石破内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年5月19日

(平成27年5月19日(火) 8:43~8:48  於:官邸3階エントランスホール)

1.質疑応答

(問)よろしくお願いします。質問からよろしいでしょうか。
(答)はい、どうぞ。
(問)明治日本の産業革命遺産について、今、政府は副大臣や政務官を、各世界遺産委員会の委員国に派遣している最中だと思います。その派遣で働きかけをして得られた感触というのと、それからあと中国、韓国は反発をしていますけれども、周辺諸国の理解を得ながらどのように遺産登録を実現していくべきかということをお聞かせください。
(答)これは既に明らかにしていることでもありますが、閣僚はなかなか国会があったりで難しいのですが、政務、副大臣あるいは政務官が世界遺産委員国を回って御説明をし、御理解をいただいていると。私どもで言えば平副大臣が、先般セルビア、クロアチアだったと思いますが、訪問し、それぞれ首相に会ってお願いをしたということであります。それは平さんにまた聞いていただければありがたいことだが、我が国の意向というものも十分御理解をいただき大きな成果を得たというふうに、報告は受けております。
 ただ、最終的に委員会が6月末から開かれるわけで、そこまで決して手を緩めることなく誠心誠意御説明をするということを、今後とも展開していかねばならないのだと思っております。
(問)中国、韓国が反発している中でどのように理解を。
(答)これはなぜなのだろうかということを、切って捨てるのではなくて何を御主張なのかということをよく理解しながら、他の国におけるいろいろな発言、報道等々を、真摯に誠実に分析しながら私どもの立場を明確にしていかねばならないというふうに思っておりますし、韓国あるいは中国に対しても御理解を得るべくそれはやっていかねばならないし、その努力を最後まで続けるということだと思います。
(問)大臣、大阪都構想の住民投票を受けて橋下市長が、政界を引退することを表明されましたけれども、大阪の場合、戦略特区で橋下市長のイニシアチブで盛り込まれた内容も多いと思いますが、例えば学校の公設民営化など、橋下市長の引退で特区構想への影響というのはあるでしょうか。
(答)それはないでしょう。市長は12月の任期まで市長を務めるというふうに言っておられるわけで、橋下さんの今までの言動からいっても、もうやめるんだから知らないとかいうふうなことはないはずで、自分が手がけてきたことにはきちんとした成果を上げて市長の座を退くというのが、橋下流じゃないかなというふうに思います。
(問)大臣、橋下市長の政界引退についてどのように受け止められますか。橋下市長の評価についてはどうですか。
(答)江田さんの言葉をかりれば稀有な政治家ということなんでしょうけれども、私もそんなに深いお付き合いがあるわけではないが、構想力、あるいは分析能力というのには卓越したものがあるというふうに思います。
 今回、住民投票によって否決されたということは、いろいろな理由があるのでしょうけれども、それを橋下さんはたたき潰されたという言葉をお使いになられましたが、というのが橋下さんの受けとめなのでしょうから、その卓越した構想力や分析というものが、一番身近な市民に評価をされなかったということは、橋下さん御自身がお考えになることであって、私どもがあれこれ申し上げることではございません。
(問)大臣、経済財政諮問会議で財政改革がいろいろ議論されていますが、地方自治体から地方財政への切り込み、特に地方創生関連の予算や財源の影響を懸念する声が広がっているんですけれども、こういう疑念や懸念にはどういうふうにお答えになりますか。
(答)これはこれから新型交付金の設計に当たって地方財政というものが、総合的に議論されることになるというふうに思っております。ですからここの時点で私で予断をもってあれこれ申し上げるべきではない。結果平等ということと努力をした自治体が報われるということを、どのようにして考えていくか、そこはまず自治体の御意見というものを聞いてみたいと思います。お互いに隔靴掻痒(かっかそうよう)みたいな、忖度(そんたく)だらけみたいな話をしていても仕方がないので。国の厳しい財政状況もこれあり、そしてまた自治体による取り組みというものが、形となってあらわれ始めているという状況も踏まえて、自治体の方々と率直な意見交換をしていくということが大事だと思います。

(以上)