島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年2月12日

(平成28年2月12日(金) 9:23~9:34  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 本日、冒頭、私からは2件お話させていただきます。
 沖縄出張、そして「竹島の日」の件です。
 まず、沖縄出張についてであります。明日13日土曜日、沖縄県の与那原町、南風原町、八重瀬町を、14日には浦添市、中城村、西原町をそれぞれ訪問いたしまして、各市町村の沖縄振興一括交付金事業などの現場を視察いたします。また、14日、南城市におきまして、一括交付金を活用した「観光交流・防災機能拠点施設」の落成式に出席いたします。14日は、更に全国で行っております北方領土啓発イベントの一環として、那覇市で開催されます「ほっぽうスクール 楽しく、学ぼう、北方領土。」を視察いたします。
 もう一件、「竹島の日」でございます。2月22日月曜日に開催されます島根県主催の「竹島の日」記念式典に、政府から、海洋政策・領土問題担当の酒井庸行内閣府大臣政務官が出席することとなりました。酒井大臣政務官に対しては、私から、式典の場で政府の立場、取組を改めてしっかり発信していただくようお伝えしたところであります。私といたしましても、これまで一貫して竹島問題の解決に御尽力されてきた島根県、島根県議会を始めとする関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。領土・主権は国の基本でありまして、今後とも引き続き、国内外への発信・啓発に努めてまいります。
 私からは、まず以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日、アメリカの研究チーム「LIGO」が重力波の発見を発表しましたけれども、大臣として、この発見についてどのように受け止めて、また、こういう基礎科学的な研究については、今後、科学技術政策担当大臣としてはどのように取り組みたいかを教えてください。
(答)今回のこの研究結果は、物と物が引き合う重力の源として、アインシュタインが100年前に予言した重力波を検出したものであり、人類の知識を広げ、教科書を書き換える画期的なものであると認識しております。
 今回の例のように、今おっしゃったような基礎科学の研究は、国際協力によって長期間にわたって着実に進めることで初めて成果が得られるものであると。科技担当の大臣といたしましては、こうした基礎研究の特徴を十分に踏まえながら、今後、科技政策の推進に努めていきたいと思います。
(問)琉球新報、仲村です。
 先ほど沖縄関係閣僚会合が閣議の前に行われたと思うんですけれども、内容はどういった話が行われたでしょうか。
(答)先日、協議会が開かれまして、その時にいろいろな沖縄県からの御要望もありました。それについての担当大臣の意見交換ということです。それに対して具体的な何か決め事があったかといえば、それはありません。
(問)北海道新聞の津田と申します。
 大臣、先日10日の予算委員会で北方相としての職務について、国民世論を喚起していくことに尽きるとおっしゃいましたが、内閣府設置法では他にも職務があるかと思いますが、この答弁の御説明をお願いいたします。
(答)様々な所掌事務があるということはもちろん認識しておりまして、その中でも国民世論を盛り上げて、返還交渉を後押ししていくという広報啓発ということが極めて重要だと、そういう趣旨での発言でした。もちろん、繰り返しになりますけれども、いろいろな所掌事務があると。ビザなし交流の実施や、元住民あるいは漁業者への低利融資など、いろいろな問題があるということはもちろん認識しておりますので、様々な北方問題に対しての対処はこれからも一生懸命頑張っていきたいと思います。
(問)共同通信の佐伯です。
 冒頭に発表のあった「竹島の日」の政務官の派遣の件なんですが、これは、島根県は閣僚とか副大臣級の派遣を求めていると思うんですけれども、今年、昨年に引き続いてだと思うんですが、政務官を派遣される理由と、先ほど酒井政務官に対して政府の立場をしっかり発信していただくようにお伝えしたというふうにあったんですけれども、具体的にどういう立場を伝えるようにと指示をされたのかお願いします。
(答)これまで「竹島の日」で、きちんとこれまでの政府の立場、それから取組というのは発言されておりますので、改めて酒井大臣政務官に対しては、そういった我が国の立場をしっかりと伝えてほしいと。つまり、竹島は歴史的にも国際法上も日本固有の領土であるということです。我が国としては、国際法にのっとって冷静・公正かつ平和的に紛争を解決すべきという従来の考えがございますので、そういったことを改めてきちんと発信していただきたいということでございます。
(問)大臣とか閣僚といった。
(答)諸般の情勢を踏まえて検討して、総合的に判断がされたものであります。
(問)NHKの黒川です。
 今のに関連してなんですが、大臣、ちょうど政務官の時に初めて行かれたかと思うんですが、今回、大臣が行かれるという選択肢はなかったんですか、大臣御自身が行かれるというのは。
(答)繰り返しになりますが、諸般の情勢を踏まえて検討して、総合的な判断で今回の政務官の派遣ということが決まりました。
(問)読売新聞の深谷です。
 先ほど予算委での発言についての質問がありましたけれども、前回の会見の時に、「歯舞」のところで言葉に詰まられるシーンがありましたけれども、改めてどういう状況だったのかというのをお伺いしたいんですけれども。
(答)「千島連盟」のくだりのところで、私としては、「千島連盟」というのが「千島歯舞諸島居住者連盟」の略で、ずっとこれを使われていた、私としても「千島連盟」というワードを使っていたわけですけれども、正式な会見の場ですので、正式名称でお呼びをしなければならないと思っておりました。その時に「千島歯舞諸島居住者連盟」とそらでというか、きちんとお話しできればよかったのですけれども、そこで一瞬詰まってしまったというのが、そういった状況です。ですから、「歯舞」が読める、読めないというところに関しては、私も9年間、沖北(沖縄及び北方問題に関する特別委員会)の委員もやらせていただいておりますし、それから複数回、委員会も通して、あるいは大臣としても現場を視察させていただいておりますし、「歯舞」という字は読めると思っております。ただ、そういう状況の中で、一瞬詰まってしまったところがあったということです。
(問)日本テレビ、中村と申します。
 所管と関係ないところで恐縮なんですけれども、女性閣僚としてお話しを伺いたいんですが、今日、育児休暇を取る考えを示していた宮崎(謙介)議員が不倫疑惑を受けて、間もなく会見をされる予定なんですけれども、自民党の同僚議員として、また女性閣僚としての受止めと、育児休暇導入への影響について御所感があればお願いします。
(答)いろいろ報道されているということは承知しておりますけれども、御本人が今日、会見をなさるようですが、そういったことをまだお聞きしておりませんので、何ともコメントはしようがないということです。
(問)続けてなんですが、党内からは離党すべきではないかという厳しい声も上がっているんですけれども、大臣御本人としては、どうされるべきとお考えでしょうか。
(答)繰り返しになりますけれども、御本人のお話を聞いておりませんので、それについてもコメントできないということです。
(問)読売新聞の深谷です。
 冒頭の重力波の話に少し戻ってしまいますが、日本でも「KAGRA」、重力波の観測装置が今後稼働しますけれども、改めて日本として持つ役割というか、期待するところ、大臣のお考えをお聞かせいただければと思うんですが。
(答)今回は日本の研究グループの成果ではないという指摘があるということも承知しておりますけれども、人類に貢献していくということで、今後、日本の研究者、あるいは研究グループがしっかりと成果を出していただくということは御期待申し上げたいと思いますし、私としてはそういった環境作りを頑張っていきたいと思います。

(以上)