように、国も県も和解条項として、これをのんで円満な解決に向けて協議をしましょうという大前提があるわけですから、そこを基本にこれからも協議を続けていっていただきたいと考えています。
(問)読売新聞の酒井です。
 今日から民間大臣ということなんですが、その3年と6年ですか、9年やられて、ほっとしたというような感じの印象を受けたんですが、改めて、議員を辞めて民間大臣になった今の思いというのをもう一度改めてお願いします。
(答)9年間とにかく私なりに走ってまいりました。その中で野党・自民党も経験して、その中でも、例えば、今、一括交付金が施行されていますけれども、その根拠法が現行の沖縄振興法だったりするわけで、その改正の時には野党・自民党ではありましたけれども、参議院の法制局を使ったりして自民党なりにまとめて、それを、当時、与党も含めてまとめ上げたということが一番印象には残っているのですけれども、そういったところも含めて、数日にはなると思いますけれども、引き続き、この大臣として次の大臣にしっかりとバトンタッチをするまで頑張っていきたいと考えています。
(問)もう一つなんですが、これも改めてになるんですが、今後の政治活動というのは、目指すものというものをお聞かせください。
(答)自民党の先輩方、あるいは地元沖縄県連の皆様とよく相談をしていきたいと考えています。
(問)最後なんですが、最初の「ポケモンGO」の話なんですが、大臣自身はおやりになったりはしていないんですか。
(答)何か私の「iPad」が重いらしくて、インストールするのですけど、なかなか重い感じです。ただ、他方、うちの大臣室のメンバーが、仕事の時間以外の時にアクセスしたら、大臣室にどうやら、レアかどうか分かりませんが、ポケモンがいたらしく、それをゲットしたやには聞いておりますけれども。
(問)フジテレビ、和田でございます。
 ちょっと角度を変えてお伺いしますが、基地問題にしても、沖縄の支援にしても、基地の跡地利用にしても、今の政府の政策、評価は両方におきますが、これで選挙を戦うというのは、今回の選挙を振り返られてもとても大変なことだと思うんですが、沖縄県民の理解を得るためにはどうしたらいいとお考えになったでしょうか、選挙を戦われて。
(答)厳しくない選挙は存在しないと思っております、つまり楽な選挙はないと思っています。ですから、どの選挙においても、候補者たる方、今回、参議院として私は戦いましたけれども、戦う者は信念を持って、本当に自分の信じているところを率直に有権者に訴えるというのが基本中の基本だと思っています。その中にあって、今、和田さんからの御指摘のように、沖縄は問題山積のところではありますけれども、ただ、私としては、それを乗り越えていくということが大事であって、そこに対する、私としては、みんなで一緒に乗り越えたいということを訴えたつもりではあったのですけれども、それがなかなか浸透していかなかったという感じを持っています。
 ですからまた、細かく一つ一つ、そして粘り強く有権者の皆様にこの政府の政策だとか、あるいはこれまで政府として沖縄に講じてきた施策だとか、そういったことを細かく説明する上で、今後の沖縄問題ということをもう一度整理することは必要なのかなと思っています。その上で、問題点をもう一度明らかにして、具体的な施策を打っていくということが必要なのではないかと考えています。
(問)今おっしゃった、沖縄の問題をもう一度整理するというのは、具体的には、政策テーマとしては何を指しているんでしょうか、全体でしょうか。
(答)沖縄の、特にこの基地問題等は、すごくスピード感といいましょうか、逡巡刻々、時々刻々動いていくものだと捉えています。ですから、あの時、この話はこうだったよねとか、昔の問題点としては、実はこういうことがあって、ここに関しては施策としてこう打った。結果として、今は良くなっているよねとか、あるいはここは進んでいませんよねとか、そういうところを共通認識を細かく持っておかないと流されてしまう感というのが否めないと思っています。ですから、そういうこともあって、細かく、微に入り細に入りといいましょうか、そういった政治に携わっていく者の責任と言っても私は過言ではないと思っているのですけれども。特に沖縄の問題に直面する者にとっては、そういったところをきちんと詰めていくということが今後必要なのかなと考えています。
(問)その問題整理されるまでは、政治活動はやめられないんですね。
(答)いろいろ周りとも相談をしたいと思っています。

(以上)