有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年4月14日

(平成27年4月14日(火) 9:43~9:58  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。男女共同参画担当の大臣として、冒頭、報告をいたします。
 3月の末に内閣府のホームページにおきまして、「はばたく女性人材バンク」と「女性応援ポータルサイト」の2つのサイトを開設、アップさせていただきました。人材バンクの方は、1日平均約100件、またポータルサイトは平均約320件のアクセスがございますが、更に多くの国民の皆さんに利用していただくために、改めて本日、御紹介をさせていただきます。
 まず、お手元に資料があるかと存じますが、「はばたく女性人材バンク」についてです。
 民間企業における女性活躍を推進するために、これまで経済界の皆さんに対して、役員等への女性の積極的な登用を要請してきました。これに対して経済界等から、役員となり得る人材の確保がなかなか困難だというような声も率直にお聞かせいただいておりました。やはり人と人とのマッチング機能は、相当力を入れていかないといけないなと思っていたところでございます。こうした声を踏まえまして、このたび役員候補となり得る女性人材の参考情報を企業等に提供する「はばたく女性人材バンク」の運営を開始、サイトを開設したところです。
 このサイトにおきましては、個人情報保護の観点から細心の注意を払い、また、御本人の同意を得た上で、国の審議会等委員を経験され、多様なバックグラウンドをお持ちの女性の情報、また日本公認会計士協会や日本弁護士連合会による役員候補の人材紹介窓口についても、サイトに飛ぶように紹介をいたしております。これらの情報も参考にして、企業における積極的な女性の登用が進むこと、また、人を求めている方々、もっと働きたい、あるいはもっと自らの経験を生かしたい方々のマッチングが進むことを願っております。
 次に、「女性応援ポータルサイト」について御報告をいたします。
 このサイトは、様々なライフステージにある女性がそのニーズに合った支援情報を一元的に入手できるように、ワンストップで情報を得られるというコンセプトを大事にして、私も着任後、原局の皆さんとその想いをブレインストーミングしてきたものです。そもそもは昨年6月に決定した「日本再興戦略」等で開設することとしていたものでありまして、去年の10月には、「すべての女性が輝く政策パッケージ」にも、半年以内でこのポータルサイトを立ち上げたいということを明確にしております。
 具体的には、例えば安心して出産をしたい、地域で活躍・起業したい、健康で安定した生活をしたい、安全・安心な暮らしをしたい、人や情報とつながりたいなど、それぞれの女性のライフステージあるいはそのステージに必要なことを、機能別に女性が利用できる、関係府省などによる支援策の概要とその関係サイトへのリンクなどを掲載しています。
 今まで私も政治家として感じてきましたけれども、政府や各府省がかなり包括的なメニューを持っていらっしゃるのですが、それを本当に必要とする人になかなか伝える術がない、あるいは、それぞれの需要がある、こういうサービスを受けたいと思っている方々が率直に相談できる窓口が国のレベルで身近なものがない、あるいは十分でない現状に鑑みて、ここに行けば何とか当たるようなワンストップのポータルサイトがあることが、一つの解決策への一歩ではないかと思っております。当然ながら、今後も関係府省庁と連携をしまして、更なる掲載情報の充実あるいは機能の強化を図っていきたいと思っております。
 この詳細は男女共同参画局までお問合せを頂きたいと思います。
 私からの冒頭の発言は以上でございます。

2.質疑応答

(問)NHKの霜越です。おはようございます。
 先日の統一地方選挙で女性の当選者が207人で、27人増の過去最多となったとありまして、当選者もたしかなかなか女性の割合、高かったと思うのですが、これについての受け止めをお願いいたします。
(答)この週末、統一地方選挙の前半戦が終わりました。41道府県議選の女性当選者は207人、報道によると過去最多と理解をいたしております。その全当選者に占める女性の割合も9.1%で、報道によると過去最高と理解をいたしております。大変有り難いことだと思っております。やはり安倍内閣が女性の活躍推進を主流化させて、本当に社会を良くするため、持続可能な社会を作るために、みんなでそういう環境を作っていこう、応援していこうという取組があったことも、その大きな流れの一つであると、率直に有り難いと思っております。
 同時に、自民党のことを考えますと、土着で、地元の有力者の方々が都道府県選挙区でお出になるという意味では、それぞれの政党に女性の候補を増やしてくださいというお願いを、私自身もそれぞれの政党にお願いに上がってきました。与野党にもお願いに上がってきました。けれども、時期が十分ではなかったということと、我が方もまだまだ伸び代があるということは率直に認めます。でも、特に共産党が女性の方、割合としては非常に多いと思っておりますが、各政党とも努力をされて女性の候補者を増やせた、また、女性が勝てるようなノウハウあるいは支援も政党において行われたということ、それから、地方選挙でございますから、身近な問題について、生活実感を持って子育て経験やあるいは就労の前後のハードルを経験した女性がやはり声を上げていくことが、市場を成す有権者の方々に率直に認められたという、それぞれのお話も伺っています。
 そういう意味では、生活実感に根差した女性が議会に入っていただいて、議会が活性化して、それぞれの地方の活性化、そして総体としての国の活性化につながれば、これほど有り難いことはない。バッジを付ける同僚の皆さんに心からのエールを、党派を超えて、与野党を超えて、真面目にやっていきたいですねと、そういう連携を呼び掛け、また、彼女たちの御活躍を心を込めて念じます。
(問)朝日新聞の畑山です。お世話になります。
 「女性応援ポータルサイト」なのですけれども、これは大変いろいろと工夫されていて分かりやすいサイトだと思うのですけれども、ただ、内容を充実することも大事だと思うのですが、まずはこれを実際に使ってほしい人に届けることというのもとても重要かと思うのですけれども、その辺り、先ほどのアクセス件数を聞くと、まだこれから伸ばしていきたいということなのですが、広報についてはどのように考えていらっしゃるでしょうか。
(答)鋭い御指摘です。実は、このサイトが上がったときにも私からの積極発言になっていなかったので、これはもったいないということで、私が、特にやはり記者の皆様に理解をしていただいて、応援をしていただいて、そして紹介させていただくことにしました。皆様の力を私は信じていますので、今日、改めて2週間、パイロットの運営をしてみての結果、経過を率直にお話しました。
 実際に、ポータルサイトはおよそ官庁が設けたサイトの中では相当フレンドリーで、分かりやすいあるいは見やすい、親しみやすいサイトになるよう願ってきたものでありますけれども、ここで本当に助かった、あるいはこういう表記でここに各省庁の方に飛びにくいなど、そういう御批判も含めて、オープンドアでしっかりと充実させていきたいと思っています。
 「知られてなんぼ」というところがございますので、そういう意味では、改めて2週間やって、アクセス件数がまだまだだということも、率直に皆様に御報告した上で、国民の皆さんとともに大きく育ってくれるポータルサイトでありたいと思っております。そういう意味では、使った方がどういうふうにこれを使っていただいて、この情報を基にどのように市役所に相談に行かれたか、あるいは、どのように就業学支援あるいは生活支援ができたか、あるいは、地域のボランティア活動に参画できるようになったか、またどのような行動変革があり得たのかということも、継続的にやっぱりモニタリングする必要があろうかと思います。
(問)共同通信の工藤です。お願いします。
 関連で、この「女性応援ポータルサイト」なのですが、人生の様々なライフステージでというふうにおっしゃっておりましたが、具体的には、特にこういう女性に見てもらいたいなというような層があったら教えていただきたいのと、ここに、子育てや地域・起業だとか幾つか項目がありますけれども、こういった項目もあればいいんじゃないかというふうに大臣自身がお考えのものがありましたら教えてください。
(答)六つのニーズ区分をしております。確認になりますが、「安心して妊娠・出産・子育て・介護をしたい」、「職場で活躍したい」、「地域で活躍・起業したい」、「健康で安定した生活をしたい」、「安全・安心な暮らしをしたい」、「人や情報とつながりたい」、合計約110の施策を掲載いたしております。
 実は私が着任をさせていただいたとき、総理から官邸で「すべての女性が輝く政策パッケージ」を準備しなさいと御指示を頂いたときには、特に総理からは、パートタイムの方々あるいは専業主婦の方々を含めた全ての女性が、その個性や能力を最大限発揮して、活躍が実現できるようにという総理の強いこだわりもお聞かせいただきました。そのときには、例えば厚生労働省あるいは文部科学省なりの予算が何億円付きましたという、そういうものしかなかったので、いや、一人の女性にとっては、予算が何億円付く、何十億円付くなんていうのは余り意味がない、私の人生に対して、国は、この省庁は、あるいはこの施策は、15万円の助成金を出してくれるのか、あるいはこの目の前の保育児がしっかりと入れるようになれるのかどうかということが、主要なその人の人生においての今の課題なんだということです。そういう意味では、一人一人の女性がどういう状況にあるのか、もっと想像力を働かせて、具体的に「私の人生にどうよ」という視点で全てを設定し直すことが重要だと強く言ってきました。それで結果的に出てきたのがこの六つの区分でございました。
 そういう意味では、グッドスタートだとは思います。これから新着情報、トピックを随時アップデートもしていきたい、そして検索機能、クロス検索の強化もしていきたいと考えております。ちょっと走ってみながら、よくその市場の動向、受け止め方も謙虚に目を見開いてお聞きしたいと思っております。

(以上)