山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年9月18日

(平成27年9月18日(金) 9:42~9:50  於:合同庁舎第8号館S103会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 まず私の方からは、先ほど第11回目の総合科学技術・イノベーション会議を開催いたしました。
 本日は、科学技術イノベーション総合戦略2015におけます重点化対象施策につきまして、課題ごとに行いました各省からのヒアリング結果を踏まえて、連携を強化して、対象の施策を決定させていただきました。
 続いて国家的に重要な研究開発について、研究開発成果の施策への活用や、次の段階の研究開発への展開等を促進することを目的として、3件の事後評価を行いました。
 更にImPACT(革新的研究開発推進プログラム)につきまして、新たに4名をPM(プログラム・マネージャー)として採用することを決定いたしました。76件の応募の中から厳しい選考を経まして、40代前後の若いPMが4名新たに加わりまして、今後提案されている構想の実現に向けて、正にインパクトのあるような成果を生み出してくれることを期待いたしております。
 その後、既に進めております12のプログラムの中から、伊藤耕三PMから超薄膜化、ものすごく薄いのですが、強靱化「しなやかなタフポリマー」の実現につきましてプレゼンをしていただきました。
 そして最後に安倍総理からは、科学技術イノベーション関係の来年度概算要求を省庁横断的に検討して、重点施策を決定いたしました。生産性の飛躍的な向上を牽引するIoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)、ロボットなどが多く選ばれました。これらの開発に当たっては様々な分野の垣根を越えた連携が必要であります。関係府省は、本日の結論を踏まえて、予算編成に向けてしっかり取り組んでいただきたい等、「タフポリマー」についても言及がありましたが、お話がございました。そして、日本は5年後にオリンピック・パラリンピックを迎えます。そこで、世界に誇れる日本発のイノベーションを国内外に発信できるように第5期基本計画をしっかりまとめていきたいと思います、という発言がございました。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 今の総合科学技術・イノベーション会議のことなんですけれども、重点施策が全部で211施策、5,048億円決まったかと思うんですけれども、これを予算査定にどういうふうに反映していくのか。今まで財務省は参考にはしましたけれども、それどおりではなくて、各省のいろいろな事情もありながら査定されて、結果として良かったり悪かったりあったと思うんですけれども、第5期の初年度ということで、なおかつ去年よりも概算要求額が減っているという中で、どういうふうにこれを生かしていくのかお聞かせください。
(答)一つは、各府省においても厳しい財政状況の中で努力していただいたと思っています。同時に、前々から申し上げておりますように、これは財政当局としっかり連携しながら、取るべきものは取るということで取り組んでいきたい。
 今日も、実は財務大臣から大変今回の重点化を御評価いただいたように受け取れる発言がございましたので、これからもしっかり連携して、司令塔役を果たせるような予算の取り方というのをしていきたい。各府省にしても、これを要求して良かったと思えるような結果にしたいと思います。
(問)あともう一つ、それに関連して、これの医療関係部分は健康・医療戦略推進本部のものをそのままコピペしたものになっているかと思うんですけれども、司令塔機能の在り方として、どこまで相手に任せて、どこまでこっちでやるべきなのかという、そこら辺の考え方、どのようにお考えでしょうか。
(答)これは就任当初の会見から出ていた話で、非常に距離感というか、難しいところがあるのですけれども、司令塔だという意識を持ちながら、お話しするところはしっかりしていきたいということで、もちろんいろいろな情報等々は入れていただいておりますし、必要とあらば、御意見も申し上げていきたいと思っています。
(問)最後にすみません、もう一つ。
 4人のPM、新しいPMが決まったのですけれども、その4人のPMに対しての今後の期待を教えていただきたい。
(答)先ほども申し上げたように、30代、40代、比較的若くて出身もそれぞれなのです。非常におもしろいというか、期待の持てるメンバーになったということで、中身を、これはオンデマンド即時観測を可能にするレーダシステムでしょう。あるいは人工細胞とか、あるいはバイオニックヒューマノイド、更には超ビッグデータプラットフォーム、それぞれが、今、本当に日本が頑張らなければいけない課題であるだけに、しかもやりようによっては、正に世界でも有数の、ということになっていくわけで、これはものすごく期待しておりますし、必ず期待に応えていただける。
 これまでも司令塔機能という中で、例えばIoTはどうなんだ、ビッグデータはどうなんだ、AIはどうなんだというのがありましたが、サイバーセキュリティも含めて、総合科学技術・イノベーション会議としても、おおむね重要課題については、設定ができたのかなということで、これをいかにトータルとしてまとめていくかということに腐心していきたいと思います。
(問)共同通信の佐伯です。
 話題は変わりますけれども、安全保障関連法案が昨夜の参議院の委員会で可決されまして、今日にも本会議が、というところですけれども、昨日可決されたことをどういうふうに受け止めていらっしゃるのかということと、野党はあらゆる手段を講じて可決を阻止するというふうに言っているのですが、その辺について、内閣の一員としてどういうふうにお考えでしょうか。
(答)まだやっていますので、また不信任も出るやに聞いておりますので、今の時点でコメントするのは差し控えたいと思っております。それぐらいです、今のところ。

(以上)